
Instagramは、企業やブランドが顧客との関係を深め、商品やサービスを効果的に発信するために重要なSNSです。
しかし、運用を続ける中で「フォロワーが伸び悩む」「投稿の効果が分からない」といった課題を感じる方も少なくありません。
そこで本記事では、Instagramの公式分析機能「インサイト」を中心に、効果的な分析方法や確認手順を分かりやすく解説します。SNS運用の成果を高めたい方は、ぜひ参考にしてください。

フォロワーの行動や投稿の反応を数値で把握でき、戦略的な改善に役立ちます。
外部ツールもありますが、まずは信頼性の高い公式データから活用していきましょう。
ビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントで利用でき、フォロワー属性や投稿のリーチ数、インプレッション数、エンゲージメント率などを確認できます。
これにより、自分のアカウントの現状を客観的に把握し、投稿内容や運用方針を改善するための根拠を得られます。
例えば、特定の曜日や時間帯の反応が良い場合、その時間に投稿を集中させるなどの戦略が立てやすくなるでしょう。
またインサイトは公式ツールであるため、取得データの正確性や信頼性が高く、外部ツールと併用することでさらに分析の幅が広がります。
SNSマーケティングを成功させるためには、インサイトの活用が不可欠です。
まず、プロフィール画面右上のメニューを開き、「インサイト」を選択すると、アカウント全体のパフォーマンス概要を確認することが可能です。
またプロフェッショナルダッシュボードからもアクセスでき、特定期間の成果やおすすめの改善ポイントを表示してくれます。
さらに、フィード投稿やストーリーズ、リールなどの個別コンテンツごとに、リーチ数やエンゲージメントなど詳細データを直接確認することも可能です。
なお、ストーリーズの閲覧者一覧は24時間で非表示になるため、早めのチェックが重要です。
UIはOSやアプリのバージョンによって異なる場合があるため、必要に応じて最新の表示方法を確認しましょう。
分析によって投稿の改善点や反応率向上のヒントが得られ、アカウント全体の成長につながります。
以下では主な分析方法を紹介します。
これにより、運用目標に対する達成度を把握し、改善策を立案できます。
分析項目には、インプレッション数(表示回数)、リーチ数(閲覧人数)、エンゲージメント率(いいね・コメント・保存の割合)などがあります。
反応率が低い投稿からは、投稿時間や内容、ビジュアルの改善ポイントを学ぶことが可能です。
例えば、写真の構図やキャプションの長さを変えるだけでも結果が大きく変わることがあります。
継続的な投稿分析は、アカウントの成長に直結する重要なステップです。
人気タグは多くのユーザーにリーチできる反面、競合も多く埋もれやすい傾向があります。
一方でニッチなタグは特定層に届きやすく、エンゲージメントの質を高めやすいです。
タグの組み合わせを工夫することで、リーチ拡大と反応率向上の両立が可能になります。
ただし、無関係なタグや過剰なタグ付けはスパムと見なされるリスクがあるため注意が必要です。
定期的なハッシュタグ分析により、ターゲット層に響く効果的なタグ選定ができます。
この分析により、ターゲット層に合った投稿時間やコンテンツジャンルの調整が可能になります。
例えば、20代女性が多く深夜帯の活動が多い場合、その時間帯に合わせた投稿が効果的です。
また、フォロワー数の増減やアクティブ率を確認することで、キャンペーンや施策の効果測定もできます。
個人が特定されない形でデータを活用することが重要であり、プライバシーへの配慮も欠かせません。
継続的なフォロワー分析は、運用方針の精度向上につながります。
投稿頻度、エンゲージメント率、使用ハッシュタグ、フォロワー層などを調べることで、自社の運用だけでは気付きにくい改善点や成功事例を見つけられます。
例えば、競合が特定の曜日やテーマで高い反応を得ている場合、それを参考に自社投稿のテーマやタイミングを最適化できます。
また、単なる模倣ではなく、差別化戦略を立てることが重要です。
中立的かつ客観的な視点で行う競合分析は、長期的なブランド価値向上に役立ちます。
本記事では特に重要な4つの指標(フォロワー数・保存数・インプレッション数・リーチ数)を取り上げます。
これらを総合的に活用することで、運用改善や成果最大化が可能になります。
BtoC企業では1,000人以上、理想的には10,000人以上を目標に設定する傾向があります。
日々のフォロワー増減を追跡することで、キャンペーンや広告、コラボレーションなどの施策がどれだけ効果を上げているかを検証できます。
