近年では、企業がSNSアカウントを作成してマーケティングを行うケースが増えてきています。
ただ、SNSの運用は簡単なことではなく、基本やコツを押さえておかないと思ったような効果や成果を出すことは難しいでしょう。
また、SNS運用には、それなりの手間やコストが掛かるため、きちんとポイントを押さえて運用することが重要です。
本記事では、企業がSNSを運用するメリットや、SNS運用の始め方、SNS運用のコツ、注意点などについて分かりやすく解説します。
具体的には、SNSアカウントを通じて自社の商品やサービスの情報を発信したり、ユーザーとコミュニケーションを取ったり、SNSの投稿を分析してマーケティングに活用したりといったことです。
インターネットを利用して、ブランディングやマーケティングを行う例は以前からありますが、近年はSNSを積極的に活用するケースが増えてきています。
総務省が毎年公開している「情報通信白書の令和4年版」によると、SNSが生活に必須である人、積極的に活用している人、利用したことがある人の合計は7割近くに及んでいます。(※)
年代別に見ると、20代~30代の若年層では、生活や仕事上で欠かせない、あるいは便利なので積極的に活用していると回答した人が全体の5割を超えており、ビジネスや私生活になくてはならないものになっていることが分かるでしょう。
SNSの利用率は年代が上がるにつれて減少傾向にありますが、60代以降のいわゆるシニアと呼ばれる世代でも、SNSを利用したことがある人の割合は半分に達しています。
このように、年代を問わずSNSが活用されている現代において、企業のSNS運用はほぼ必須といえるでしょう。
※参考:総務省. 「情報通信白書令和4年版データ集(第3章第8節)」. https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nf308000.html#d0308130, (2023-08-14).
SNSの投稿は基本的にそのアカウントをフォローしている人のタイムラインに表示される仕組みです。
しかし、そのユーザーが当該投稿を拡散すれば、企業アカウントをフォローしていない人にも情報が行き渡るようになります。
この拡散が繰り返されることで、短時間でたくさんの人が企業名やブランド名を目にすることになり、知名度や認知度の大幅な向上につなげることが可能です。
SNSで自社の商品やサービスについての情報を発信すれば、興味や関心を持ってくれたユーザーが新規顧客になってくれる可能性があります。
あらかじめ自社のターゲットを絞り込み、ピンポイントでアプローチを行えば、見込み顧客や潜在顧客の獲得に役立つでしょう。
また、企業アカウントをフォローしてくれているユーザーに向けて、最新情報やお役立ち情報などを発信していけば、ユーザーとコミュニケーションを取ることができます。
ほとんどのSNSには投稿に対して返信する機能や、直接アカウントにコメントを送る機能が搭載されており、ユーザーから寄せられた質問や疑問に対して企業が直接回答することも可能です。
自社のファンであるフォロワーと定期的にコミュニケーションを取っていれば、企業とユーザーの距離感が縮まり、より親しみを持ってもらえるでしょう。
特に競合他社が多い産業においては、いかに企業やブランドに愛着を持ってもらえるかが重要なポイントになりますが、手軽に投稿や返信を行えるSNSは便利なコミュニケーションツールとして重宝されています。
SNS運用の方法は多岐に亘るため、目的や目標が明確になっていないと運用方針もブレてしまうためです。
SNS運用の目的は企業によって異なりますが、企業やブランドの認知度を高めたい、自社のファンを増やしたい、既存顧客とのコミュニケーションを活発にしたいなど、重視したい要素を目的に定めましょう。
なお、SNS運用の目的は経営層だけでなく、現場からの意見や声との擦り合わせも行います。
経営層と現場で目的や目標の認識が異なると、運用に支障を来す恐れがあるため、注意は必要です。
自社の商品やサービスの購買層などを基に、誰をターゲットにするのか、きちんと決めておくことが大切です。
ターゲットを決める際は、架空の人物を作り、そこに属性を付け足していくペルソナを活用するのが一般的です。
ペルソナには、名前や年齢、職業、住んでいる地域、趣味、ライフスタイルなど、細かい属性を付加していきます。
属性が細かいほど、ターゲットに対してより効果的なアプローチを行えるようになるため、複数人で意見を出し合いながら、なるべく精度の高いペルソナを作成しましょう。
なるべくユーザー数の多いSNSを選ぶのはもちろんですが、自社の商品やサービス、作成したペルソナに合致したSNSを選ぶことが大切です。
