近年、認知度の向上やブランディング、販促などを目的として、Instagram(インスタグラム)の運用を行う企業が増えてきています。
誰でも始められるInstagram運用ですが、運用開始のハードルが低いからこそ、効果的に運用するにはコツを押さえておくことが大切です。
企業が効果的にInstagram運用を行うには、どのようなポイントを意識すればよいのでしょうか。
本記事では、これからInstagram運用を検討している企業の担当者の方や、運用を始めたものの伸び悩んで困っている担当者の方のために、Instagram運用の基本やメリット、運用を行う流れ、運用のコツなどをご紹介します。
Instagram運用で結果を出すには、目的やターゲットをきちんと設定し、投稿と分析を繰り返しながら、その都度改善を行うことが大切です。
本記事を参考にして、効果的なInstagram運用を目指しましょう。
写真や動画を中心とした投稿を行えるのが特徴で、限定公開で身近な人にのみ発信している方もいれば、世界中に自分の情報を届けるために利用している方も多くいます。
個人での利用はもちろん、企業も利用しており、Instagramを利用することで事業活動の発展に成功している企業も少なくありません。
総務省情報通信政策研究所の示した「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、調査対象となった男性のうち41.4%、女性の58.9%がInstagramを利用しており、ユーザーには女性の方が多い傾向にあることが分かりました。
また年代別の利用率は以下のとおりです(※)。
特に10〜30代の女性にユーザーが多いSNSであることが分かります。
※参考:総務省 情報通信政策研究所.「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」P12. https://www.soumu.go.jp/main_content/000887659.pdf ,(参照2024-03-02).
近年、検索エンジンの代わりにInstagramを活用して、行きたいお店や欲しいもの、ライフハックなどの情報収集を行う方が増えており、企業や個人がビジネスを展開する上でInstagram運用は欠かせない手法となっています。
それぞれどのような機能なのかを見ていきましょう。
フィード投稿は、写真や画像、動画などを投稿する機能のことで、Instagramが誕生した当初からある基本の投稿方法です。
一度の投稿で最大10枚の写真・画像・動画を投稿できます。
Instagramのホーム画面(タイムライン)をフィードと呼び、投稿するとフォロワーのフィードに内容が表示されます。
また複数の写真・画像・動画を投稿したフィード投稿は、カルーセル投稿とも呼ばれます。
ストーリーズはホーム画面の上部に24時間限定で表示される投稿のことです。
写真も動画も投稿できます。
ストーリーズを投稿すると、フォロワーのフィード上部にプロフィール写真が表示され、タップすることで投稿の内容を見ることができます。
リアルタイムで発信したい情報を伝えるのに向いている他、フィード投稿をシェアしたり閲覧者へ質問やアンケート、クイズを投げかけたりすることも可能です。
24時間で消えてしまう投稿ですが、ハイライトとしてまとめておくと、プロフィールページからいつでも閲覧できます。
リールは最大90秒のショート動画のことです。
投稿する動画にはエフェクトや音楽・音声などの編集を加えることができます。
ストーリーズと違って24時間で消えることはありません。
フォロワー以外におすすめ投稿として表示されることもあるため、拡散性が比較的高く、フォロワー以外のターゲット層からも閲覧してもらいやすいのが特徴です。
Instagram Liveは、リアルタイムで動画配信できる機能で、日本では「インスタライブ」と呼ばれることが多いです。
特別な配信機材がなくてもスマートフォンやタブレットだけで誰でも配信ができるため、個人でInstagram Liveを行っているユーザーも少なくありません。
また企業がInstagram運用の一環として、新作発表などに活用しているケースもあります。
代表的な5つのメリットを見ていきましょう。
ユーザーはInstagramを使って情報収集する際、ハッシュタグを利用して検索することが多いです。
ターゲット層に合わせたハッシュタグを活用することで、まだ自社商品やサービスのファンになっていないターゲット層にも効果的にアプローチできます。