また、減少傾向が見られた場合は、投稿内容の魅力不足や更新頻度、競合の動きなど原因を分析し、改善策を講じることが重要です。
ただし、フォロワー数だけで成功を判断せず、エンゲージメント率など他の指標と組み合わせて総合評価を行うことが、持続的な成長につながります。
保存数が多い投稿は、Instagramのアルゴリズムによって質の高いコンテンツと評価され、リーチの拡大につながります。
一般的にはリーチ数に対して2%以上が良好な目安で、3%を超えるとバズの可能性が高まります。
保存数を増やすためには、情報性の高いノウハウ系コンテンツやチェックリスト形式の投稿が効果的です。
また「保存して後で見返そう」などのキャプションやCTAを加えることで、ユーザーの行動を促せます。
ただし、保存数のみで評価せず、他の指標と併せて総合的に判断することが重要です。
同じユーザーが複数回閲覧した場合も、その回数全てがカウントされます。
表示経路はホームフィード、ハッシュタグ、発見タブなどがあり、それぞれの割合を分析することで露出の傾向を把握できます。
例えば、ハッシュタグ経由のインプレッションが少ない場合はタグ戦略を見直す、発見タブからの流入を増やすためにビジュアルや投稿内容を改善するなど、戦略的な調整が可能です。
なお、リーチ数はユニークユーザー数を表すため、同一人物の複数回表示も含むインプレッション数とは異なることを理解して活用する必要があります。
同じユーザーが何度見ても1としてカウントされるため、新規ユーザーへの到達度を測るのに適しています。
リーチ数の内訳を分析し、フォロワー経由かフォロワー以外の経由かを把握することで、新規獲得に向けた改善点が見えてきます。
例えば、フォロワー以外からのリーチが少ない場合は、ハッシュタグ戦略や広告出稿、コラボ企画などによって新規層への露出を増やすことが有効です。
また、リーチ数とフォロワー数の増減を併せて分析することで、施策が実際のフォロワー増加につながっているかを検証できます。
インプレッション数との違いを理解し、適切に使い分けることが重要です。
エンゲージメント率が高いほど、ユーザーとの関係性やコンテンツへの関心度が高いと判断することが可能です。
Instagramのアルゴリズム上、この数値が高い投稿は評価が上がり、発見タブやフィードでの露出が増える傾向にあります。
計算式の一例は「(いいね数+コメント数)÷投稿数」で、改善策は不足している行動に応じて行います。
例えば、いいねが少ない場合はビジュアルやテーマを改善し、コメントが少ない場合は質問形式やストーリー性のあるキャプションを工夫します。
動画やリールは画像投稿よりも高いエンゲージメント率を得やすい傾向があるため、コンテンツタイプの選定も重要です。
この数値が高いほど、フォロワー増加につながる可能性が高く、「フォロー力」があるといえます。
目安は3〜5%とされ、投稿からプロフィールへ誘導できているかを測る重要なデータです。
改善策としては、投稿内で次回予告や関連投稿への誘導を行う、ターゲット層に合ったコンテンツを作るなどがあります。
また、ストーリーズやリールからプロフィールリンクへの誘導を活用することも有効です。
さらに、プロフィールページ自体の第一印象を高めるために、プロフィール画像の統一感やハイライトの整理も行いましょう。
数値が低い場合は、フォロワー増加が見込めず、アカウント成長の妨げとなります。
目安は6〜8%とされますが、業種や運用目的によって異なる点にも留意が必要となります。
改善策としては、「誰に」「何を」届けるアカウントなのかを明確にし、プロフィール文やリンクの構成を最適化することが効果的です。
また、改行や絵文字、ハイライトを使って視認性を高めることもフォロー率向上に有効です。
さらに、プロフィール文のABテストを行い、より反応の高い表現を見つけることで成果が出やすくなります。
フォロー率はアクセス数や保存数とも関係が深く、複合的に分析しましょう。
フォロワー数条件やアカウント設定の問題、利用環境の違いなどが影響しているケースもあります。
インサイトを使えないと分析の精度が下がるため、原因を特定し、適切に対処することが重要です。
ここでは主な原因と解決策を紹介します。
100人未満の場合、性別や年齢層、地域といった詳細データは表示されません。
そのため、まずはフォロワー獲得施策に注力することが重要です。
基本施策としては、定期的な投稿、適切なハッシュタグ活用、既存の友人や知人への告知が効果的です。
短期間で増やすためにプレゼント企画や広告を使う方法もありますが、質の低いフォロワーを集めるリスクがあるため注意しましょう。
オーガニックに獲得したフォロワーはエンゲージメント率が高く、長期的なアカウント成長に寄与します。
