
近年はSNSマーケティングが盛んに行われており、その中でもInstagramは注目度が高い媒体の一つです。
Instagramでは画像や動画を使って、ユーザーへの視覚的なアピールが可能です。
ブランド認知度や購買意欲の向上が目指せるため、多くの企業がInstagramマーケティングに取り組んでいます。
本記事では、Instagramマーケティングの概要や基本的なメリットを解説します。
運用時の注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

画像や動画などのメディアを活用できるため、ターゲット層への視覚的なアプローチが行えます。
Instagramは特に若者からの人気が高いSNSであり、10~30代の女性ユーザーが多い点が特徴です。
過去には「インスタ映え」という言葉が流行ったほどで、画像や動画を使ってユーザーに訴求できます。
またInstagramを使って情報収集を行う若者は多く、ユーザーが企業の投稿を目にすることで購買行動につなげられるでしょう。
複数の戦略を活用して、効率的に会社やブランドの認知度を向上させましょう。
ここでは、Instagramマーケティングの4つの戦略を解説します。
開設したアカウントで投稿やユーザーとの交流を行うことで、ブランドや商品を宣伝していきます。
Instagramのアカウントは無料で運用できるのが強みです。
継続的な運用によって、自社のターゲットとなるフォロワーを獲得できます。
画像や動画を使って商品の魅力を伝えれば、ブランドイメージの確立にも役立ちます。
さらには、ショッピング機能の活用によって、ユーザーを購買へとつなげることも可能です。
また運用する際には個人アカウントからプロアカウントに切り替えておきましょう。
プロアカウントにはインサイト機能があり、投稿のインプレッションや反応数を測定できます。
広告は自社のフォロワーだけでなく、より広範囲なユーザーに商品をアピールできます。
Instagramの運営元であるMeta社が提供するプラットフォームの利用によって、年齢や性別などを絞った精度の高いターゲティングが可能です。
また、画像や動画、ストーリーズなどさまざまな形式の広告を利用できるため、商品の性質に合った訴求を行えます。
広告運用は、ターゲット層にピンポイントでアプローチできるのが強みです。
しかし、広告運用は短期的な施策となるため、長期的な施策のアカウント運用と併用してマーケティングの効果を高めましょう。
Instagramを活用したキャンペーンの応募条件には、主に以下の3種類があります。
フォロー&いいね!であれば気軽に行えるため、多くのユーザーの参加が見込めます。
またコメントやハッシュタグ投稿を条件にすれば、商品やサービスに関する感想を集められることがメリットです。
ただし、Instagramのキャンペーンにはいくつかのルールがあります。
禁止された行為を行うと、ペナルティが課せられるため注意してください(※)。
※参考:Instagramヘルプセンター.「プロモーションガイドライン」.https://www.facebook.com/help/instagram/179379842258600/?locale=ja_JP ,(参照 2024-12-19).
インフルエンサーは多くのファンを持っており、企業ではリーチできない層にも訴求できます。
また視覚的に商品やサービスの魅力を引き出すことを得意としている人が多いのも特徴です。
自社と親和性の高い分野に特化したインフルエンサーを選べば、より効果的にターゲット層へのアプローチができます。
ただし、企業との関係性を隠して投稿を行うステルスマーケティングは禁止されています。
インフルエンサーを起用する場合は「タイアップ投稿/ブランドコンテンツ」を利用して投稿してもらいましょう。
Instagramマーケティングでは、画像や動画を活用して視覚的にアプローチするため、有形商材の方が効果的な訴求が可能です。
また消費者からの口コミが発生しやすく、BtoCの商材と相性が良いでしょう。
Instagramのユーザーは、10~30代の若年層がメインです。
男女比は女性の方が高いため、女性向けの商材を扱う企業のマーケティング戦略としておすすめです。
ただし、実際の効果にはターゲティングだけでなくコンテンツの質も影響するため、さまざまな工夫を行う必要があります。
特に見た目が重要なアパレルや雑貨、美容などを扱う企業によっては、効果的な訴求ができるでしょう。
Instagramでは最大20点の画像や動画を投稿できるため、商品の細部まで見せることが可能です。
またテキストを活用したアプローチと比較して、短時間でより多くの情報を伝えられます。
商品やサービスを実際に使う様子を投稿することで、ユーザーが使用場面をイメージしやすくなるでしょう。