なお、SNSは一つだけでなく、複数運用することも可能です。
SNSの特性に合わせ、それぞれに適した方法で運用していけば、より効率よくターゲットにアプローチできます。
ただ、運用するSNSが増えれば増えるほど、管理や維持の負担が大きくなります。
特に有料サービスを利用する場合はコストの問題もあるため、予算やニーズなどを考慮しながら、単体で運用するのか、複数のSNSを並行して運用するのか慎重に検討しましょう。
SNSごとの特徴について、詳しくは後述します。
また、予期しないトラブルなどが生じた場合に迅速な対応を行えなくなる恐れがあるため、運用前にあらかじめルールを決めておくことが大切です。
作成したルールは運用マニュアルとしてまとめておくと、SNS運用の担当者が変わった際にも引き継ぎがスムーズに行えるでしょう。 運用ルールの項目は企業によって異なりますが、一例として以下のようなものがあります。
投稿頻度は、一定期間中に何度投稿を行うかを決めます。
例えば、1日に3回、1週間に10回などです。
投稿頻度は、多すぎても少なすぎてもデメリットがあるため、適切な回数に設定するのが理想です。
投稿を実施する時間は、なるべくユーザーがSNSを利用する時間帯をチョイスしましょう。
投稿プロセスは、主に投稿する原稿の作成フローのことです。
原稿を作成する人、内容を推敲する人、最終チェックをする人などを選定しておきます。
写真・動画の投稿方法は、画像の形式や動画の長さといった基本的なルールを決めましょう。
さらに、禁止・制限事項は、SNS運用でやってはいけないこと、制限しなければならないことを定めます。
例えば、誹謗中傷やステマ行為の禁止などです。禁止・制限事項を設けずにSNSを運用すると、炎上が起こって企業やブランドのイメージが低下する恐れがあるため注意が必要です。
SNSやインターネットの知識・経験が豊富な人材を担当者やチームメンバーに抜擢すれば、何らかのトラブルが発生しても速やかに対処しやすくなります。
SNS運用の担当者やチームメンバーは、本業と兼任する場合も多いため、負担が大きくなりすぎないよう配慮することも大切です。
きちんと計画を立て、定期的に振り返りや分析を行いながら運用するのが基本です。
ここでは、SNS運用を成功させる10のコツを紹介します。
例えば、時短アイテムを商材として取り扱っているのであれば、「家事や育児で忙しいとまとまった時間を取るのは難しいですよね」など、ユーザーに寄り添うメッセージを配信すると、ユーザーに自分のことを分かってくれている、自分のような人間にぴったりのアイテムかもしれないと認識してもらいやすくなります。
また、ユーザーニーズを満たす投稿も、人気や注目を集めるきっかけになります。日常でよくある不満や悩みを解消するお役立ち情報などを配信すると、ファン(フォロワー)が増えて、新規顧客やリピーターがつく可能性が高いです。
SNSの場合、共感を覚えた投稿や、ニーズを満たす投稿はユーザーからユーザーへ拡散されやすく、自社アカウントをフォローしている人以外にも投稿が閲覧されるようになります。
拡散された投稿をきっかけにフォロワーが増えれば、自社のファンも増加し、売上や業績アップにつながっていくでしょう。
共感とニーズを意識した投稿内容にするには、ペルソナをなるべく詳細に設定する、自社内でターゲット層に近い人材にヒアリングを行う、アンケート調査を実施するなどの工夫が必要です。
しかし、企業のコーポレートサイトを直接訪れるユーザーに比べて、SNSを利用しているユーザーは業界や分野に関する知識に疎い可能性があります。
専門用語を連発していると、ユーザーに敬遠されてフォローしてもらえなくなるおそれがあるため、素人でも分かりやすい表現や言い回しを心掛けるようにしましょう。
専門用語そのものを取り上げてSNSで紹介し、業界や分野のことを広く知ってもらうのも一つの方法です。
検索キーワードには、自社の名前、ブランド名、商品名、サービス名などがあります。
自社について投稿を行っているユーザーを見つけたら、いいねをしたり、コメントを付けたりしてコミュニケーションを取りましょう。
企業から反応をもらったユーザーは、自分の投稿を見てくれた、反応してくれたと親近感を持つようになり、好感度アップが期待できます。
また、エゴサーチで見つけた投稿の内容をデータ化して分析すれば、自社が世間でどのように思われているのか、自社の商品やサービスがどのような評価を受けているのか、などを調べることも可能です。
SNS上の投稿は忌憚のない意見が多いため、中には商品・サービスの改善や見直しに役立つものもあります。