また実際に商品やサービスを利用した方がハッシュタグを付けて投稿してくれることで、より多くのユーザーに認知してもらうことが可能です。
いいねやコメント機能を活用するのはもちろん、ストーリーズで質問を投げかけたりアンケートやクイズを行ったりすることでユーザーとの接点を作ることができ、関係構築に一役買ってくれます。
Instagram Liveを行って、リアルタイムでユーザーと交流することも可能です。
ユーザーに親しまれる投稿を定期的に行えば、自社や自社商品・サービスのファンを作ることもできるでしょう。
写真や画像、動画が中心になるInstagramは、視覚的にユーザーに訴えかけられるため、SNSの中でもブランディングに適したツールです。
フィード投稿やリールはプロフィールページから一覧で閲覧でき、ストーリーズもハイライトにしておけば一括で閲覧できるので、投稿内容の雰囲気を統一しておけば伝えたいイメージや商品・サービスの持つ世界観を効果的に発信できます。
ショッピング設定を行うと、Instagram上でデジタル店舗を持つことができ、フィード投稿やストーリーズに商品の購入ページをリンクさせられます。
投稿で興味を引いた状態からスムーズに購入につなげられるので、消費者の購入行動につながりやすくなるでしょう。
また一般的な投稿のように広告配信ができるInstagram広告を活用すれば、広告感を出さずに商品・サービスをアピールすることが可能です。
Instagram分析ツールを活用すれば、表面上では見えないユーザーのニーズが見えてくるので、商品やサービスの改善や新商品・新サービスの開発にも役立てられるでしょう。
また投稿へのリアクションを見ることで、ユーザーの評価や興味関心の度合いなどを知ることもできます。
Instagramはアプリをダウンロードし、メールアドレスや電話番号を入力して名前・パスワード・誕生日・ユーザーネームなどを設定すれば、誰でも簡単にアカウントが作成できます。
ユーザーネームはURLの末尾に来る文字列になるため、ビジネスに関連するものを設定するのがおすすめです。
アカウントを作成した当初は個人アカウントになっているので、以下の順番で設定ページにアクセスし、ビジネスアカウントに切り替えましょう。
ビジネス用のアカウントに切り替えることで問い合わせ先やカテゴリラベルを表示できる他、広告の配信や「Instagramインサイト」を活用したデータ分析、ショッピング機能の利用などができるようになります。
目的が明確でなければ運用の方向性がブレてしまいやすいため、成果に結びつく運用ができません。
一般的に企業のInstagram運用の目的には以下のようなものがあります。
目的が明確になれば、どのような施策を打ち出すべきかが見えてきます。
Instagram運用を成功させるために、しっかりと目標を決めておきましょう。
またより効果的にInstagram運用を行うために、その目標を達成する期限を決めておくことも大切です。
期限を決めておけば、そこから逆算して施策を打ち出すスケジュールも決められます。
競合他社を分析する際は、以下の視点から分析しましょう。
ターゲット層が近い競合他社を分析することで、自社が行うべき投稿の内容やタイミング、使用すべきハッシュタグが見えてきます。
競合他社のInstagram運用から良い点を見つけて、自社のInstagram運用の参考にするとよいでしょう。
差別化を図るためにも競合他社分析は欠かせません。
Instagramをビジネスアカウントにすると、前述したとおり「Instagramインサイト」という分析機能が活用できます。
ただしInstagramインサイトは、自社のアカウント分析しか行えません。
競合他社を分析するには、SNS分析ツールの活用がおすすめです。
KPI(Key Performance Indicators)は日本語に訳すと重要業績評価指標といい、目標がどの程度達成できているかを判断する指標を指します。
Instagram運用で一般的にKPIに設定されるのは、以下のような数値です。
目標に合わせてKPIを正しく設定すれば、現時点でどの程度達成できているかが一目で分かります。
例えば認知拡大を目的としている場合は、リーチ数やインプレッション数を指標にするのが一般的です。
ペルソナとは、ターゲット層をさらに具体化させた人物像を指しています。