画像や動画はテキストよりもイメージしやすく「欲しい」「行きたい」などの感情と結びつきます。
このように、ユーザーの共感を呼び起こすことで、購買意欲を高めることが可能です。
例えば、インスタ映えするコンテンツを提供できれば、商品の購入や来店がユーザーのステータスになります。
またユーザーが商品やサービスについて投稿することで、他のユーザーの購買意欲も高められるでしょう。
そのため、有益なコンテンツを投稿できれば、売上アップにもつなげられます。
ショッピング機能を活用することで、購買意欲が高い状態のユーザーに購入を促すことが可能です。
従来のSNSではECサイトへ誘導するまでに、複数のステップがありました。
しかし、ショッピング機能なら、投稿からECサイトに直接誘導できます。
ユーザーのストレスを軽減することで、購買意欲が高い状態を保てるでしょう。
またショッピング機能では広告のような押し付け感がありません。
ユーザーの意思でECサイトに遷移するため、自然に購入を促せます。
ブランドのイメージや世界観を統一することで、より効果的なマーケティングを行えます。
例えば、投稿に使用する背景や色使いを統一してブランドイメージを確立すれば、ユーザーに一貫した印象を与えることが可能です。
一貫性のある投稿を続けることで、投稿を見ただけで自社のブランドに気付いてもらえるでしょう。
また複数の投稿を組み合わせて視覚的なインパクトを与えれば、ブランドやターゲットに合わせた雰囲気を作り上げられます。
戦略を立てる前に、デメリットについても把握しておきましょう。
そのため、アカウントの運用を開始したら、いかにして投稿を見てもらうかを考えなければなりません。
Instagramのユーザーが取れる行動は、フォロー・いいね!・コメントの3種類です。
リアクションがもらえた投稿は他のユーザーに閲覧される可能性が高まります。
そのため、なるべく何かしらの反応をしてもらえるような投稿を心掛けましょう。
またInstagramには、投稿を他のSNSにシェアする機能が用意されています。
Instagramだけで拡散するのが難しい場合は、他のSNSと組み合わせて運用しましょう。
例えば、ITサービスや教育サービスなどの無形商材は視覚化が困難であり、Instagramマーケティングとは相性が悪い商材です。
またInstagramは一般消費者向けのSNSのため、BtoB商材でも大きな効果は期待できません。
ただし、相性が悪いといわれる商材でも、アピール方法を工夫することでInstagramマーケティングを有効活用しているケースもあります。
画像や動画にテキストも交えて、効果的にアピールすることが重要です。
投稿を継続して徐々にブランドイメージを確立し、ユーザーとの関係を構築していく必要があるからです。
少ない投稿数で自社のターゲットとなるユーザーの興味・関心を引くことは困難です。
自社の投稿が表示される機会を増やすには、統一感のある投稿を継続しなければなりません。
しかし、アカウントがある程度成長すれば、ブランドイメージが定着して宣伝効果が見込めます。
Instagramマーケティングは、中長期的な視点での継続が重要です。
企業が情報を発信する際は、ユーザーの興味・関心を引く画像や動画を作成しなければなりません。
そのため、アカウントの運用担当者には画像や動画の撮影、編集などのスキルが求められます。
ただ投稿するだけでは他社との差別化ができないため、コンテンツの質を高める工夫が必要です。
また運用担当者が他の業務と兼任している場合は、運用負担が大きくなり業務の効率が低下する可能性もあります。
ここでは、Instagramマーケティングの戦略を立てる際のポイントを解説します。
「複数のSNSがある中で、なぜInstagramなのか」「運用することで何を達成したいのか」をはっきりと認識していることが重要です。
一例として、以下のような目的が挙げられます。
例えば、ブランド認知度を向上させたいなら、ユーザーに企業の取り組みを知ってもらう必要があります。
また、売上アップが目的の場合は、商品の魅力が伝わるような投稿を増やさなければなりません。
ターゲットや目標によっても投稿内容は変わってくるので、事前に目的を明確にしましょう。
まずは自社の商品・サービスを届けたいターゲット層を大まかに決めてください。
その上で、より詳細なターゲットを絞り込むために、ペルソナを設定します。
ペルソナ設定では人物の年齢や性別、私生活の様子だけでなく、どのような悩みを持っているかまで詳細に考えることが必要です。
詳細に設定を考えることで、ユーザーのニーズを理解しやすくなり、投稿するコンテンツの質を高められます。
Instagramマーケティングを実施する際の、主なKPIは以下の通りです。
