SNSマーケコラム

X(旧Twitter)アナリティクスの使い方・分析手法を徹底解説

X(旧Twitter)アナリティクスの使い方・分析手法を徹底解説

X(旧Twitter)大国と称される日本のX(旧Twitter)アクティブユーザーは、世界的でもトップクラスの4,500万人以上。特に若い世代から支持されており、20代に至っては約78%がX(旧Twitter)を利用しています。

日本で厚い支持を受けるX(旧Twitter)をビジネスで使う時に活用したいのが、「X(旧Twitter)アナリティクス」と呼ばれる分析ツールです。本記事では、X(旧Twitter)アナリティクスの特徴や分析方法、使う時のポイントについてお伝えします。

X(旧Twitter)アナリティクスとは

X(旧Twitter)アナリティクスは、X(旧Twitter)社が提供している自社のX(旧Twitter)アカウントを分析できるツールです。X(旧Twitter)のアカウントを持っていれば、誰でも無料で使用が可能。

アカウントに関する数値データを確認できるため、過去ツイートに対するフォロワーの反応や成果を出しているツイートを簡単に把握できます。X(旧Twitter)で広告運用や企業ブランディング、販促活動をしているのであれば、X(旧Twitter)アナリティクスのデータを活用して今後のSNS戦略を練り直したり、X(旧Twitter)広告を最適化したりと、より効果的な運用が可能となります。

X(旧Twitter)アナリティクスで確認できるのは自社のアカウントのデータのみで、他のアカウントのアナリティクスは閲覧できません。

X(旧Twitter)アナリティクスで表示できる項目

X(旧Twitter)アナリティクスで確認できるデータは、大きく3種類に分けられます。

・パフォーマンスの変動
・ツイートアクティビティ
・動画アクティビティ

どのようなデータなのか詳しくみていきましょう。

過去28日間でのパフォーマンスの変動

X(旧Twitter)アナリティクスの「ホーム」画面では、「過去28日間でのパフォーマンスの変動」が一覧で表示されます。

具体的には、下記の5つについてのデータです。「ツイート」「ツイートインプレッション」「プロフィールへのアクセス」は、直近28日間のデータに加え、前の28日間と比較して何%増減したのか表示されます。

・ツイート
・ツイートインプレッション
・プロフィールへのアクセス
・フォロワー数
・ツイートの概要

「ツイート」とは、自身が投稿したツイートの数です。X(旧Twitter)のホーム画面では、これまでの総ツイート数しか表示されないので、投稿頻度にもこだわりたいビジネスアカウントでは、この機能が役立ちます。

「ツイートインプレッション」とは、投稿したツイートが表示された回数を指します。このインプレッションには、ユーザーのタイムラインに表示された回数のほか、Googleの検索結果に表示された回数がカウントされます。

「プロフィールへのアクセス」は、アカウントのプロフィールが閲覧された回数です。ツイートまたは検索より流入するため、自社のアカウントに興味を持たれた回数として認識でき、フォロワーの獲得や認知度の向上につなげられます。

「フォロワー数」には、現在アカウントをフォローしているユーザーと、前日と比較した時の増減が表示されています。ツイートの内容や頻度がフォロワーに支持されているかを判断することができます。

「ツイートの概要」では、インプレッションが最多だった「トップツイート」、メンションされたツイートのうち反応が最多だった「トップの@ツイート」、画像・動画付きのツイートでインプレッションが最多だった「トップのメディアツイート」、もっとも多くフォロワー数を持っていた「トップフォロワー」が確認できます。

ツイートアクティビティ

X(旧Twitter)アナリティクスの画面上部にある「ツイートアクティビティ」では、過去28日間のデータのほか、表示する期間の指定をしてデータの表示ができます。

画面上にはグラフが表示されており、1日ごとの「オーガニックインプレッション数」「ツイート数」「プロモインプレッション(広告)」が確認できます。グラフの下には、下記4つの機能があり、投稿したツイートの並び替えが可能です。

・ツイート:ツイートを投稿順に表示
・トップツイート:インプレッション数が多い順に表示
・ツイートと返信:インプレッション数・エンゲージメント数・エンゲージメント率を投稿順に表示
・プロモーション:広告ツイートのインプレッション数・エンゲージメント数・エンゲージメント率を投稿順に表示