「女性」「20代」といった漠然としたターゲットではなく、職業・年収・趣味嗜好・悩み・家族構成・地域などターゲットとなる人物像のバックグラウンドも含めたペルソナを設定しましょう。
きちんとペルソナを設定すれば、情報を伝えたいターゲットに刺さる投稿や施策が行いやすいです。
文字よりも写真・画像・動画が中心となるInstagramでは、アカウントの世界観は重要な要素です。
ブランドコンセプトを元に、設定したペルソナが好みそうな世界観を決めましょう。
その上で、世界観からブレない内容の発信を行うことが大切です。
世界観に合わせて投稿の内容や写真・画像・動画の色味や質感などを決めておくと、統一感のある投稿ができます。
世界観がブレていると共感を得にくく、ファンを獲得しにくいので要注意です。
誰もが自由に情報を発信できるInstagramですが、それが仇となって炎上してしまい、企業のイメージが悪化してしまうこともあります。
企業がInstagram運用を行う場合は運用ルールを明確にし、個人アカウント以上にルールやモラルを意識しなければなりません。
また効果的な運用を行うためにも、運用ルールを決めておくことは大切です。
例えば以下のようなルールを設定しておきましょう。
運用担当者が変わってもルールを守った投稿ができるよう、マニュアル化しておくのがおすすめです。
Instagram運用の7つのコツをご紹介します。
アルゴリズムは「算法」と訳されますが、Instagramでは投稿の表示順位を決める仕組みのことです。
Instagramの各投稿は時系列で表示されているわけではなく、投稿ごとに異なるアルゴリズムがあります。
アルゴリズムは定期的にアップデートされている上に全てが明示されているわけではありませんが、その都度アルゴリズムを理解し、それを踏まえた上で投稿を行うことが大切です。
2024年2月時点では、2023年5月に公式が更新したアルゴリズム情報が最新となっています(※)。
※参考:Instagram.「Instagramのランキングを解説」.https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/instagram-ranking-explained/ ,(2023-05-31).
ご紹介したとおり、Instagramにはフィード投稿・ストーリーズ・リール・Instagram Liveなどの投稿があります。
一般的に企業のInstagram運用ではフィード投稿が多く用いられる傾向にありますが、発信したい情報に合わせて投稿方法を使い分けることも大切です。
例えばユーザーとのコミュニケーションを重視して情報発信したいのであれば、ストーリーズが向いています。
また認知拡大であれば、フォロワー以外にも表示されるリールの活用も効果的でしょう。
InstagramはX(旧Twitter)と比べると拡散力はそれほど高くありません。
しかしハッシュタグを活用すれば、そのハッシュタグを使って検索したユーザーに投稿を見てもらえる可能性が高くなります。
ハッシュタグは自社商品やサービスに関連したキーワードで、なおかつ多くの投稿が行われているキーワードを選定することが大切です。
ハッシュタグは大きく分けると以下の3つに分類できます。
上記3つを意識して、自社商品やサービスに適したハッシュタグを選定しましょう。
Instagram運用で一定の効果を得るためには、ある程度のフォロワー数を獲得しておく必要があります。
フォロワーアップにおすすめの施策の一つがキャンペーンです。
フォローを促すプレゼントキャンペーンなどを行えば、フォロワー数増加につながる可能性があります。
またInstagramでフォロワーになってもらうためには、投稿に興味を持ってもらい、プロフィールページに飛んでもらった上で、フォローボタンを押してもらわなければなりません。
シンプルで魅力的なプロフィールの作成や、一覧で見たときに統一感のあるフィード投稿を実施する他、ストーリーズをハイライトにまとめるなどしてユーザーの興味を引くプロフィールページを作りましょう。
Instagramではフォロワーとのコミュケーションを取って、関係が深まれば深まるほどフィードに投稿が表示されやすくなります。
またコミュニケーションが活発な投稿はおすすめ投稿としてフォロワー以外のユーザーにも表示されやすいです。
具体的には、以下のような行動が有効です。
コメントに対するいいねや返信、DMでの積極的なコミュニケーションでフォロワーとの関係を深めましょう。