質と数のバランスを意識したフォロワー獲得がポイントです。
特にリーチ数の減少や一部インサイト項目の非表示につながる可能性があります。
原因は、Botや自動ツールの利用、無断転載画像の使用、規約違反行為などさまざまです。
改善策としては、問題となり得る自動化ツールやBotの使用を中止し、画像や動画は使用許可を明記する、48時間程度ログアウトしてアクティビティをリセットする、そして運営元に問い合わせるといった対応が挙げられます。
予防策として、短時間での大量のいいね・フォロー・コメントなどの行動は避け、ガイドラインを遵守することが重要です。
原因特定が難しい場合もあるため、複数の方法を並行して試すことが推奨されます。
個人アカウントではプロフィールに「広告」項目が表示されず、分析機能が制限されます。
切り替え手順は、プロフィール画面右上のメニューから「設定」→「アカウント」→「プロアカウントに切り替える」を選択し、カテゴリや連絡先メールアドレスを設定、必要に応じてFacebookページと連携します。
切り替え後は問い合わせボタンの設置や広告出稿など、運用の幅が広がります。
なお、変更後すぐに全データが反映されない場合があるため、反映まで数日待つ必要があることも覚えておきましょう。
ビジネスとクリエイターでは機能に差があるため、目的に応じて選択すると効果的です。
特に「投稿翌日」と「投稿から1週間後」の2つの時期が重要で、初速の反応と安定期の成果を把握することで、次回投稿の改善に役立てられます。
ここからは、それぞれのタイミングで見るべき指標を解説します。
保存率が高ければ高いほど、Instagramのアルゴリズムがコンテンツを評価し、さらなる露出が期待できます。
一般的な目安はリーチ数に対して3%以上で合格、2%以下の場合は改善が必要とされます。
改善策としては、投稿タイトルと内容の一致度を高める、イラストや図解で理解しやすくする、「保存して後で見返そう」といった保存促進の文言を加えるなどがあります。
また、保存率とリーチ数、エンゲージメント率を併せて見ることで、初速の良し悪しを総合的に判断することが可能です。
数値はジャンルやフォロワー層により変動するため、目安は柔軟に捉えましょう。
この時期に確認すべき指標は、保存率とホーム率です。
保存率は、長期的に価値があると判断されたかを測る目安で、3%以上なら好調といえます。
ホーム率は、投稿がフォロワーのフィードに表示された割合を示し、20〜40%が一般的な目安です。
これらの数値をチェックすることで、初速では見えなかった改善点や成功要因が明らかになります。
時間が取れず頻繁にインサイトを確認できない場合でも、この1週間後だけは必ず押さえることで、戦略の精度を高められます。
保存率とホーム率は、今後の投稿テーマや形式を決める際の重要な参考データとなります。
この段階では、保存率・ホーム率・プロフィールアクセス率・フォロワー転換率という4つの主要指標を総合的に確認します。
さらに、アカウント単位のKPIである「親密力(フォロワー数÷ストーリーズのインプレッション)」も定期的にチェックし、フォロワーとの関係性が低下していないかを把握しましょう。
これらの数値を過去の投稿や競合アカウントと比較することで、運用の改善ポイントが見えてきます。
インサイトを活用して数値に基づくPDCAサイクルを回すことにより、戦略の精度を高め、アカウントを継続的に成長させることが可能になります。
これらを活用すれば、データに基づいた戦略的な運用が可能になります。
SNSやWeb上の多様なデータ分析には、TDSE株式会社が提供するQuid Monitor(旧NetBase)も有効です。
Quid Monitorは、SNSやニュースサイト、掲示板などの膨大なデータを収集・分析し、ブランド評価や市場動向を可視化できます。
競合比較やトレンド把握、炎上検知など幅広い活用が可能で、マーケティング施策の精度向上に寄与します。
気になった方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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しかし、運用を続ける中で「フォロワーが伸び悩む」「投稿の効果が分からない」といった課題を感じる方も少なくありません。
そこで本記事では、Instagramの公式分析機能「インサイト」を中心に、効果的な分析方法や確認手順を分かりやすく解説します。SNS運用の成果を高めたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次

分析にはInstagramインサイトを使う!