ここで使われているエンゲージメントとは、いいね・リツイート・リプライ・プロフィールのクリック数・リンクへのアクセス数・メディアの再生回数・ツイートの詳細表示など、ユーザーがツイートに反応した合計回数です。エンゲージメント率は、エンゲージメント数をインプレッション数で割った数値を指します。

ツイートごとのツイートアクテビティ

ツイートアクティビティのグラフ下には、対象期間のツイートの詳細が記載され、投稿したツイートごとのツイートアクティビティが確認できます。

ツイートごとのアクティビティで表示されるのは、下記の2項目です。

・インプレッション
・エンゲージメント総数

エンゲージメント総数とは、ユーザーの具体的な反応の回数から算出されます。例えば、いいねが10件、リプライが2件、プロフィールのクリックが3回されたツイートであれば、エンゲージメント総数は15となります。

動画アクティビティ

X(旧Twitter)アナリティクスの画面上部にある「詳細」では、動画コンテンツに対するデータを確認することができます。

・保持
・動画の再生数
・再生時間(分)
・完了率
・アクション誘導のクリック回数
・引用先での再生回数(Top Tweets with this video)

「保持」とは、動画が全体の何%まで再生されたのかをグラフで表したものです。100%に向かってなだらかに減少しているのが理想ですが、急激に離脱しているタイミングがあれば何が問題だったのかを分析しやすくなります。

「動画の再生数」は、ユーザーが動画を再生した回数です。

「完了率」は、動画を最後まで再生したユーザーの割合。パーセンテージが低いということは、動画を最後まで見てもらえていないことを意味するので、動画内容や尺の最適化に役立ちます。

「アクション誘導のクリック回数」とは、動画にX(旧Twitter)外の動画サイトなどのページに誘導するリンクがある場合に、リンクがクリックされた回数です。

「引用先での再生回数(Top Tweets with this video)」は、動画のみを引用する機能が使用された場合に、引用先で動画が再生された回数を指します。

スマホアプリからX(旧Twitter)アナリティクスを見る方法

X(旧Twitter)アナリティクスは、基本的にデスクトップ用のツールなのでスマホからは利用できません。ただし、ツイートごとの簡易的なアクティビティは、X(旧Twitter)アナリティクスを見なくても、各ツイートの下部に設置されている「ツイートアクティビティの表示」より確認できます。

・インプレッション数
・エンゲージメント
・詳細のクリック数
・新しいフォロワー数
・プロフィールへのアクセス数
・リンククリック数

「インプレッション数」「エンゲージメント」「プロフィールへのアクセス数」は、ここまで解説したものと同じものです。「詳細のクリック数」とは、タイムラインやホーム画面から詳細を確認するためにツイートや画像をクリックした回数を指します。「新しいフォロワー数」とは、該当のツイートから獲得した新しいフォロワーの数です。「リンククリック数」は、Webページのリンクがある場合に、リンクがクリックされた回数です。

X(旧Twitter)アナリティクスの使い方・分析方法

それでは、X(旧Twitter)アナリティクスの分析方法やデータの使い方を具体的にみていきましょう。上手に活用すれば、大きなビジネス成果を出すことができるかもしれません。

28日間の施策の振り返りをする

まずは、X(旧Twitter)アナリティクスの「ホーム」を使って、直近28日間のSNS運用を振り返りましょう。

振り返る時は、直近28日間と前の28日間を比較します。全体のツイート数に対して、プロフィールへのアクセス数やフォロワー数が増えて入れば、有効なツイートを投稿できていると判断できます。プロフィールへのアクセスやフォロワー数などアカウント自体の成長も重要ですが、個々のツイートのインプレッション・エンゲージメントの確認も欠かせません。

反応の良い投稿の内容を分析する

「トップツイート」や「ツイートアクティビティ」の項目を分析すれば、高い成果を得られたツイートの内容や傾向を確認することができます。そこで、反応の良いツイートが支持された理由の仮説を立ててみましょう。ツイートアクティビティを見れば、エンゲージメント率が低い投稿も確認できるため、反応の良かったツイートと比較することでフォロワーに好まれる内容を探れます。

分析時にポイントなのが、単にインプレッション数が良いからといって、有効なツイートができているとは限らない点です。ユーザーからの反応「エンゲージメント」がどれだけあるかも考慮しましょう。