PDCAは業務改善フレームワークの一つで、Plan(計画)・Do(実行)・Check(測定・評価)・Action(対策・改善)の頭文字を取っています。
明確な目標・KPI・ターゲット設定を行い、アルゴリズムを理解した上でInstagram運用を行ったとしても、必ずしも狙った効果が得られるとは限りません。
PDCAを回してInstagram運用を行えば、課題や問題点を発見でき、それに対して対策を立てることで、より良いInstagram運用が目指せます。
PDCAを回すには分析が欠かせません。
Instagramインサイトの活用はもちろんのこと、外部のSNS分析ツールも活用して、現状の問題や課題を洗い出しましょう。
Instagramインサイトや分析ツールを使えば、過去の投稿でリアクションが良かった投稿が把握できます。
リアクションが良かった投稿をピックアップして共通点を見つければ、フォロワーやユーザーが好む投稿の傾向が見えてくるでしょう。
その傾向を踏まえて投稿を続けることで、よりターゲット層に刺さる投稿ができるようになります。
また前述したとおり競合他社のアカウント分析ができないため、企業が効率的なInstagram運用を行うには、SNSに関するさまざまな分析を行えるソーシャルリスニングツールを使うのがおすすめです。
ソーシャルリスニングとはSNS上の投稿からユーザー行動や傾向、トレンドなどの分析を行うことを指しています。
ソーシャルリスニングツールを活用すれば、特別なノウハウがなくてもデータを多角的に分析でき、ペルソナの設定がニーズにマッチしているかや、どの程度KPIを達成できているかなども一目で分かります。
また一部のソーシャルリスニングは、自社以外のアカウントの分析にも対応しているので、より効果的なInstagram運用に一役買ってくれるでしょう。
Instagram運用は、今や企業にとって欠かせないマーケティング施策の一つです。
ご紹介したInstagram運用の流れやコツを把握して運用を行い、Instagramをビジネスの拡大に活用しましょう。
Instagram運用を効率的に行うには定期的に投稿や施策の分析を行い、PDCAを回す必要があります。
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誰でも始められるInstagram運用ですが、運用開始のハードルが低いからこそ、効果的に運用するにはコツを押さえておくことが大切です。
企業が効果的にInstagram運用を行うには、どのようなポイントを意識すればよいのでしょうか。
本記事では、これからInstagram運用を検討している企業の担当者の方や、運用を始めたものの伸び悩んで困っている担当者の方のために、Instagram運用の基本やメリット、運用を行う流れ、運用のコツなどをご紹介します。
Instagram運用で結果を出すには、目的やターゲットをきちんと設定し、投稿と分析を繰り返しながら、その都度改善を行うことが大切です。
本記事を参考にして、効果的なInstagram運用を目指しましょう。
目次
Instagramとは
Instagram(インスタグラム)は、SNS(ソーシャルネットワークサービス)の一つです。写真や動画を中心とした投稿を行えるのが特徴で、限定公開で身近な人にのみ発信している方もいれば、世界中に自分の情報を届けるために利用している方も多くいます。
個人での利用はもちろん、企業も利用しており、Instagramを利用することで事業活動の発展に成功している企業も少なくありません。
総務省情報通信政策研究所の示した「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、調査対象となった男性のうち41.4%、女性の58.9%がInstagramを利用しており、ユーザーには女性の方が多い傾向にあることが分かりました。
また年代別の利用率は以下のとおりです(※)。
- 10代:70.0%
- 20代:73.3%
- 30代:63.7%
- 40代:48.6%
- 50代:40.7%
- 60代:21.3%
特に10〜30代の女性にユーザーが多いSNSであることが分かります。
※参考:総務省 情報通信政策研究所.「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」P12. https://www.soumu.go.jp/main_content/000887659.pdf ,(参照2024-03-02).