Instagram分析を始めるなら、まずは公式の無料ツール「Instagramインサイト」を活用するのが基本です。フォロワーの行動や投稿の反応を数値で把握でき、戦略的な改善に役立ちます。
外部ツールもありますが、まずは信頼性の高い公式データから活用していきましょう。
Instagramインサイトとは?
Instagramインサイトは、Instagram公式が提供する無料のデータ分析機能です。ビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントで利用でき、フォロワー属性や投稿のリーチ数、インプレッション数、エンゲージメント率などを確認できます。
これにより、自分のアカウントの現状を客観的に把握し、投稿内容や運用方針を改善するための根拠を得られます。
例えば、特定の曜日や時間帯の反応が良い場合、その時間に投稿を集中させるなどの戦略が立てやすくなるでしょう。
またインサイトは公式ツールであるため、取得データの正確性や信頼性が高く、外部ツールと併用することでさらに分析の幅が広がります。
SNSマーケティングを成功させるためには、インサイトの活用が不可欠です。
Instagramインサイトを確認するには?
Instagramアプリからインサイトを確認するには、いくつかの方法があります。まず、プロフィール画面右上のメニューを開き、「インサイト」を選択すると、アカウント全体のパフォーマンス概要を確認することが可能です。
またプロフェッショナルダッシュボードからもアクセスでき、特定期間の成果やおすすめの改善ポイントを表示してくれます。
さらに、フィード投稿やストーリーズ、リールなどの個別コンテンツごとに、リーチ数やエンゲージメントなど詳細データを直接確認することも可能です。
なお、ストーリーズの閲覧者一覧は24時間で非表示になるため、早めのチェックが重要です。
UIはOSやアプリのバージョンによって異なる場合があるため、必要に応じて最新の表示方法を確認しましょう。
Instagramの分析方法
Instagramを効果的に運用するためには、投稿やフォロワー、競合などのデータを多角的に分析することが欠かせません。分析によって投稿の改善点や反応率向上のヒントが得られ、アカウント全体の成長につながります。
以下では主な分析方法を紹介します。
投稿分析
投稿分析とは、Instagramの各投稿について表示数や反応数、エンゲージメント率などのデータを測定・評価する手法です。これにより、運用目標に対する達成度を把握し、改善策を立案できます。
分析項目には、インプレッション数(表示回数)、リーチ数(閲覧人数)、エンゲージメント率(いいね・コメント・保存の割合)などがあります。
反応率が低い投稿からは、投稿時間や内容、ビジュアルの改善ポイントを学ぶことが可能です。
例えば、写真の構図やキャプションの長さを変えるだけでも結果が大きく変わることがあります。
継続的な投稿分析は、アカウントの成長に直結する重要なステップです。
ハッシュタグ分析
ハッシュタグ分析は、使用したタグの表示数や拡散効果、ユーザーの関心度合いを測定し、コンテンツ戦略やキャンペーン改善に役立てる手法です。人気タグは多くのユーザーにリーチできる反面、競合も多く埋もれやすい傾向があります。
一方でニッチなタグは特定層に届きやすく、エンゲージメントの質を高めやすいです。
タグの組み合わせを工夫することで、リーチ拡大と反応率向上の両立が可能になります。
ただし、無関係なタグや過剰なタグ付けはスパムと見なされるリスクがあるため注意が必要です。
定期的なハッシュタグ分析により、ターゲット層に響く効果的なタグ選定ができます。
フォロワー分析
フォロワー分析とは、フォロワーの年齢層や性別、居住地、活動時間などの属性や行動傾向を測定・評価する手法です。この分析により、ターゲット層に合った投稿時間やコンテンツジャンルの調整が可能になります。
例えば、20代女性が多く深夜帯の活動が多い場合、その時間帯に合わせた投稿が効果的です。
また、フォロワー数の増減やアクティブ率を確認することで、キャンペーンや施策の効果測定もできます。
個人が特定されない形でデータを活用することが重要であり、プライバシーへの配慮も欠かせません。
継続的なフォロワー分析は、運用方針の精度向上につながります。
競合分析