動画コンテンツ企画の参考にする

動画を含むツイートについては、動画アクテティブの項目からフォロワーの反応の良い動画の傾向や要素を分析し、次の企画の参考にしましょう。

動画は静止画や文章よりもはるかに多くの情報を伝えやすくユーザーの印象にも残りやすいため、効果が高いコンテンツです。ネットユーザーの3分の1は動画の視聴をしているほどで、X(旧Twitter)ユーザーも80%以上が動画コンテンツを視聴しています。

X(旧Twitter)の動画はほとんどがモバイル端末で視聴されているため、モバイル端末の画面でも見やすい動画に仕上げることを意識しましょう。

ツイートに適した時間帯を探る

X(旧Twitter)には、ユーザーからの反応を得やすい「ツイートに適した時間帯」が存在します。ここでいう「ツイートに適した時間帯」は、単にユーザー数が多い時間帯というわけではなく、エンゲージメントが高い時間を指します。そのため、ツイートに適した時間は、フォロワーの傾向や投稿テーマによって異なるのです。

よって、自社のアカウントに適した時間帯を独自に探ることが重要になってきます。X(旧Twitter)アナリティクスでは、効果の高い時間帯を一目で確認することはできませんが、投稿する時間帯を変えて、ツイートアクティビティを確認しながら、ユーザーの反応の良い時間帯を探っていくことは可能です。

Webサイトへの誘導方法の検討

X(旧Twitter)から、Webサイトにユーザーを流したいという場合は、効果的な誘導方法についても検討が必要です。X(旧Twitter)でできること・提供できる情報量は限られています。そこで、X(旧Twitter)で集客したり購買意欲を高めたりしてから、Webサイトに誘導することでコンバージョンを達成しやすくなります。

X(旧Twitter)アナリティクスでは、「リンクのクリック数」を確認が可能。クリック数が多いツイートの傾向や共通要素を分析することで、クリックしてもらいやすいWebページや文言を見つけるヒントを得られることがあります。

クリック数を増やす直接的な方法を検討するほか、リツイート数を増やす工夫も考えてみましょう。リツイートが増えればフォロワー外のユーザーの目にも触れやすくなるため、Webサイトに誘導できるユーザーの母数を増やすことができます。

X(旧Twitter)アナリティクスを効果的に使うために意識すべきポイント

X(旧Twitter)アナリティクスの基本的な分析方法やデータの使い方がわかったら、「仮説と検証を繰り返す」「他のツールも併用する」ことも意識してみましょう。

仮説と検証を繰り返す

X(旧Twitter)アナリティクスデータから仮説を立て、改善施策を企画・実行しましょう。また、ネット上には魅力的なコンテンツが溢れているため、最適化が実現したあともPDCAを回して、常により良い状態を目指し続けることが重要です。

特に、ターゲットユーザーに対して、フォロワー層や好反応のユーザーにズレが生じている場合は、優先的に改善が必要です。場合によっては、SNS戦略そのものや、商品やサービスの設計から見直しが求められるかもしれません。

さらに、課題や解決策が複数ある場合は、1つずつ試すことを意識しましょう。一気にすべての問題を解決しようとしたり、複数の施策を同時に行ったりすると、「変化に対して何がどのように作用したのか」あるいは「作用しなかったのか」が分かりにくくなってしまいます。

他のツールも併用する

X(旧Twitter)アナリティクスは、X(旧Twitter)社が公式に提供しているツールですが、機能の幅はそう広くありません。そのため、他のツールと併用して分析・改善を行うことをおすすめします。

例えば、X(旧Twitter)アナリティクスでは自社のアカウントの分析しかできませんが、他ツールでは他のアカウントの分析や、X(旧Twitter)以外のSNSからのWebサイトへの流入も確認することができます。WebサイトやSNSの運用を含むデジタルマーケティングを行いたい場合は、広く活用できるツールを導入しておきましょう。

X(旧Twitter)アナリティクスとの併用におすすめの分析ツールについては、次項で詳しく紹介します。

活用すべきX(旧Twitter)アナリティクス以外の分析ツール

X(旧Twitter)アナリティクスとの併用に向いているのは、主に下記の3つです。

・Web解析ツール
・ソーシャルリスニングツール
・SNSアカウント分析ツール

X(旧Twitter)を運用している目的や所有しているその他のチャンネルによって、使いやすい分析ツールが異なることもあります。自社に向いているツールを探してみましょう。