KPIの数値を確認することで、目標に対する進捗を把握できます。
設定すべきKPIは目的によって異なります。
例えば、ブランド認知の向上を目指すなら、リーチ数やインプレッション数を重視すべきです。
自社の目的を明確にした上で、適切なKPIを設定しましょう。
Instagramにおいては、一般ユーザーからの投稿全般がUGCに当たります。
UGCをうまく活用することで、商品の購入につなげることが可能です。
例えば、ユーザーからの商品に対する口コミ投稿を企業がシェアすることで、商品の認知度が高まり、他のユーザーの購入につながるかもしれません。
さらに、先述したキャンペーン施策の実施時にユーザーに投稿を促すことで、UGCを効果的に活用できるでしょう。
宣伝色を強めすぎず、ユーザーが見て楽しめるコンテンツの提供を心掛けてください。
従来のダイレクト広告では宣伝だけを行えば良いですが、Instagramではユーザーとの関係構築が重要です。
宣伝ばかり投稿するアカウントは、敬遠されてしまうため注意しなければなりません。
商品やサービスを売り込むことが最終目的であっても、まずはユーザーとの関係を重視して、有益な情報を発信するようにしてください。
ルール違反があるとアカウント停止などのペナルティが課せられるため、ガイドラインを必ず守ってください。
特に企業アカウントはガイドラインを遵守しなければなりません。
法令違反があればブランドイメージが低下するだけでなく、法的な問題につながるかもしれません。
令和5年10月1日からステルスマーケティングは、景品表示法違反に該当します(※)。
処罰された例もあるので、Instagramマーケティングに取り組む際は注意してください。
※参考:消費者庁. 「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」. https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing , (2024‐11‐23)
Instagramのアカウントを運用する上で、リソース不足は大きな課題です。
投稿を継続するには画像や動画などのコンテンツ作成が必要であり、手間や時間が掛かります。
そのため、運用担当者や投稿素材、外部に運用を委託する場合はその費用も用意しておかなければなりません。
アカウント運用を開始しても、リソースが不足すれば投稿を継続できなくなります。
事前にしっかり準備した上で、マーケティング戦略を実行してください。
成功事例を紹介するので、自社で運用する際の参考にしてください。
インスタ映えを意識した新製品の画像や動画は、若者を中心に反響を集めています。
店舗の雰囲気とドリンクのビジュアルを合わせることで、世界観を表現しているのも特徴です。
またハッシュタグの適切な活用によって、ユーザー同士のつながりやエンゲージメントを高めています。
魅力的なビジュアルをアピールして、ユーザーの購買意欲を高めた例といえるでしょう。
100円ショップでは豊富な商品を取り扱っていますが、シーズンに合った商品を画像や動画を活用して視覚的にアピールしているのが特徴です。
投稿のサムネイルには商品の概要が記載されているため、ユーザーは一目で内容が分かります。
また単に商品を紹介するだけでなく動画で使い方を提案することで、より商品をイメージしやすいように工夫されているのも特徴です。
北欧雑貨を取り扱っているため、Instagramの投稿は白で統一されているのが特徴です。
またシンプルなテキストのみで訴求していることで、商品の良さがストレートに伝わります。
商品がユーザーの目に触れる機会を増やすために、毎日投稿を行っているのもポイントです。
多くの企業がInstagramマーケティングに取り組んでおり、実際に成果を出しています。
Instagramマーケティングを成功させるには、緻密な戦略を立てた上で分析と実践を繰り返すことが重要です。
ユーザーや競合他社を分析して、自社のマーケティングに役立てましょう。
TDSE株式会社の「Quid Monitor(旧NetBase)」は、Instagramからユーザーニーズを分析する際に役立つツールです。
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Instagramでは画像や動画を使って、ユーザーへの視覚的なアピールが可能です。
ブランド認知度や購買意欲の向上が目指せるため、多くの企業がInstagramマーケティングに取り組んでいます。
本記事では、Instagramマーケティングの概要や基本的なメリットを解説します。
運用時の注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次

Instagramマーケティングとは?
