SNSマーケコラム

インスタグラム分析ツールによる分析方法・事例

インスタグラム分析ツールによる分析方法・事例

ソーシャルメディア(SNS)の中でも、画像や動画などを中心としたSNSであるInstagram(インスタグラム)はビジュアルによる訴求を重要視するブランドや企業に活発に利用されています。
美容院でのヘアカットのモデル画像やECサイトの商品、観光名所の絶景のようにテキストよりも商品やサービスのことをより魅力的に訴求できるようなジャンルで主に取り入れられています。

自社アカウントの運用や、インスタグラム広告、成功している競合の分析などインスタグラムを活用したマーケティングを成功させるためには、精度の高い分析が欠かせません。

今回はインスタグラムをビジネスやマーケティングで活用するために、ソーシャルリスニングツールによるインスタグラムの分析方法をご紹介します。ソーシャルリスニングをどのようにビジネスやマーケティングに活用しているのか、海外事例をあわせてご紹介します。

ソーシャルリスニングツールによるインスタグラム分析

自社で保有しているアカウントの分析は、公式から提供されているインスタグラム分析ツール「インスタグラムインサイト」で行うことができます。インスタグラムインサイトは投稿のリーチ数やインプレッション数、フォロワーの属性などのデータを詳細に確認することができます。しかし分析できる対象は自社アカウントのみとなっており、競合他社や一般トレンドについての調査を行うことができません。

インスタグラムをビジネスやマーケティングに効果的に活用するためには広告やデザイン、コンテンツ、ハッシュタグなどの投稿内容はもちろん、ターゲット層に合わせた配信タイミングや配信方法の適切な選択が重要です。
そこで活用されているのがソーシャルリスニングによるインスタグラム分析です。
ソーシャルリスニングとは、日々世界中で投稿されている膨大な消費者の声からサービスや商品、行動に関するデータを収集・分析し、マーケティング施策やプロモーションなどに活用する手法を指します。

インスタグラム分析のマーケティング活用事例

具体的に、どのようなビジネスやマーケティングでインスタグラム分析を活用できるかご紹介します。

認知拡大・ブランドイメージ調査

企業アカウントから投稿された写真や動画イメージは、ブランドイメージに直結します。
企業側がユーザーに訴求したいイメージの写真や動画を継続的に投稿することでブランドのイメージ向上や新たなファン層の拡大が期待できます。
また、新たなブランドイメージの構築や新規のターゲット層に向けた商品戦略を展開するなど、イメージが重要なマーケティング戦略では画像や動画で訴求できるインスタグラムが適しています。

ソーシャルリスニングツールでサービス名やブランド名を含む投稿数の増減や、センチメント傾向、投稿しているユーザー属性を調査することで、認知が拡大しているか、自社の戦略と乖離がないか分析できます。

定量推移

たとえばラグジュアリーブランドのルイ・ヴィトンでは、ブランド全体に対する割引に関する投稿のシェアを分析することで、ブランドイメージを維持しているかの把握に役立てています。またこのような分析を競合ブランドと比較することで、競合他社との比較や市場における立ち位置を把握しています。

ディスカウント会話の割合

ラグジュアリーブランドのブランド資産価値を維持するために

効果的なインスタグラムアカウントの運用

企業がインスタグラムを運用する目的は様々ですが、より効率的にターゲットのユーザーにアプローチするためにハッシュタグが活用されています。
どのようにハッシュタグを選ぶべきか「旅行」を例にご紹介しましょう。

インスタグラムで観光地の写真を見て旅行先を選定したり、インスタ映えすると話題になったスポットに人が殺到するなど、旅行先の選定にインスタグラムは大きな影響を与えています。観光地の魅力が伝わる写真や画像とハッシュタグを活用することで、これまでアプローチできていなかった外国人観光客の集客が期待できます。
特にその土地を訪れたことがない外国人観光客は、事前にインスタグラムで訪れたい観光地をチェックすることで現地の様子をよりイメージしやすくなりますし、現地を訪れたユーザーの投稿から観光地での様子を詳細に知ることができます。