批判やネガティブな投稿もあるかもしれませんが、真っ当な内容であればユーザーの貴重な意見として受け止め、今後に活かすことが大切です。
そのため、投稿頻度が少なすぎると、自分にとって有益なアカウントではないと判断されてしまい、フォローを解除される可能性があります。ユーザーのニーズを満たすためにも、企業のSNS運用ではコンスタントな投稿を心掛けましょう。
ただ、投稿は多ければ多いほど、ユーザーのニーズを満たせるというわけではありません。
1日に何度も繰り返し投稿すると、フォロワーのタイムラインを埋めてしまい、「うっとうしい」「わずらわしい」と反感を抱かれることがあります。
場合によってはミュートされたり、フォローを解除されたりする可能性もあるため、適度な頻度をキープするようにしましょう。
投稿頻度をどれくらいにするかは企業によって異なりますが、1日に2~3回くらいの投稿が目安とされています。
ユーザーにとって、ためにならない投稿をコンスタントに続けても、ファンやフォロワー獲得にはつながらないため、常に一定水準を超えた質の高い投稿を心掛ける必要があります。
質の高い投稿を行うには、ある程度の手間や時間が掛かるため、投稿のネタや原稿は常に多めにストックしておきましょう。
特に1日に数回投稿を行う場合は、ストックが潤沢にないとネタ切れを起こし、投稿の質が落ちたり、頻度が少なくなったりする原因になるため要注意です。
ユーザーの興味・関心を引く投稿を行うには、日頃からトレンドをチェックする、エゴサーチでチェックした情報を元にネタを作る、などの方法があります。
例えば、「#時短テクニック」というハッシュタグを付けて投稿した場合、検索バーに入力すれば、検索結果として当該投稿が表示されるようになります。
ユーザーは自分が求める情報を効率よく入手するため、ハッシュタグを使って検索することが多いです。
そのため、適切なタグを付ければユーザーの目に触れやすくなります。
ただし、投稿内容とハッシュタグが一致していない場合、ユーザーは「まぎらわしい」「騙された」といった悪感情を頂くおそれがあるため、投稿内容に合ったハッシュタグを用いることが大切です。
ただし、有料広告サービスを利用すれば、当該アカウントをフォローしていないユーザーのタイムラインにも、広告という形で投稿を表示させられるようになります。
また、クリック(タップ)しなくてもタイムライン上で動画を流すことが可能になったり、ユーザーの年代や性別、趣味などに合わせて投稿を表示したりすることができるのも有料広告サービスならではの特徴です。
無料でのSNS運用に比べてコストは掛かりますが、上手に活用すれば高い費用対効果を期待できるため、広告サービスの利用を検討してもよいでしょう。
アルゴリズムを理解しておけば、自社の投稿をより多くの人の目に触れさせることが可能となり、マーケティングやブランディングの効果がアップします。
アルゴリズムの内容はSNSごとに異なるため、運用するSNSのアルゴリズムを事前によく理解しておきましょう。
ただ、中にはアルゴリズムを公開していないSNSもあります。その場合は、アルゴリズムについて分析している人の意見やアドバイスなどを参考にするのも有用な手段の一つです。
インフルエンサーは多数のフォロワーを抱えており、短時間で投稿が拡散される傾向にあります。
インフルエンサーに自社や自社の商材・サービスについて投稿してもらえれば、企業の認知度や知名度アップ、商材のセールスにつながるでしょう。
インフルエンサーに宣伝してもらうには、本人との交渉や投稿の依頼が必要です。
その際、どういった感じで宣伝してほしいのか要望を伝えることは可能ですが、投稿の文面や伝え方はインフルエンサー本人に一任する形になります。
そのため、インフルエンサーとの意思疎通がうまくいかないと、思ったような宣伝効果が上がらなかったり、ステルスマーケティングによって炎上が発生したりするおそれがあります。 インフルエンサーに宣伝してもらう際は、こうしたリスクも十分に考慮し、慎重に検討しましょう。
その投稿をどれだけの人が閲覧したか、何人がいいねや拡散を行ったか、リンクが何回タップされたかなどの情報を分析し、その結果を次回以降の投稿に反映させれば、より反響のある投稿を行えるようになるでしょう。
逆に他の投稿よりも反応が芳しくなかった場合は、なぜ評価されなかったのか、どこに問題があったのかを分析することで、改善や見直しのポイントを把握しやすくなります。
投稿の分析はSNSの付帯サービスを利用してもよいですが、より詳細な分析を行いたい場合は専用の分析アプリを利用するのがおすすめです。
自社のニーズに適したSNSを選べるよう、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