Instagram運用とは
Instagram運用とは、企業や自営業の個人がInstagramを活用して企業や店舗、商品やサービスに関する情報発信を行い、マーケティング活動を行うことです。近年、検索エンジンの代わりにInstagramを活用して、行きたいお店や欲しいもの、ライフハックなどの情報収集を行う方が増えており、企業や個人がビジネスを展開する上でInstagram運用は欠かせない手法となっています。
Instagramでできること
Instagramでの主な情報発信方法は4つあります。それぞれどのような機能なのかを見ていきましょう。
フィード投稿
フィード投稿は、写真や画像、動画などを投稿する機能のことで、Instagramが誕生した当初からある基本の投稿方法です。一度の投稿で最大10枚の写真・画像・動画を投稿できます。
Instagramのホーム画面(タイムライン)をフィードと呼び、投稿するとフォロワーのフィードに内容が表示されます。
また複数の写真・画像・動画を投稿したフィード投稿は、カルーセル投稿とも呼ばれます。
ストーリーズ
ストーリーズはホーム画面の上部に24時間限定で表示される投稿のことです。写真も動画も投稿できます。
ストーリーズを投稿すると、フォロワーのフィード上部にプロフィール写真が表示され、タップすることで投稿の内容を見ることができます。
リアルタイムで発信したい情報を伝えるのに向いている他、フィード投稿をシェアしたり閲覧者へ質問やアンケート、クイズを投げかけたりすることも可能です。
24時間で消えてしまう投稿ですが、ハイライトとしてまとめておくと、プロフィールページからいつでも閲覧できます。
リール
リールは最大90秒のショート動画のことです。投稿する動画にはエフェクトや音楽・音声などの編集を加えることができます。
ストーリーズと違って24時間で消えることはありません。
フォロワー以外におすすめ投稿として表示されることもあるため、拡散性が比較的高く、フォロワー以外のターゲット層からも閲覧してもらいやすいのが特徴です。
Instagram Live
Instagram Liveは、リアルタイムで動画配信できる機能で、日本では「インスタライブ」と呼ばれることが多いです。特別な配信機材がなくてもスマートフォンやタブレットだけで誰でも配信ができるため、個人でInstagram Liveを行っているユーザーも少なくありません。
また企業がInstagram運用の一環として、新作発表などに活用しているケースもあります。
企業がInstagram運用を行うメリット
Instagramを運用することで、企業はさまざまなメリットを享受できます。代表的な5つのメリットを見ていきましょう。
商品・サービスの認知拡大につながる
多くのアクティブユーザーがいるInstagramを活用すれば、情報の露出が増えるため、商品やサービスの認知拡大につながります。ユーザーはInstagramを使って情報収集する際、ハッシュタグを利用して検索することが多いです。
ターゲット層に合わせたハッシュタグを活用することで、まだ自社商品やサービスのファンになっていないターゲット層にも効果的にアプローチできます。
また実際に商品やサービスを利用した方がハッシュタグを付けて投稿してくれることで、より多くのユーザーに認知してもらうことが可能です。
ユーザーとの接点を作れる
ユーザーとの接点を作りやすいことも、企業がInstagram運用を行うメリットです。いいねやコメント機能を活用するのはもちろん、ストーリーズで質問を投げかけたりアンケートやクイズを行ったりすることでユーザーとの接点を作ることができ、関係構築に一役買ってくれます。
Instagram Liveを行って、リアルタイムでユーザーと交流することも可能です。
ユーザーに親しまれる投稿を定期的に行えば、自社や自社商品・サービスのファンを作ることもできるでしょう。
企業ブランディングができる
Instagram運用は、企業ブランディングができることもメリットです。写真や画像、動画が中心になるInstagramは、視覚的にユーザーに訴えかけられるため、SNSの中でもブランディングに適したツールです。
フィード投稿やリールはプロフィールページから一覧で閲覧でき、ストーリーズもハイライトにしておけば一括で閲覧できるので、投稿内容の雰囲気を統一しておけば伝えたいイメージや商品・サービスの持つ世界観を効果的に発信できます。
ECサイトや広告として活用できる
ECサイトや広告として活用できることも、企業がInstagramを運用するメリットです。ショッピング設定を行うと、Instagram上でデジタル店舗を持つことができ、フィード投稿やストーリーズに商品の購入ページをリンクさせられます。