競合分析は、他社や同業他ブランドのInstagramアカウントをベンチマークし、自社との比較を行う手法です。投稿頻度、エンゲージメント率、使用ハッシュタグ、フォロワー層などを調べることで、自社の運用だけでは気付きにくい改善点や成功事例を見つけられます。
例えば、競合が特定の曜日やテーマで高い反応を得ている場合、それを参考に自社投稿のテーマやタイミングを最適化できます。
また、単なる模倣ではなく、差別化戦略を立てることが重要です。
中立的かつ客観的な視点で行う競合分析は、長期的なブランド価値向上に役立ちます。
Instagramの分析で押さえておきたい指標
Instagramの効果的な運用には、複数の指標をバランスよく分析することが欠かせません。本記事では特に重要な4つの指標(フォロワー数・保存数・インプレッション数・リーチ数)を取り上げます。
これらを総合的に活用することで、運用改善や成果最大化が可能になります。
フォロワー数
フォロワー数は、アカウントの影響力や情報拡散力を示す基本的な指標です。BtoC企業では1,000人以上、理想的には10,000人以上を目標に設定する傾向があります。
日々のフォロワー増減を追跡することで、キャンペーンや広告、コラボレーションなどの施策がどれだけ効果を上げているかを検証できます。
また、減少傾向が見られた場合は、投稿内容の魅力不足や更新頻度、競合の動きなど原因を分析し、改善策を講じることが重要です。
ただし、フォロワー数だけで成功を判断せず、エンゲージメント率など他の指標と組み合わせて総合評価を行うことが、持続的な成長につながります。
保存数
保存数は、ユーザーが投稿をブックマークした回数を示す指標で、コンテンツの有益性や再利用価値を表します。保存数が多い投稿は、Instagramのアルゴリズムによって質の高いコンテンツと評価され、リーチの拡大につながります。
一般的にはリーチ数に対して2%以上が良好な目安で、3%を超えるとバズの可能性が高まります。
保存数を増やすためには、情報性の高いノウハウ系コンテンツやチェックリスト形式の投稿が効果的です。
また「保存して後で見返そう」などのキャプションやCTAを加えることで、ユーザーの行動を促せます。
ただし、保存数のみで評価せず、他の指標と併せて総合的に判断することが重要です。
インプレッション数(閲覧数)
インプレッション数は、投稿やストーリーズなどのコンテンツが表示された合計回数を示すものです。同じユーザーが複数回閲覧した場合も、その回数全てがカウントされます。
表示経路はホームフィード、ハッシュタグ、発見タブなどがあり、それぞれの割合を分析することで露出の傾向を把握できます。
例えば、ハッシュタグ経由のインプレッションが少ない場合はタグ戦略を見直す、発見タブからの流入を増やすためにビジュアルや投稿内容を改善するなど、戦略的な調整が可能です。
なお、リーチ数はユニークユーザー数を表すため、同一人物の複数回表示も含むインプレッション数とは異なることを理解して活用する必要があります。
リーチ数
リーチ数は、コンテンツを1回以上見たユニークユーザーの数を表す指標です。同じユーザーが何度見ても1としてカウントされるため、新規ユーザーへの到達度を測るのに適しています。
リーチ数の内訳を分析し、フォロワー経由かフォロワー以外の経由かを把握することで、新規獲得に向けた改善点が見えてきます。
例えば、フォロワー以外からのリーチが少ない場合は、ハッシュタグ戦略や広告出稿、コラボ企画などによって新規層への露出を増やすことが有効です。
また、リーチ数とフォロワー数の増減を併せて分析することで、施策が実際のフォロワー増加につながっているかを検証できます。
インプレッション数との違いを理解し、適切に使い分けることが重要です。
エンゲージメント
エンゲージメントは、いいね・コメント・シェア・保存など、ユーザーがコンテンツに反応した行動を数値化した指標です。エンゲージメント率が高いほど、ユーザーとの関係性やコンテンツへの関心度が高いと判断することが可能です。
Instagramのアルゴリズム上、この数値が高い投稿は評価が上がり、発見タブやフィードでの露出が増える傾向にあります。
計算式の一例は「(いいね数+コメント数)÷投稿数」で、改善策は不足している行動に応じて行います。
例えば、いいねが少ない場合はビジュアルやテーマを改善し、コメントが少ない場合は質問形式やストーリー性のあるキャプションを工夫します。
動画やリールは画像投稿よりも高いエンゲージメント率を得やすい傾向があるため、コンテンツタイプの選定も重要です。