ここでは、代表的な4つのSNSの特徴と主なユーザー層をご紹介します。
140文字以内で簡単にメッセージを投稿できるところが特徴で、ユーザーはいいねやリツイート(リポスト)、リプライなどで投稿に反応することができます。
特にリツイートはフォロワーからフォロワーへと情報が拡散されていく機能で、企業やブランドの知名度アップに役立てることが可能です。
ユーザー層は10~20代の若年層から50代以降まで幅広く、老若男女問わずさまざまな人に利用されています。
X(旧Twitter)アナリティクスを活用すれば、インプレッション数やいいね・リツイート数などを数値として把握できます。
※参考:総務省. 「令和4年版情報通信白書 第2部 情報通信分野の現状と課題」. https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd236200.html, (2023-08-16).
X(旧Twitter)の運用に関する情報について、以下記事でも詳しく紹介しております。
X(旧Twitter)運用をご検討の方は、以下記事も併せてご覧ください。
写真や動画の加工機能が充実しており、おしゃれでインパクトのある画像・動画を簡単に投稿することができます。
いいねやコメント機能、投稿のシェア機能の他、最大90秒間のショートムービーを作成・編集・投稿できるリールという機能もあり、企業や商材の紹介などに活用できます。
Instagramのアクティブユーザー数は1億4,780万人と多く、若年層を中心に高い人気を誇っています。
LINEは家族や友人とコミュニケーションを取るツールとして有名ですが、LINE for Businessは同じような感覚でユーザーや顧客と交流できるところが特徴です。
企業アカウントの友だちになれば、個別にお得な情報やお役立ち情報などをLINE上で配信できるようになります。
X(旧Twitter)の場合、情報量が多いとタイムラインを見逃すおそれがありますが、LINE for Businessは個人宛にメッセージを送れるため、目を通してもらえる確率はかなり高いでしょう。
LINEの公式発表によると、日本人口の約7割がLINEを利用しているため、友だち登録してもらうまでのハードルが低いのも利点です。(※)
※参考:LINEforBusiness. 「LINE公式アカウント」. https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/2/, (2023-08-16).
X(旧Twitter)やInstagramは匿名で投稿するのが基本ですが、Facebookはアカウント作成にあたって実名を登録しなければならないため、他のSNSに比べて透明性が高くなっています。
そのため、なりすましによる炎上などのリスクが少ない、ユーザーからの信頼性が高いというメリットがあります。
いいねやコメント機能、シェアといった基本的な機能はもちろん、公開範囲を細かく設定できる機能も備わっています。
Facebookの利用者は多く、2022年1月時点のアクティブユーザー数は29億1,000万人に達しています。
そのため、複数のSNSを同時運用する場合は、SNSごとのアプローチの変化は必要です。
例えば、メッセージが主体のX(旧Twitter)ではテキストを重視する、画像や動画がメインのInstagramではビジュアルに重きを置くなどです。
若年層が多いSNSなら、ややライトな表現を取り入れる、逆にシニア層も使うSNSなら分かりやすくて丁寧な表現を心掛けるなど、ユーザー層による差分も意識すると、より効率的に自社のファンやフォロワーを増やすことができるでしょう。
SNSごとにマニュアルを作成しておくと、スムーズな運用に役立ちます。
社内共有が疎かになると、SNS運用の方針にブレが生じたり、適当な運用によって炎上が発生したりすることも考えられます。
SNSは手軽に利用できるツールですが、企業に与える影響は甚大で、たった一度の炎上で経営が傾いてしまうリスクもゼロではありません。
SNS運用の目的やゴールを社内に周知し、全員が同じ方向を向いて運用を進めていけるよう、説明や下準備はしっかり行うようにしましょう。
企業としてモラルに欠けた発言を行ったり、差別とも取れるメッセージを発信したりすると、瞬く間に炎上が起こり、企業やブランドのイメージを著しく損ねる恐れがあります。
こうした不適切発言は特に拡散性が強く、気付いた時には炎上していたということも少なくありません。そのため、日頃から炎上防止のための取り組みを行っておく必要があります。
