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導入事例

キングレコード株式会社

こんにちは、SNS分析ツール「クイッドモニター」のメディア運営チームです。

「肌感覚」の宣伝会議に、数字という共通言語を——キングレコードが選んだSNSデータ活用の形

CDからサブスクリプション・ストリーミングサービスへ。
音楽の聴かれ方がこれまでと大きく変わり、SNSで生まれたバズが、そのまま楽曲の再生数に直結する時代になりました。
それでもバズやトレンドの発見担当者の「肌感覚」に頼ったままでよいのか——
多数のアーティスト・IPコンテンツを抱えるキングレコード株式会社は、ソーシャルリスニングツール「Quid Monitor」を軸に、勘と経験の意思決定を根拠ある意思決定へと変えつつあります。

社内活用を牽引するメディアプロモーション部 デジタルグループの山下様に、選定の決め手から社内定着の工夫までを伺いました。(聞き手: TDSE株式会社 大和田)

キングレコード株式会社 メディアプロモーション部 デジタルグループ 山下様


本記事でわかること
1. 音楽・エンタメ業界でソーシャルリスニングが必要になった背景と、ツール選定の決め手
2. バズを「守り」ではなく「攻め」に使う実践例
3. ツールを一部の担当者のものにせず、組織に定着させるための取り組み


SNSのバズが、売上に直結する時代になった

バズの検知を「肌感覚」に頼ることの限界——それがツール導入の出発点でした。

大和田(TDSE)
まずは山下様の現在のミッションから伺えますか。

山下様
メディアプロモーション部のデジタルグループで、デジタル領域のプロモーションを担当しています。キングレコードが扱う多種多様なアーティストやコンテンツの魅力を、いかにデジタル上で最大化・拡散させるかをミッションとしています。年々、SNSでバズが起きて楽曲が広がっていくケースが増えています。だからこそ、その兆候をいかに早くキャッチアップできるかが、これまで以上に重要になってきていると感じています。

大和田(TDSE)
導入前は、SNS上の反応をどのように把握されていたのでしょうか。

山下様
本当に、担当者の「肌感」に依存する部分が大きかったです。以前は海外製のSNS分析ツールを契約していたのですが、社内での活用はごく一部の担当者に限られ、形骸化していました。バズが起きた後に素早く、かつ客観的な数字で状況を把握して次の打ち手につなげる仕組みが、社内になかったんです。

各制作部署の知見が横に展開されづらいという組織課題も背景にありました。
バズやトレンドの検知が個人の感度に依存する状態は、担当が変われば検知を再現できないことも意味します。
同社が求めたのは「速さ」「正確性」、そして「組織全体で使える仕組み」でした。

なぜ約10ツールの比較から、Quid Monitorに決定したのか

ツール選定の決め手は、「レコード会社特有の要件を満たせるかどうか」でした。

大和田(TDSE)
ツール選定では、かなりの数のツールを比較検討されたと伺いました。

山下様
はい。約10のツールを比較しました。そのうえで最終的には異論なくQuid Monitorへ導入を決めました。

大和田(TDSE)
Quid Monitorの決め手はどこにあったのでしょうか。

山下様
まず、登録できるキーワードの上限が、他のツールと比較すると圧倒的に多かったことです。弊社のように多数のアーティストやIPコンテンツを抱えていると、登録キーワードはどうしても多くなります。他のツールは上限が少なかったり、追加費用がかかったりすることも多かったんです。

もうひとつはノイズ除去です。作品名やアーティスト名には、一般的な言葉と混ざりやすいものが多くあります。ある作品名で検索すると、まったく別ジャンルの同じ言葉が大量に混ざってしまう。そこを30以上のフィルタ機能でちゃんとクレンジングできたのが、かなり良かったですね。

また、データの網羅性や分析機能の多さ、深さという点も大きな決め手となりました。

ツール選定の決め手を語る山下様

山下様が挙げた決め手を整理すると、次の3点になります。

1. 登録キーワード上限の多さ: 多数のアーティスト・IPを抱える企業でも、上限に余裕を持って必要な範囲をカバーできる
2. 高度なノイズ除去: 一般名詞と混同しやすい固有名詞を、30以上のフィルタでクレンジングできる
3. データの網羅性と分析機能: ファンの声を網羅的に、多様な切り口で定量化できる

エンタメ・多ブランド企業がソーシャルリスニングツールを選定する際のチェック観点として、汎用化すると以下のようになります。
 

バズやトレンドを「見つける」から「大きくする」へ——攻めのソーシャルリスニング

バズやトレンドの早期検知は炎上リスクなどからの「守り」のためだけではありません。

同社では、バズやトレンド検知をSNS上の施策実施に活かす「攻め」の使い方が定着しつつあります。

大和田(TDSE)
実際の活用で、印象的だった事例を教えてください。

山下様
ある作品で、ファンの間で特定のネガティブワードが広がっていることをQuid Monitorで早めに察知できたことがありました。一見するとネガティブなファンからの声だったのですが、実際にはファンが新しいミュージックビデオを楽しんでいる文脈だと理解できたので、公式アカウントからあえてネガティブな投稿の元となったシーンを取り上げる形で発信したんです。結果として1万いいねを超える反響を獲得して、ミュージックビデオの視聴促進につながりました。