プロフィールへのアクセス数
プロフィールへのアクセス数は、投稿を見たユーザーのうち、プロフィールページにアクセスした割合を示す指標です。この数値が高いほど、フォロワー増加につながる可能性が高く、「フォロー力」があるといえます。
目安は3〜5%とされ、投稿からプロフィールへ誘導できているかを測る重要なデータです。
改善策としては、投稿内で次回予告や関連投稿への誘導を行う、ターゲット層に合ったコンテンツを作るなどがあります。
また、ストーリーズやリールからプロフィールリンクへの誘導を活用することも有効です。
さらに、プロフィールページ自体の第一印象を高めるために、プロフィール画像の統一感やハイライトの整理も行いましょう。
フォロー率
フォロー率は、プロフィールページ訪問者のうち実際にフォロワーになった割合を示す指標です。数値が低い場合は、フォロワー増加が見込めず、アカウント成長の妨げとなります。
目安は6〜8%とされますが、業種や運用目的によって異なる点にも留意が必要となります。
改善策としては、「誰に」「何を」届けるアカウントなのかを明確にし、プロフィール文やリンクの構成を最適化することが効果的です。
また、改行や絵文字、ハイライトを使って視認性を高めることもフォロー率向上に有効です。
さらに、プロフィール文のABテストを行い、より反応の高い表現を見つけることで成果が出やすくなります。
フォロー率はアクセス数や保存数とも関係が深く、複合的に分析しましょう。
Instagramインサイトが表示されないときの対処法
Instagramインサイトが表示されない場合、複数の原因が考えられます。フォロワー数条件やアカウント設定の問題、利用環境の違いなどが影響しているケースもあります。
インサイトを使えないと分析の精度が下がるため、原因を特定し、適切に対処することが重要です。
ここでは主な原因と解決策を紹介します。
フォロワーを100人以上にする
Instagramでは、フォロワー属性データを閲覧するためにフォロワー数が100人以上必要です。100人未満の場合、性別や年齢層、地域といった詳細データは表示されません。
そのため、まずはフォロワー獲得施策に注力することが重要です。
基本施策としては、定期的な投稿、適切なハッシュタグ活用、既存の友人や知人への告知が効果的です。
短期間で増やすためにプレゼント企画や広告を使う方法もありますが、質の低いフォロワーを集めるリスクがあるため注意しましょう。
オーガニックに獲得したフォロワーはエンゲージメント率が高く、長期的なアカウント成長に寄与します。
質と数のバランスを意識したフォロワー獲得がポイントです。
シャドウバンに対処する
シャドウバンとは、Instagram運営からのペナルティによって新規ユーザーに投稿が表示されにくくなる現象です。特にリーチ数の減少や一部インサイト項目の非表示につながる可能性があります。
原因は、Botや自動ツールの利用、無断転載画像の使用、規約違反行為などさまざまです。
改善策としては、問題となり得る自動化ツールやBotの使用を中止し、画像や動画は使用許可を明記する、48時間程度ログアウトしてアクティビティをリセットする、そして運営元に問い合わせるといった対応が挙げられます。
予防策として、短時間での大量のいいね・フォロー・コメントなどの行動は避け、ガイドラインを遵守することが重要です。
原因特定が難しい場合もあるため、複数の方法を並行して試すことが推奨されます。
ビジネスアカウントに切り替える
Instagramインサイトは、ビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントでのみ利用可能です。個人アカウントではプロフィールに「広告」項目が表示されず、分析機能が制限されます。
切り替え手順は、プロフィール画面右上のメニューから「設定」→「アカウント」→「プロアカウントに切り替える」を選択し、カテゴリや連絡先メールアドレスを設定、必要に応じてFacebookページと連携します。
切り替え後は問い合わせボタンの設置や広告出稿など、運用の幅が広がります。
なお、変更後すぐに全データが反映されない場合があるため、反映まで数日待つ必要があることも覚えておきましょう。
ビジネスとクリエイターでは機能に差があるため、目的に応じて選択すると効果的です。
Instagramインサイトを確認するタイミングは?