各種SNSをモニタリングし、自社の投稿に対する批判や非難が出ていないか監視する、SNSに投稿する前に複数人で内容を確認し、炎上のきっかけになるような不適切な表現がないかどうかチェックするなどの対策を行うようにしましょう。
ただ、いくら気を付けていても炎上が起こるリスクをゼロにするのは困難です。万が一の場合に備え、炎上が起こった場合の対処法についてもマニュアルなどにまとめておくと事態の悪化を防げるでしょう。
短期間運用しただけでは、目覚ましい効果や成果を上げるのは難しいため、長期的に運用するのが基本です。
そのためには、SNSの運用開始前にルールや計画を定め、基盤を整えておくことが大切です。
行き当たりばったりで運用すると、投稿の頻度がバラバラになったり、内容に一貫性がなくなったりと、トラブルが多発するおそれがあるため注意しましょう。
そのため、企業アカウントで自社や商材のアピールばかり発信すると、ユーザーは興味を失ってしまい、敬遠される原因となります。
広告や宣伝をゼロにする必要はありませんが、自社アピールばかりに傾倒せず、ユーザーの目線になって、求められている情報を提供することを心掛けましょう。
ただ、目標やゴールを決めずに行き当たりばったりで運用したり、然るべき炎上対策を講じなかったりすると、思うような成果が出ないのはもちろん、場合によっては企業やブランドのイメージを大幅に低下させる原因にもなり得ます。
SNS運用を始める際は、目標やルールを明確にする、SNSごとの特徴を理解する、SNS分析アプリを活用するなど、SNS運用に必要な下準備をしっかり行うことが大切です。
TDSE株式会社が提供しているソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)は、さまざまなSNSのデータを瞬時に分析し、マーケティングやブランディングをサポートが可能です。
さまざまな角度からSNSのデータを分析することで、より効率的かつ効果的なSNS運用を実現します。
また、50カ国語に対応しているため、海外向けのSNS運用にも利用可能です。これからSNS運用を検討されている方や、より効率のいい運用方法を知りたいとお考えの方は、ぜひTDSE株式会社のQuid Monitor(旧NetBase)をご利用ください。
Quid Monitor(旧NetBase)の詳細・資料ダウンロードはこちら
Quid Compete(旧Rival IQ)の詳細・資料ダウンロードはこちら
ただ、SNSの運用は簡単なことではなく、基本やコツを押さえておかないと思ったような効果や成果を出すことは難しいでしょう。
また、SNS運用には、それなりの手間やコストが掛かるため、きちんとポイントを押さえて運用することが重要です。
本記事では、企業がSNSを運用するメリットや、SNS運用の始め方、SNS運用のコツ、注意点などについて分かりやすく解説します。
目次
企業のSNS運用とはSNSを使ったマーケティングやブランディングのこと
企業のSNS運用とは、SNSを活用して企業やブランド、商品、サービスなどの情報を発信し、マーケティングやブランディングを行うことです。具体的には、SNSアカウントを通じて自社の商品やサービスの情報を発信したり、ユーザーとコミュニケーションを取ったり、SNSの投稿を分析してマーケティングに活用したりといったことです。
インターネットを利用して、ブランディングやマーケティングを行う例は以前からありますが、近年はSNSを積極的に活用するケースが増えてきています。
企業のSNS運用が重視される理由
企業のSNS運用に注目が集まっている理由は、SNSの利用状況にあります。総務省が毎年公開している「情報通信白書の令和4年版」によると、SNSが生活に必須である人、積極的に活用している人、利用したことがある人の合計は7割近くに及んでいます。(※)
年代別に見ると、20代~30代の若年層では、生活や仕事上で欠かせない、あるいは便利なので積極的に活用していると回答した人が全体の5割を超えており、ビジネスや私生活になくてはならないものになっていることが分かるでしょう。
SNSの利用率は年代が上がるにつれて減少傾向にありますが、60代以降のいわゆるシニアと呼ばれる世代でも、SNSを利用したことがある人の割合は半分に達しています。
このように、年代を問わずSNSが活用されている現代において、企業のSNS運用はほぼ必須といえるでしょう。
※参考:総務省. 「情報通信白書令和4年版データ集(第3章第8節)」. https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nf308000.html#d0308130, (2023-08-14).