投稿で興味を引いた状態からスムーズに購入につなげられるので、消費者の購入行動につながりやすくなるでしょう。
また一般的な投稿のように広告配信ができるInstagram広告を活用すれば、広告感を出さずに商品・サービスをアピールすることが可能です。
ユーザーのニーズを把握できる
ユーザーのInstagram上での行動を分析することで、ユーザーのニーズを把握できることもInstagram運用を行うメリットです。Instagram分析ツールを活用すれば、表面上では見えないユーザーのニーズが見えてくるので、商品やサービスの改善や新商品・新サービスの開発にも役立てられるでしょう。
また投稿へのリアクションを見ることで、ユーザーの評価や興味関心の度合いなどを知ることもできます。
企業がInstagram運用を行う流れ
企業がInstagram運用を行う際は、どのような流れで行えばよいのでしょうか。実際に投稿を行うまでの流れをご紹介します。アカウントを作ってビジネスアカウントに切り替える
まずアカウントを作成し、ビジネスアカウントに切り替えを行いましょう。Instagramはアプリをダウンロードし、メールアドレスや電話番号を入力して名前・パスワード・誕生日・ユーザーネームなどを設定すれば、誰でも簡単にアカウントが作成できます。
ユーザーネームはURLの末尾に来る文字列になるため、ビジネスに関連するものを設定するのがおすすめです。
アカウントを作成した当初は個人アカウントになっているので、以下の順番で設定ページにアクセスし、ビジネスアカウントに切り替えましょう。
- 「設定とプライバシー」をタップ
- 「アカウントの種類とツール」をタップ
- 「プロアカウントに切り替える」をタップ
- 自社のカテゴリを選択する
- 「カテゴリラベルを表示」のオン・オフを設定する
- ビジネスかクリエイターか選択する画面が出たら「ビジネス」を選択する
- 任意で連絡先情報を入力する
- 任意でFacebookページと連携する
ビジネス用のアカウントに切り替えることで問い合わせ先やカテゴリラベルを表示できる他、広告の配信や「Instagramインサイト」を活用したデータ分析、ショッピング機能の利用などができるようになります。
目的を明確にする
Instagram運用を行うためには、運用を行う目的を明確にしておく必要があります。目的が明確でなければ運用の方向性がブレてしまいやすいため、成果に結びつく運用ができません。
一般的に企業のInstagram運用の目的には以下のようなものがあります。
- 自社や自社商品・サービスの認知を拡大する
- ユーザーとコミュニケーションを取る
- ブランディングを行う
- ECサイトの売上を向上させる
目的が明確になれば、どのような施策を打ち出すべきかが見えてきます。
Instagram運用を成功させるために、しっかりと目標を決めておきましょう。
またより効果的にInstagram運用を行うために、その目標を達成する期限を決めておくことも大切です。
期限を決めておけば、そこから逆算して施策を打ち出すスケジュールも決められます。
競合他社を分析する
競合他社を分析することも、Instagram運用のための準備には欠かせません。競合他社を分析する際は、以下の視点から分析しましょう。
- フォロワー数
- 投稿数
- 投稿の傾向
- 利用しているハッシュタグ
- 投稿頻度
- 投稿時間
- エンゲージメント率
ターゲット層が近い競合他社を分析することで、自社が行うべき投稿の内容やタイミング、使用すべきハッシュタグが見えてきます。
競合他社のInstagram運用から良い点を見つけて、自社のInstagram運用の参考にするとよいでしょう。
差別化を図るためにも競合他社分析は欠かせません。
Instagramをビジネスアカウントにすると、前述したとおり「Instagramインサイト」という分析機能が活用できます。
ただしInstagramインサイトは、自社のアカウント分析しか行えません。
競合他社を分析するには、SNS分析ツールの活用がおすすめです。
KPIを設定する
Instagram運用を行う目的を踏まえて、KPIを設定することも大切です。KPI(Key Performance Indicators)は日本語に訳すと重要業績評価指標といい、目標がどの程度達成できているかを判断する指標を指します。
Instagram運用で一般的にKPIに設定されるのは、以下のような数値です。
- フォロワー数
- インプレッション数
- リーチ数
- エンゲージメント率
- プロフィールへのアクセス数
- 投稿の保存数
- ハッシュタグの投稿数
- リンクのクリック数
目標に合わせてKPIを正しく設定すれば、現時点でどの程度達成できているかが一目で分かります。
例えば認知拡大を目的としている場合は、リーチ数やインプレッション数を指標にするのが一般的です。