ただ闇雲に観光地の地名を英字にしたハッシュタグをつけて投稿するだけでは、海外の人には見つけてもらえません。外国人観光客がどのようなハッシュタグを使用していたかや、どのような日本の投稿が外国人のエンゲージメントを得ているかなどを分析し、それらを投稿に活用することで自社の投稿のエンゲージメントを高めることができます。

trip

上記は英語圏における「japan」を含む人気ハッシュタグのワードクラウドです。旅行を表す「#travel」「#japantrip」、地名を表す「#tokyo」「#osaka」のほかに旅行が好きな人特有の「#travelgram」「#travelphotography」といったハッシュタグが人気です。
特定の地域に関連する「#kyototravel」「#kyototrip」「#kyotogram」や日本の情報を探している可能性が高い「#kawaii」などを活用することで、より多くの外国人に投稿を見つけてもらうことができるでしょう。

人気のハッシュタグを発見し、またそれらのハッシュタグの利用がアクティブであるかをハッシュタグごとに分析すれば、より効果的な投稿が行えるでしょう。

プロモーション・キャンペーンへの活用

インスタグラム広告のほかにも、ハッシュタグを利用したキャンペーンも活発に利用されています。特定のハッシュタグをつけて投稿を促すユーザー参加型のハッシュタグキャンペーンは、企画内容によっては爆発的に投稿数を増やすことができ、低コストで長期的な認知拡大が期待できます。

例えばIKEAでは「何がうまくいっているのか」「何を改善できるのか」を継続的に分析し、SNSキャンペーンの最適化に向けた改善を繰り返しています。また、消費者の動向を常に把握し、ブランドに関する会話に占める「ブランドのコア属性の割合が増加しているかどうか」を評価することで、ブランドに対するマクロキャンペーンの効果を測定しています。

IKEAチャネルごと

上記はチャネルごとのユーザーの会話内容です。IKEAは「シンプルで、毎日使える、退屈しない」というコンセプトの発信に力を入れてきましたが、YouTubeとInstagramでは、会話はデコレーションやアイデア、IKEAのキャンペーンに沿ったものになっていることが確認できます。

IKEAはどのようにキャンペーンを測定し、最適化しているか

またアパレルブランドのケネス・コールでは、新たな顧客層を新規開拓するためにユーザーとの関係を強化するエンゲージ・マーケティングに取り組みました。
許可を得た投稿者の発言をQuid Monitor(旧NetBase)でリアルタイムにモニタリングし、「寒い」「夏が恋しい」というような発言があったとき、サプライズでコートのプレゼントを願い出るのです。このキャンペーンにより、ケネス・コールのコートを着た画像とエピソードが掲載された投稿がソーシャルメディア上で広がっていき、ファンの増加に大きく貢献しました。

インフルエンサーの特定

ユーザーにとって普段から支持しているインフルエンサーがオススメする商品や情報は一般的な広告と比較して信頼性が高く、購買や行動に至る確率が高くなる傾向があります。
メーカーや広告主も従来の広告に頼るだけでなく、積極的にインフルエンサーやアンバサダーのマーケティングアプローチを選択しています。
インスタグラムを分析することでより大きなトレンドにつながるインフルエンサーや明らかに消費者を巻き込むようなコンテンツを作成しているインフルエンサーを特定できます。

例えばToyotaハイブリッド車関連技術の消費者啓発キャンペーンでは、ソーシャルリスニングを用いたSNS分析により特定の製品に関する情報発信に最適なインフルエンサーを導き出し、マルチメディアを用いた消費者啓発キャンペーンを行いました。その結果、キャンペーンはコストが抑えられながらも大きな反響を獲得しています。