Instagramマーケティングとは、企業やブランドの認知度を高めるマーケティング戦略の一種です。画像や動画などのメディアを活用できるため、ターゲット層への視覚的なアプローチが行えます。
Instagramは特に若者からの人気が高いSNSであり、10~30代の女性ユーザーが多い点が特徴です。
過去には「インスタ映え」という言葉が流行ったほどで、画像や動画を使ってユーザーに訴求できます。
またInstagramを使って情報収集を行う若者は多く、ユーザーが企業の投稿を目にすることで購買行動につなげられるでしょう。
Instagramマーケティングの4つの戦略
Instagramマーケティングの戦略は、公式アカウントの運用だけではありません。複数の戦略を活用して、効率的に会社やブランドの認知度を向上させましょう。
ここでは、Instagramマーケティングの4つの戦略を解説します。
- アカウント運用
- 広告運用
- キャンペーン
- インフルエンサー
アカウント運用
企業がInstagramマーケティングを行う際は、前提として自社アカウントの運用が欠かせません。開設したアカウントで投稿やユーザーとの交流を行うことで、ブランドや商品を宣伝していきます。
Instagramのアカウントは無料で運用できるのが強みです。
継続的な運用によって、自社のターゲットとなるフォロワーを獲得できます。
画像や動画を使って商品の魅力を伝えれば、ブランドイメージの確立にも役立ちます。
さらには、ショッピング機能の活用によって、ユーザーを購買へとつなげることも可能です。
また運用する際には個人アカウントからプロアカウントに切り替えておきましょう。
プロアカウントにはインサイト機能があり、投稿のインプレッションや反応数を測定できます。
広告運用
Instagramをプロアカウントに切り替えると、先述のように各種数値の計測ができる他、広告機能の利用も可能です。広告は自社のフォロワーだけでなく、より広範囲なユーザーに商品をアピールできます。
Instagramの運営元であるMeta社が提供するプラットフォームの利用によって、年齢や性別などを絞った精度の高いターゲティングが可能です。
また、画像や動画、ストーリーズなどさまざまな形式の広告を利用できるため、商品の性質に合った訴求を行えます。
広告運用は、ターゲット層にピンポイントでアプローチできるのが強みです。
しかし、広告運用は短期的な施策となるため、長期的な施策のアカウント運用と併用してマーケティングの効果を高めましょう。
キャンペーン
Instagram上で商品やサービスに関するキャンペーンを実施し、ユーザーの購買意欲を高める戦略です。Instagramを活用したキャンペーンの応募条件には、主に以下の3種類があります。
- フォロー&いいね!
- フォロー&コメント
- フォロー&ハッシュタグ投稿
フォロー&いいね!であれば気軽に行えるため、多くのユーザーの参加が見込めます。
またコメントやハッシュタグ投稿を条件にすれば、商品やサービスに関する感想を集められることがメリットです。
ただし、Instagramのキャンペーンにはいくつかのルールがあります。
禁止された行為を行うと、ペナルティが課せられるため注意してください(※)。
※参考:Instagramヘルプセンター.「プロモーションガイドライン」.https://www.facebook.com/help/instagram/179379842258600/?locale=ja_JP ,(参照 2024-12-19).
インフルエンサー
インフルエンサーマーケティングは、特定の分野で影響力を持つインフルエンサーに、自社の商品やサービスを宣伝してもらう戦略です。インフルエンサーは多くのファンを持っており、企業ではリーチできない層にも訴求できます。
また視覚的に商品やサービスの魅力を引き出すことを得意としている人が多いのも特徴です。
自社と親和性の高い分野に特化したインフルエンサーを選べば、より効果的にターゲット層へのアプローチができます。
ただし、企業との関係性を隠して投稿を行うステルスマーケティングは禁止されています。
インフルエンサーを起用する場合は「タイアップ投稿/ブランドコンテンツ」を利用して投稿してもらいましょう。
Instagramマーケティングが向いている企業・商材
Instagramマーケティングの向き・不向きは、商材の種類やターゲット層によって異なります。Instagramマーケティングでは、画像や動画を活用して視覚的にアプローチするため、有形商材の方が効果的な訴求が可能です。
また消費者からの口コミが発生しやすく、BtoCの商材と相性が良いでしょう。
Instagramのユーザーは、10~30代の若年層がメインです。
男女比は女性の方が高いため、女性向けの商材を扱う企業のマーケティング戦略としておすすめです。