ターゲットのペルソナを設定する
Instagram運用を行う上では、ターゲットのペルソナを設定することも大切です。ペルソナとは、ターゲット層をさらに具体化させた人物像を指しています。
「女性」「20代」といった漠然としたターゲットではなく、職業・年収・趣味嗜好・悩み・家族構成・地域などターゲットとなる人物像のバックグラウンドも含めたペルソナを設定しましょう。
きちんとペルソナを設定すれば、情報を伝えたいターゲットに刺さる投稿や施策が行いやすいです。
世界観を決める
ファン獲得のためにもブランディングのためにも、アカウントの世界観を決めましょう。文字よりも写真・画像・動画が中心となるInstagramでは、アカウントの世界観は重要な要素です。
ブランドコンセプトを元に、設定したペルソナが好みそうな世界観を決めましょう。
その上で、世界観からブレない内容の発信を行うことが大切です。
世界観に合わせて投稿の内容や写真・画像・動画の色味や質感などを決めておくと、統一感のある投稿ができます。
世界観がブレていると共感を得にくく、ファンを獲得しにくいので要注意です。
運用ルールを決める
実際に運用を始める前に、運用ルールも決めておきましょう。誰もが自由に情報を発信できるInstagramですが、それが仇となって炎上してしまい、企業のイメージが悪化してしまうこともあります。
企業がInstagram運用を行う場合は運用ルールを明確にし、個人アカウント以上にルールやモラルを意識しなければなりません。
また効果的な運用を行うためにも、運用ルールを決めておくことは大切です。
例えば以下のようなルールを設定しておきましょう。
- コメント・DMへの対応方法
- 炎上が起きた際の対応方法
- 使用可能な写真などの条件
- 投稿頻度・時間帯
- キャプションの文体
- 使用するハッシュタグ
運用担当者が変わってもルールを守った投稿ができるよう、マニュアル化しておくのがおすすめです。
効果的なInstagram運用の7つのコツ
一連の流れを押さえた上で効果的にInstagram運用を行うには、どのようなコツを押さえておけばよいのでしょうか。Instagram運用の7つのコツをご紹介します。
1. アルゴリズムを理解する
効果的なInstagram運用を行うには、Instagramのアルゴリズムを理解しましょう。アルゴリズムは「算法」と訳されますが、Instagramでは投稿の表示順位を決める仕組みのことです。
Instagramの各投稿は時系列で表示されているわけではなく、投稿ごとに異なるアルゴリズムがあります。
アルゴリズムは定期的にアップデートされている上に全てが明示されているわけではありませんが、その都度アルゴリズムを理解し、それを踏まえた上で投稿を行うことが大切です。
2024年2月時点では、2023年5月に公式が更新したアルゴリズム情報が最新となっています(※)。
※参考:Instagram.「Instagramのランキングを解説」.https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/instagram-ranking-explained/ ,(2023-05-31).
2. 投稿方法をうまく使い分ける
投稿方法をうまく使い分けることも効果的なInstagram運用のコツです。ご紹介したとおり、Instagramにはフィード投稿・ストーリーズ・リール・Instagram Liveなどの投稿があります。
一般的に企業のInstagram運用ではフィード投稿が多く用いられる傾向にありますが、発信したい情報に合わせて投稿方法を使い分けることも大切です。
例えばユーザーとのコミュニケーションを重視して情報発信したいのであれば、ストーリーズが向いています。
また認知拡大であれば、フォロワー以外にも表示されるリールの活用も効果的でしょう。
3. ハッシュタグを活用する
効果的なInstagram運用には、ハッシュタグの活用も必要不可欠です。InstagramはX(旧Twitter)と比べると拡散力はそれほど高くありません。
しかしハッシュタグを活用すれば、そのハッシュタグを使って検索したユーザーに投稿を見てもらえる可能性が高くなります。
ハッシュタグは自社商品やサービスに関連したキーワードで、なおかつ多くの投稿が行われているキーワードを選定することが大切です。
ハッシュタグは大きく分けると以下の3つに分類できます。
- ビッグハッシュタグ:広く認知されているキーワード(美容・ファッション など)
- ミドルハッシュタグ:商材やカテゴリなど限定されたキーワード(ファンデーション・アウター など)
- スモールハッシュタグ:独自のキーワード(企業名・商品名・ブランド名 など)