ToyotaSNS分析

Toyotaハイブリッド車関連技術消費者啓発キャンペーン

しかし気を付けなければならないのは、消費者はブランドとインフルエンサーが提携していることを知っているので、一定の信頼性を保つことが重要になっていきます。
インフルエンサーによる誤ったメッセージングや過度なPRは、逆にブランドの信頼性を欠くことになってしまいます。
インフルエンサーによる投稿がブランドの期待に沿った影響を与えているか定期的にモニタリングすることが重要です。

リスクモニタリング

インスタグラムは認知拡大に活用できる一方、投稿の内容次第では逆にブランドイメージを損なったり、炎上に繋がる危険性をはらんでいます。また一般のユーザーによる投稿が、企業イメージを損ねたり炎上の火種となる可能性もあります。
企業が展開する広告やデザイン、コンテンツ、投稿内容がどのようにブランドイメージ向上や認知拡大につながるのか、もしくは企業イメージの低下や炎上リスクにつながるのかといった分析はアカウント運用には欠かせません。
過去に炎上やブランドイメージにつながった他社の投稿や広告をソーシャルリスニングツールで分析し、炎上やブランドイメージを損なったと考えられる要因を把握できれば自社のアカウント運用に活かすことができます。

また炎上の火種いち早く把握するためには、投稿数の増減を日々モニタリングし、急激な増減があった際に担当者に通知する体制を整えておくことが必要でしょう。例えばソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)ではモニタリング対象のキーワードを登録しておけば、投稿数の増減などが発生した際にアラートを通知することができます。

アラート機能

インスタグラム分析にQuid Monitor(旧NetBase)がおすすめなわけ

Quid Monitor(旧NetBase)

弊社が提供するソーシャルリスニングツール「Quid Monitor(旧NetBase)」は、SNSデータを圧倒的な処理スピードと多彩なフィルタリング機能でリアルタイムに分析・レポートが可能です。
分析機能やフィルタリング機能が充実しており、より深い分析が可能なため、ソーシャルアナリティクスツールとしてご活用いただいております。

Quid Monitor(旧NetBase)ではクリエイティブやハッシュタグといった投稿内容はもちろん、フォロワーのユーザー属性や一般トレンドなどについても幅広く分析することが可能です。
従来のソーシャルリスニングツールでは、その多くがキーワードに注目した分析に特化しており、世間でのワードのトレンドを知ったり、自社のブランドに対してソーシャル上での反応を知ったりすることができますが、それだけではビジネスとして施策に結び付けることが難しいという問題がありました。
Quid Monitor(旧NetBase)ではキーワードだけでなく、人に着目した分析ができる機能を搭載しています。
例えば、特定のハッシュタグについて投稿をしている人は他にどのような事に興味があるのか、または自社のブランドに対して発言した人は競合他社のブランドに対しても発言しているのか、などよりリッチな分析が可能になりました。

また人気の画像を再投稿、返信、日付順で分析する機能もインスタグラムの運用に活用することができます。
特定のターゲット属性に人気の投稿を分析することで、投稿や広告に効果的なクリエイティブの作成を行うことが可能になります。

メディア

Quid Monitor(旧NetBase)の機能一覧

インスタグラムの分析・解析にご興味がある方は、ぜひ弊社にお問い合わせください。

本記事の監修者

プロダクト本部 副本部長 山本 豊

山本 豊 プロダクト本部 副本部長

リクルートでキャリアを開始し、マクロミルに入社。マクロミルにて、リサーチ・データ事業の拡大に従事。その後、コロプラにて、リサーチ・データ関連の新規事業の立案・推進。複数のIT企業にてデータ関連事業に関わった後、2021年7月より現職。生成AIアプリ開発ツール「Dify」、ソーシャルリスニングツール「QUID」の拡大に従事。

導入事例

Quid Monitor(旧NetBase)をSNSマーケティングにご活用いただいている海外企業SNS分析事例をご紹介します。

SNSトレンドレポート一覧

ソーシャルメディア上のトレンドをQuid Monitor(旧NetBase)で分析したSNSトレンドレポートをご紹介します。

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