ただし、実際の効果にはターゲティングだけでなくコンテンツの質も影響するため、さまざまな工夫を行う必要があります。
Instagramマーケティングのメリット
企業のInstagramマーケティング実施には、さまざまなメリットがあります。- 視覚的に商品の魅力をアピールできる
- 購買意欲を高めやすい
- ユーザーに購入を促しやすい
- 企業ブランディングにつながる
視覚的に商品の魅力をアピールできる
Instagramは、画像や動画を活用して商品やサービスの魅力を直接的に伝えられることが特徴です。特に見た目が重要なアパレルや雑貨、美容などを扱う企業によっては、効果的な訴求ができるでしょう。
Instagramでは最大20点の画像や動画を投稿できるため、商品の細部まで見せることが可能です。
またテキストを活用したアプローチと比較して、短時間でより多くの情報を伝えられます。
商品やサービスを実際に使う様子を投稿することで、ユーザーが使用場面をイメージしやすくなるでしょう。
購買意欲を高めやすい
Instagramは画像や動画を使って、商品やサービスの魅力を伝えることが得意なツールです。画像や動画はテキストよりもイメージしやすく「欲しい」「行きたい」などの感情と結びつきます。
このように、ユーザーの共感を呼び起こすことで、購買意欲を高めることが可能です。
例えば、インスタ映えするコンテンツを提供できれば、商品の購入や来店がユーザーのステータスになります。
またユーザーが商品やサービスについて投稿することで、他のユーザーの購買意欲も高められるでしょう。
そのため、有益なコンテンツを投稿できれば、売上アップにもつなげられます。
ユーザーに購入を促しやすい
Instagramには、投稿からECサイトに直接誘導できる「ショッピング機能」があります。ショッピング機能を活用することで、購買意欲が高い状態のユーザーに購入を促すことが可能です。
従来のSNSではECサイトへ誘導するまでに、複数のステップがありました。
しかし、ショッピング機能なら、投稿からECサイトに直接誘導できます。
ユーザーのストレスを軽減することで、購買意欲が高い状態を保てるでしょう。
またショッピング機能では広告のような押し付け感がありません。
ユーザーの意思でECサイトに遷移するため、自然に購入を促せます。
企業ブランディングにつながる
コンテンツを投稿する際の画像や動画に統一感を持たせれば、企業ブランディングにつながるのもメリットの一つです。ブランドのイメージや世界観を統一することで、より効果的なマーケティングを行えます。
例えば、投稿に使用する背景や色使いを統一してブランドイメージを確立すれば、ユーザーに一貫した印象を与えることが可能です。
一貫性のある投稿を続けることで、投稿を見ただけで自社のブランドに気付いてもらえるでしょう。
また複数の投稿を組み合わせて視覚的なインパクトを与えれば、ブランドやターゲットに合わせた雰囲気を作り上げられます。
Instagramマーケティングのデメリット
Instagramマーケティングにはメリットだけでなく、デメリットも存在します。戦略を立てる前に、デメリットについても把握しておきましょう。
- 他のSNSと比べて拡散力が劣る
- 画像や動画と相性が悪い商材もある
- 短期間で成果が出ない
- 運用に手間や時間がかかる
他のSNSと比べて拡散力が劣る
Instagramは、他のSNSと比べて拡散力が劣る点がデメリットです。そのため、アカウントの運用を開始したら、いかにして投稿を見てもらうかを考えなければなりません。
Instagramのユーザーが取れる行動は、フォロー・いいね!・コメントの3種類です。
リアクションがもらえた投稿は他のユーザーに閲覧される可能性が高まります。
そのため、なるべく何かしらの反応をしてもらえるような投稿を心掛けましょう。
またInstagramには、投稿を他のSNSにシェアする機能が用意されています。
Instagramだけで拡散するのが難しい場合は、他のSNSと組み合わせて運用しましょう。
画像や動画と相性が悪い商材もある
Instagramは画像や動画を活用して商品やサービスの魅力をアピールできますが、視覚的な訴求とは相性が悪い商材も存在します。例えば、ITサービスや教育サービスなどの無形商材は視覚化が困難であり、Instagramマーケティングとは相性が悪い商材です。
またInstagramは一般消費者向けのSNSのため、BtoB商材でも大きな効果は期待できません。
ただし、相性が悪いといわれる商材でも、アピール方法を工夫することでInstagramマーケティングを有効活用しているケースもあります。
画像や動画にテキストも交えて、効果的にアピールすることが重要です。
短期間で成果が出ない