企業がSNSを運用する3つのメリット
企業がSNSを運用すると、どのようなメリットがあるのかみていきましょう。1. 企業やブランドの認知度をアップできる
1つ目は企業やブランドの認知度をアップできることです。SNSは不特定多数のユーザーが利用しているため、投稿した情報を多くの人が閲覧すれば、企業やブランドの認知度アップに役立ちます。SNSの投稿は基本的にそのアカウントをフォローしている人のタイムラインに表示される仕組みです。
しかし、そのユーザーが当該投稿を拡散すれば、企業アカウントをフォローしていない人にも情報が行き渡るようになります。
この拡散が繰り返されることで、短時間でたくさんの人が企業名やブランド名を目にすることになり、知名度や認知度の大幅な向上につなげることが可能です。
2. 新規顧客やリピーター獲得に役立つ
2つ目は新規顧客やリピーター獲得に役立つことです。SNSで自社の商品やサービスについての情報を発信すれば、興味や関心を持ってくれたユーザーが新規顧客になってくれる可能性があります。
あらかじめ自社のターゲットを絞り込み、ピンポイントでアプローチを行えば、見込み顧客や潜在顧客の獲得に役立つでしょう。
また、企業アカウントをフォローしてくれているユーザーに向けて、最新情報やお役立ち情報などを発信していけば、ユーザーとコミュニケーションを取ることができます。
ほとんどのSNSには投稿に対して返信する機能や、直接アカウントにコメントを送る機能が搭載されており、ユーザーから寄せられた質問や疑問に対して企業が直接回答することも可能です。
自社のファンであるフォロワーと定期的にコミュニケーションを取っていれば、企業とユーザーの距離感が縮まり、より親しみを持ってもらえるでしょう。
特に競合他社が多い産業においては、いかに企業やブランドに愛着を持ってもらえるかが重要なポイントになりますが、手軽に投稿や返信を行えるSNSは便利なコミュニケーションツールとして重宝されています。
3. ローコストでプロモーション活動を行える
3つ目はローコストでプロモーション活動を行えることです。
SNSのアカウント自体は基本的に無料で作成することが可能で、テキストや画像、動画の投稿なども簡単に行えます。
一般的なプロモーション活動で、テレビCMやチラシ、ポスターの配布、展示会やイベントの開催などを行えば、毎回相応の費用が発生しますが、無料のSNS運用なら広告費を大幅に削減することが可能です。
もちろん、有料のサービスを使えばより効率的な宣伝を行えますが、最初のうちは無料で運用するだけでもある程度の効果を見込めるでしょう。
SNS運用の始め方
SNS運用の基本的な始め方を6つのポイントに分けて解説します。1. SNS運用の目的を決める
インターネットが広く普及している今、企業によるSNS運用は欠かせない要素になりつつありますが、何となく運用をスタートするのは禁物です。SNS運用の方法は多岐に亘るため、目的や目標が明確になっていないと運用方針もブレてしまうためです。
SNS運用の目的は企業によって異なりますが、企業やブランドの認知度を高めたい、自社のファンを増やしたい、既存顧客とのコミュニケーションを活発にしたいなど、重視したい要素を目的に定めましょう。
なお、SNS運用の目的は経営層だけでなく、現場からの意見や声との擦り合わせも行います。
経営層と現場で目的や目標の認識が異なると、運用に支障を来す恐れがあるため、注意は必要です。
2. ターゲットを決める
SNSは老若男女が利用するツールですが、万人に向けてアプローチしようとするとかえって中途半端になり、訴求力が落ちてしまいます。自社の商品やサービスの購買層などを基に、誰をターゲットにするのか、きちんと決めておくことが大切です。
ターゲットを決める際は、架空の人物を作り、そこに属性を付け足していくペルソナを活用するのが一般的です。
ペルソナには、名前や年齢、職業、住んでいる地域、趣味、ライフスタイルなど、細かい属性を付加していきます。