Web解析ツール

Web解析ツールとは、主にWebサイトのアクセス状況を解析できるツールです。Webサイトを訪れたユーザーがどこから流入したのかを分析できます。X(旧Twitter)やその他SNSからのユーザーの流入も確認できるので、X(旧Twitter)による集客や販促の効果を測定することができます。

さらに、流入したユーザーのサイト内の行動についても把握が可能。X(旧Twitter)から流入したユーザーが興味を持ったコンテンツや離脱したタイミング、達成したコンバージョンも確認できます。SNS以外にも、検索エンジンやWeb広告、メルマガなど、さまざまなチャンネルの総合的な分析に有用です。

代表的なサービスは「Googleアナリティクス」です。Googleは検索エンジンとして日本国内で70~80%のシェアを誇ることもあり、Webサイトの大半の運営元がGoogleアナリティクスを導入しています。

ソーシャルリスニングツール

ソーシャルリスニングツールとは、SNSや口コミサイト上の情報を収集・分析するツールです。自社のアカウント以外のアカウントデータも収集・分析が可能。SNSマーケティングに注力したい時に活用がおすすめです。

現在、スマホやSNSが普及し、ネット上には「リアルタイムの生身の声」が溢れています。ターゲットユーザーの生身の声が、ビジネスに役立つことは明白ですが、インターネット上に溢れる膨大な量の情報から自社が必要な情報を収集し、適切な分析を行えるのがソーシャルリスニングツールなのです。
代表的なツールとして、商品名や企業名などのキーワードをベースにした分析に特化している「Quid Monitor(旧NetBase)」が挙げられます。クラウドベースで処理速度が速く、リアルタイムで分析を行える点が特徴です。

SNSアカウント分析ツール

SNSアカウント分析ツールは、SNS上のデータを分析するツールです。基本の機能はソーシャルリスニングツールと共通していますが、SNSアカウント分析ツールは、特定のアカウントに絞った分析・比較ができます。

例えば、自社アカウントと競合アカウントの、フォロワーやエンゲージメント、ハッシュタグなどを比較し、レポートやアラート機能で分析することで、改善施策につなげられます。ソーシャルリスニングツールがネット上のリアルな声を拾えるツールであるのに対し、SNSアカウント分析ツールは効率的なアカウント運用をサポートするツールと認識できるでしょう。

アカウントの管理や効率的な投稿業務、パフォーマンスの向上を目指す場合は、SNSアカウント分析ツールの利用を検討してよいでしょう。例えば、自社と他社のアカウントを簡単に比較できたり、定期レポートをメール配信できたりと便利な機能が搭載された「Quid Compete(旧Rival IQ)」が挙げられます。

まとめ

今回は、ビジネスにX(旧Twitter)を利用する時に、ぜひ活用したいX(旧Twitter)アナリティクスについて詳しく解説しました。X(旧Twitter)アナリティクスで得られるデータを上手に使えば、企業の認知度アップやブランディング、集客、販促を加速させることができます。

一方で、X(旧Twitter)アナリティクスには、できないことも多くあるため、不足している部分を補うために他ツールも併せて使うようにしましょう。特に、ソーシャルデータの分析を効率的・高精度に行いたい場合や、X(旧Twitter)アカウントを成長させブランディングや販売促進に役立てたい場合は、ソーシャルリスニングツールの導入がおすすめです。

本記事で紹介したソーシャルリスニングツール「Quid Monitor(旧NetBase)」はTDSE株式会社が提供しております。詳細については、下記よりお問い合わせください。

https://quid.tdse.jp/contact/

本記事の監修者

プロダクト本部 副本部長 山本 豊

山本 豊 プロダクト本部 副本部長

リクルートでキャリアを開始し、マクロミルに入社。マクロミルにて、リサーチ・データ事業の拡大に従事。その後、コロプラにて、リサーチ・データ関連の新規事業の立案・推進。複数のIT企業にてデータ関連事業に関わった後、2021年7月より現職。生成AIアプリ開発ツール「Dify」、ソーシャルリスニングツール「QUID」の拡大に従事。

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