Instagramのインサイトは、確認するタイミングによって得られる情報の内容や精度が異なります。特に「投稿翌日」と「投稿から1週間後」の2つの時期が重要で、初速の反応と安定期の成果を把握することで、次回投稿の改善に役立てられます。
ここからは、それぞれのタイミングで見るべき指標を解説します。
投稿の翌日
投稿翌日は、保存率をはじめとした初速の反応を確認する重要なタイミングです。保存率が高ければ高いほど、Instagramのアルゴリズムがコンテンツを評価し、さらなる露出が期待できます。
一般的な目安はリーチ数に対して3%以上で合格、2%以下の場合は改善が必要とされます。
改善策としては、投稿タイトルと内容の一致度を高める、イラストや図解で理解しやすくする、「保存して後で見返そう」といった保存促進の文言を加えるなどがあります。
また、保存率とリーチ数、エンゲージメント率を併せて見ることで、初速の良し悪しを総合的に判断することが可能です。
数値はジャンルやフォロワー層により変動するため、目安は柔軟に捉えましょう。
投稿から1週間後
投稿から約1週間後は、数値が安定し、コンテンツの総合評価ができるタイミングです。この時期に確認すべき指標は、保存率とホーム率です。
保存率は、長期的に価値があると判断されたかを測る目安で、3%以上なら好調といえます。
ホーム率は、投稿がフォロワーのフィードに表示された割合を示し、20〜40%が一般的な目安です。
これらの数値をチェックすることで、初速では見えなかった改善点や成功要因が明らかになります。
時間が取れず頻繁にインサイトを確認できない場合でも、この1週間後だけは必ず押さえることで、戦略の精度を高められます。
保存率とホーム率は、今後の投稿テーマや形式を決める際の重要な参考データとなります。
投稿から1か月後
投稿から1か月後は、長期的なパフォーマンスを評価する重要な時期です。この段階では、保存率・ホーム率・プロフィールアクセス率・フォロワー転換率という4つの主要指標を総合的に確認します。
さらに、アカウント単位のKPIである「親密力(フォロワー数÷ストーリーズのインプレッション)」も定期的にチェックし、フォロワーとの関係性が低下していないかを把握しましょう。
これらの数値を過去の投稿や競合アカウントと比較することで、運用の改善ポイントが見えてきます。
インサイトを活用して数値に基づくPDCAサイクルを回すことにより、戦略の精度を高め、アカウントを継続的に成長させることが可能になります。
まとめ
本記事では、Instagramの分析方法と公式ツール「インサイト」の活用法について、主要指標や確認タイミング、改善策まで解説しました。これらを活用すれば、データに基づいた戦略的な運用が可能になります。
SNSやWeb上の多様なデータ分析には、TDSE株式会社が提供するQuid Monitor(旧NetBase)も有効です。
Quid Monitorは、SNSやニュースサイト、掲示板などの膨大なデータを収集・分析し、ブランド評価や市場動向を可視化できます。
競合比較やトレンド把握、炎上検知など幅広い活用が可能で、マーケティング施策の精度向上に寄与します。
気になった方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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