企業がInstagramマーケティングを始めても、短期間で成果が出るわけではありません。投稿を継続して徐々にブランドイメージを確立し、ユーザーとの関係を構築していく必要があるからです。
少ない投稿数で自社のターゲットとなるユーザーの興味・関心を引くことは困難です。
自社の投稿が表示される機会を増やすには、統一感のある投稿を継続しなければなりません。
しかし、アカウントがある程度成長すれば、ブランドイメージが定着して宣伝効果が見込めます。
Instagramマーケティングは、中長期的な視点での継続が重要です。
運用に手間や時間がかかる
Instagramは、画像や動画など視覚的なコンテンツがメインとなるSNSです。企業が情報を発信する際は、ユーザーの興味・関心を引く画像や動画を作成しなければなりません。
そのため、アカウントの運用担当者には画像や動画の撮影、編集などのスキルが求められます。
ただ投稿するだけでは他社との差別化ができないため、コンテンツの質を高める工夫が必要です。
また運用担当者が他の業務と兼任している場合は、運用負担が大きくなり業務の効率が低下する可能性もあります。
Instagramマーケティングで戦略を立てる際のポイント
Instagramマーケティングは効果的な手法ですが、成功させるには緻密な戦略が必要です。ここでは、Instagramマーケティングの戦略を立てる際のポイントを解説します。
- マーケティングの目的を明確にする
- 明確なターゲットを設定する
- 適切なKPIを設定する
- UGCを活用する
マーケティングの目的を明確にする
Instagramマーケティングに取り組む際は、実施する目的を明確にしてください。「複数のSNSがある中で、なぜInstagramなのか」「運用することで何を達成したいのか」をはっきりと認識していることが重要です。
一例として、以下のような目的が挙げられます。
- ブランド認知度の向上
- 売上アップ
- 顧客との関係構築
- 既存顧客のサポート
例えば、ブランド認知度を向上させたいなら、ユーザーに企業の取り組みを知ってもらう必要があります。
また、売上アップが目的の場合は、商品の魅力が伝わるような投稿を増やさなければなりません。
ターゲットや目標によっても投稿内容は変わってくるので、事前に目的を明確にしましょう。
明確なターゲットを設定する
通常のマーケティング戦略と同様に、Instagramマーケティングでも明確なターゲットを設定することが重要です。まずは自社の商品・サービスを届けたいターゲット層を大まかに決めてください。
その上で、より詳細なターゲットを絞り込むために、ペルソナを設定します。
ペルソナ設定では人物の年齢や性別、私生活の様子だけでなく、どのような悩みを持っているかまで詳細に考えることが必要です。
詳細に設定を考えることで、ユーザーのニーズを理解しやすくなり、投稿するコンテンツの質を高められます。
適切なKPIを設定する
Instagramマーケティングを成功させるには、適切なKPI(重要業績評価指標)を設定してください。Instagramマーケティングを実施する際の、主なKPIは以下の通りです。
- フォロワー数
- リーチ数
- インプレッション数
- エンゲージメント率
- 指名検索数
- UGC(ユーザー生成コンテンツ)
KPIの数値を確認することで、目標に対する進捗を把握できます。
設定すべきKPIは目的によって異なります。
例えば、ブランド認知の向上を目指すなら、リーチ数やインプレッション数を重視すべきです。
自社の目的を明確にした上で、適切なKPIを設定しましょう。
UGCを活用する
UGC(User Generated Content)とは、企業やインフルエンサーではない一般ユーザーが作成したコンテンツのことです。Instagramにおいては、一般ユーザーからの投稿全般がUGCに当たります。
UGCをうまく活用することで、商品の購入につなげることが可能です。
例えば、ユーザーからの商品に対する口コミ投稿を企業がシェアすることで、商品の認知度が高まり、他のユーザーの購入につながるかもしれません。
さらに、先述したキャンペーン施策の実施時にユーザーに投稿を促すことで、UGCを効果的に活用できるでしょう。
Instagramマーケティングの注意点
Instagramマーケティングを成功させるにはいくつかの注意点があるので、事前に把握しておきましょう。- 過度な宣伝は避ける
- Instagramのガイドラインを守る
- 運用リソースを確保しておく
過度な宣伝は避ける
Instagramマーケティングで過度な宣伝を行うと、逆効果になる可能性があります。宣伝色を強めすぎず、ユーザーが見て楽しめるコンテンツの提供を心掛けてください。
従来のダイレクト広告では宣伝だけを行えば良いですが、Instagramではユーザーとの関係構築が重要です。
宣伝ばかり投稿するアカウントは、敬遠されてしまうため注意しなければなりません。