大和田(TDSE)
いわば「ネガティブな火を消す」のではなく、「ポジティブな火を大きくする」ような使い方ですね。

山下様
そうですね。最近では、バズが起きた瞬間がユーザーにとってその作品を初めて知るきっかけになるケースも増えてきているんです。そこを見逃さないで、そのポジティブな火をより大きくできるかが勝負だと思っています。あるアーティストの20年近く前の楽曲が突然スパイクした際も、早期にキャッチアップできたので、すぐに外部プラットフォームとの共同施策につなげて、機会損失を防げました。

実際の画面を操作しながらの取材となった

日常業務にも組み込まれています。各アーティストや作品担当者は日常的にダッシュボードにログインし、リリースやライブ前後のファンの反応、投稿数の伸びを定点観測しています。アニメ関連の部署では、同クールに放送されている競合作品との投稿量比較で、自社コンテンツの立ち位置を定量的に把握しています。

キングレコード様の実際の運用ダッシュボード画面

大和田(TDSE)
社内の意思決定の場面では、どう使われていますか。

山下様
これまで担当者の感覚に頼る部分が大きかったのですが、しっかりと数字で根拠を示せるようになり、社内での話し合いのベースそのものが変わってきたと感じています。マネジメントチームとの共有でも、数字に基づいた客観的な資料として使えるので、議論がスムーズになってきています。

「使う人と使わない人の二極化」をどう防いだのか——伴走サポートの実際

ツール活用定着の分かれ目はツールの機能ではなく、導入後の伴走にありました。

大和田(TDSE)
どんなに良いツールでも、「使いこなす人」と「ログインすらしない人」に分かれてしまう、という話はよく伺います。

山下様
まさに弊社でもそれが課題でした。サポートがなければ、ちゃんと使う人と全く使わない人で完全に二分化されてしまっていたと思います。両方を近づける意味で、一緒に伴走していただきました。

インタビューの様子

大和田(TDSE)
具体的には、どのようなサポートをご一緒しましたか。

山下様
新規ユーザー向けの説明会や、フォローアップの勉強会などを定期的に実施しています。直近の8月にも部署別のサポートMTGを2日間にわたって、計7回実施していただきました。単なる操作説明ではなく「目の前の業務にどう活かせるか」まで踏み込んで頂けるのが大きいです。煩雑なノイズ除去のフィルタ設定も、自分たちだけでは絶対に無理だったと思います。マンツーマンでダッシュボードの構築も代行していただいて、それまで手作業で毎日やっていたデータ集計が、一回作ってしまえばどんどん回る仕組みになりました。

キングレコード様の実際の運用ダッシュボード画面(アーティスト名等が特定されないよう一部加工しています)

ツールを使う/使わないの二極化の要因は、単純なデジタルリテラシーの差だけではありません。
ツール固有の専門用語への不慣れや初期設定へのハードル、業務多忙で勉強会に参加できない層の存在——同社ではこれらを「個人の問題」にせず、
部署別の個別ヒアリングで課題をひとつずつ解消していく地道なアプローチを続けています。
TDSEもダッシュボード構築・フィルタ設定の代行、部署別勉強会でこの取り組みに並走しています。

導入して何が変わったのか——「勘」から根拠ある意思決定へ

最大の変化は、個別施策の成功ではなく、意思決定の文化が変わったことです。

大和田(TDSE)
あらためて、導入していちばん変わったことは何でしょうか。

山下様
「この人が言うから大丈夫」という、業界特有の勘や経験値による意思決定から、客観的な数字を用いた根拠ある意思決定へ、社内の空気が変わってきたことだと思います。サブスクリプション・ストリーミングのような時代の移り変わりへ対応していく危機感もあるなかで、各制作部署の知見を横に広げて、会社として強くなっていかなければいけない。数年前から、その動きをすごく強く感じています。

大和田(TDSE)
今後の展望をお聞かせください。

山下様
データに基づく意思決定を会社全体で当たり前にしていきたいです。機能面では、ファンがアーティスト名を書かずに画像やイラストで投稿するケースも多いので、画像検索の拡充には期待しています。海外メディアでの旧作コンテンツの評価把握にも使っていきたいですね。

TDSEのサポートについて、山下様はこう締めくくりました。

山下様
ちゃんと作品とアーティストの世界観を理解した上で、こちらの悩みやニーズを理解して、クイックにサポートして頂ける。本当に心強いです。

KING RECORDS本社にて

Quid Monitorについて

Quid Monitorは、X/Facebook/Instagram/ブログ・ニュース等を対象とするソーシャルリスニングツールです。TDSEは国内正規販売パートナーとして、導入から分析設計まで伴走型のサポートを提供しています。

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