上記3つを意識して、自社商品やサービスに適したハッシュタグを選定しましょう。
4. フォロワーを増やすための施策を打つ
アカウントを成長させるためには、フォロワーを増やすための施策を打つことも大切です。Instagram運用で一定の効果を得るためには、ある程度のフォロワー数を獲得しておく必要があります。
フォロワーアップにおすすめの施策の一つがキャンペーンです。
フォローを促すプレゼントキャンペーンなどを行えば、フォロワー数増加につながる可能性があります。
またInstagramでフォロワーになってもらうためには、投稿に興味を持ってもらい、プロフィールページに飛んでもらった上で、フォローボタンを押してもらわなければなりません。
シンプルで魅力的なプロフィールの作成や、一覧で見たときに統一感のあるフィード投稿を実施する他、ストーリーズをハイライトにまとめるなどしてユーザーの興味を引くプロフィールページを作りましょう。
5. フォロワーとの関係を深める
より多くのユーザーに投稿を見てもらうために、フォロワーとの関係を深めましょう。Instagramではフォロワーとのコミュケーションを取って、関係が深まれば深まるほどフィードに投稿が表示されやすくなります。
またコミュニケーションが活発な投稿はおすすめ投稿としてフォロワー以外のユーザーにも表示されやすいです。
具体的には、以下のような行動が有効です。
- コメントにいいねをする
- コメントに返信する
- DMでコミュニケーションを取る
- ストーリーズで質問やアンケート、クイズを行う
- Instagram Liveを実施してコメントをもらう
コメントに対するいいねや返信、DMでの積極的なコミュニケーションでフォロワーとの関係を深めましょう。
6. PDCAを回す
自社のInstagramアカウントを成長させるためには、PDCAを回すことも大切です。PDCAは業務改善フレームワークの一つで、Plan(計画)・Do(実行)・Check(測定・評価)・Action(対策・改善)の頭文字を取っています。
明確な目標・KPI・ターゲット設定を行い、アルゴリズムを理解した上でInstagram運用を行ったとしても、必ずしも狙った効果が得られるとは限りません。
PDCAを回してInstagram運用を行えば、課題や問題点を発見でき、それに対して対策を立てることで、より良いInstagram運用が目指せます。
PDCAを回すには分析が欠かせません。
Instagramインサイトの活用はもちろんのこと、外部のSNS分析ツールも活用して、現状の問題や課題を洗い出しましょう。
7. リアクションが良い投稿の傾向を把握する
リアクションが良い投稿の傾向を把握することも、効果的なInstagram運用をするためのコツです。Instagramインサイトや分析ツールを使えば、過去の投稿でリアクションが良かった投稿が把握できます。
リアクションが良かった投稿をピックアップして共通点を見つければ、フォロワーやユーザーが好む投稿の傾向が見えてくるでしょう。
その傾向を踏まえて投稿を続けることで、よりターゲット層に刺さる投稿ができるようになります。
Instagramの分析にはソーシャルリスニングツールの活用がおすすめ
インサイトを活用すれば自社のアカウントに関する分析は行えますが、Instagramインサイトはスマートフォンのアプリからしか利用できず、データを外部出力することができません。また前述したとおり競合他社のアカウント分析ができないため、企業が効率的なInstagram運用を行うには、SNSに関するさまざまな分析を行えるソーシャルリスニングツールを使うのがおすすめです。
ソーシャルリスニングとはSNS上の投稿からユーザー行動や傾向、トレンドなどの分析を行うことを指しています。
ソーシャルリスニングツールを活用すれば、特別なノウハウがなくてもデータを多角的に分析でき、ペルソナの設定がニーズにマッチしているかや、どの程度KPIを達成できているかなども一目で分かります。
また一部のソーシャルリスニングは、自社以外のアカウントの分析にも対応しているので、より効果的なInstagram運用に一役買ってくれるでしょう。
効果的なInstagram運用を行ってビジネスを拡大しよう
本記事ではInstagram運用の基本やメリット、運用を行う流れ、運用のコツなどをご紹介しました。Instagram運用は、今や企業にとって欠かせないマーケティング施策の一つです。
ご紹介したInstagram運用の流れやコツを把握して運用を行い、Instagramをビジネスの拡大に活用しましょう。
Instagram運用を効率的に行うには定期的に投稿や施策の分析を行い、PDCAを回す必要があります。
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