商品やサービスを売り込むことが最終目的であっても、まずはユーザーとの関係を重視して、有益な情報を発信するようにしてください。
Instagramのガイドラインを守る
Instagramは誰でも無料で利用できますが、投稿やプロモーションにはルールが設けられています。ルール違反があるとアカウント停止などのペナルティが課せられるため、ガイドラインを必ず守ってください。
特に企業アカウントはガイドラインを遵守しなければなりません。
法令違反があればブランドイメージが低下するだけでなく、法的な問題につながるかもしれません。
令和5年10月1日からステルスマーケティングは、景品表示法違反に該当します(※)。
処罰された例もあるので、Instagramマーケティングに取り組む際は注意してください。
※参考:消費者庁. 「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」. https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing , (2024‐11‐23)
運用リソースを確保しておく
企業がInstagramマーケティングに取り組む際は、あらかじめ運用リソースを確保しておきましょう。Instagramのアカウントを運用する上で、リソース不足は大きな課題です。
投稿を継続するには画像や動画などのコンテンツ作成が必要であり、手間や時間が掛かります。
そのため、運用担当者や投稿素材、外部に運用を委託する場合はその費用も用意しておかなければなりません。
アカウント運用を開始しても、リソースが不足すれば投稿を継続できなくなります。
事前にしっかり準備した上で、マーケティング戦略を実行してください。
Instagramマーケティングの成功事例
Instagramマーケティングには、多くの企業が取り組んでいます。成功事例を紹介するので、自社で運用する際の参考にしてください。
- コーヒーチェーンの事例
- 100円ショップの事例
- インターネットショップの事例
コーヒーチェーンの事例
大手コーヒーチェーンでは、Instagramで新商品の魅力的な画像や動画を投稿することでマーケティングに成功しました。インスタ映えを意識した新製品の画像や動画は、若者を中心に反響を集めています。
店舗の雰囲気とドリンクのビジュアルを合わせることで、世界観を表現しているのも特徴です。
またハッシュタグの適切な活用によって、ユーザー同士のつながりやエンゲージメントを高めています。
魅力的なビジュアルをアピールして、ユーザーの購買意欲を高めた例といえるでしょう。
100円ショップの事例
大手100円ショップでは、Instagramを通じて自社商品の魅力を効果的に伝えることで、ブランドイメージの確立に成功しています。100円ショップでは豊富な商品を取り扱っていますが、シーズンに合った商品を画像や動画を活用して視覚的にアピールしているのが特徴です。
投稿のサムネイルには商品の概要が記載されているため、ユーザーは一目で内容が分かります。
また単に商品を紹介するだけでなく動画で使い方を提案することで、より商品をイメージしやすいように工夫されているのも特徴です。
インターネットショップの事例
生活雑貨を取り扱うインターネットショップでは、公式サイトのビジュアルに合わせたデザインとシンプルなテキストを用いて世界観を表現し、多くのフォロワー獲得に成功しています。北欧雑貨を取り扱っているため、Instagramの投稿は白で統一されているのが特徴です。
またシンプルなテキストのみで訴求していることで、商品の良さがストレートに伝わります。
商品がユーザーの目に触れる機会を増やすために、毎日投稿を行っているのもポイントです。
戦略を立ててInstagramマーケティングを成功させよう
画像や動画をメインに投稿できるInstagramは、ブランド認知度の向上や商品の紹介に役立つSNSです。多くの企業がInstagramマーケティングに取り組んでおり、実際に成果を出しています。
Instagramマーケティングを成功させるには、緻密な戦略を立てた上で分析と実践を繰り返すことが重要です。
ユーザーや競合他社を分析して、自社のマーケティングに役立てましょう。
TDSE株式会社の「Quid Monitor(旧NetBase)」は、Instagramからユーザーニーズを分析する際に役立つツールです。
また「Quid Compete(旧Rival IQ)」では、自社だけでなく競合他社のSNSアカウントのデータも分析できます。
無料デモをご用意していますので、お気軽にお問い合わせください。
Quid Monitor(旧NetBase)の詳細・資料ダウンロードはこちら
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