属性が細かいほど、ターゲットに対してより効果的なアプローチを行えるようになるため、複数人で意見を出し合いながら、なるべく精度の高いペルソナを作成しましょう。
3. 使用するSNSを選ぶ
SNSには複数の種類があり、それぞれ特徴やユーザー層などが異なります。なるべくユーザー数の多いSNSを選ぶのはもちろんですが、自社の商品やサービス、作成したペルソナに合致したSNSを選ぶことが大切です。
なお、SNSは一つだけでなく、複数運用することも可能です。
SNSの特性に合わせ、それぞれに適した方法で運用していけば、より効率よくターゲットにアプローチできます。
ただ、運用するSNSが増えれば増えるほど、管理や維持の負担が大きくなります。
特に有料サービスを利用する場合はコストの問題もあるため、予算やニーズなどを考慮しながら、単体で運用するのか、複数のSNSを並行して運用するのか慎重に検討しましょう。
SNSごとの特徴について、詳しくは後述します。
4. 運用ルールを決める
SNS運用のルールや規則を決めます。ルールを決めずに行き当たりばったりで運用すると、投稿頻度がバラバラになったり、不適切な内容の投稿を行ってしまったりする可能性が高いです。また、予期しないトラブルなどが生じた場合に迅速な対応を行えなくなる恐れがあるため、運用前にあらかじめルールを決めておくことが大切です。
作成したルールは運用マニュアルとしてまとめておくと、SNS運用の担当者が変わった際にも引き継ぎがスムーズに行えるでしょう。 運用ルールの項目は企業によって異なりますが、一例として以下のようなものがあります。
- 投稿の頻度
- 投稿を実施する時間
- 投稿プロセス
- 画像・動画の投稿方法
- 禁止・制限事項
投稿頻度は、一定期間中に何度投稿を行うかを決めます。
例えば、1日に3回、1週間に10回などです。
投稿頻度は、多すぎても少なすぎてもデメリットがあるため、適切な回数に設定するのが理想です。
投稿を実施する時間は、なるべくユーザーがSNSを利用する時間帯をチョイスしましょう。
投稿プロセスは、主に投稿する原稿の作成フローのことです。
原稿を作成する人、内容を推敲する人、最終チェックをする人などを選定しておきます。
写真・動画の投稿方法は、画像の形式や動画の長さといった基本的なルールを決めましょう。
さらに、禁止・制限事項は、SNS運用でやってはいけないこと、制限しなければならないことを定めます。
例えば、誹謗中傷やステマ行為の禁止などです。禁止・制限事項を設けずにSNSを運用すると、炎上が起こって企業やブランドのイメージが低下する恐れがあるため注意が必要です。
5. 担当者と運用チームの選定
SNS運用の担当者やチームメンバーを選定します。SNSやインターネットの知識・経験が豊富な人材を担当者やチームメンバーに抜擢すれば、何らかのトラブルが発生しても速やかに対処しやすくなります。
SNS運用の担当者やチームメンバーは、本業と兼任する場合も多いため、負担が大きくなりすぎないよう配慮することも大切です。
6. SNS運用をスタートする
準備が整ったら、SNSの運用をスタートします。きちんと計画を立て、定期的に振り返りや分析を行いながら運用するのが基本です。
企業のSNS運用を成功させる10のコツ
SNSの運用を始めるにあたって、成功させるためのコツを知っておきましょう。ここでは、SNS運用を成功させる10のコツを紹介します。
1. 共感とニーズを意識する
企業のSNS運用では、ユーザーに共感を覚えてもらえるものや、ユーザーのニーズを満たすような投稿を心掛けることが大切です。例えば、時短アイテムを商材として取り扱っているのであれば、「家事や育児で忙しいとまとまった時間を取るのは難しいですよね」など、ユーザーに寄り添うメッセージを配信すると、ユーザーに自分のことを分かってくれている、自分のような人間にぴったりのアイテムかもしれないと認識してもらいやすくなります。
また、ユーザーニーズを満たす投稿も、人気や注目を集めるきっかけになります。日常でよくある不満や悩みを解消するお役立ち情報などを配信すると、ファン(フォロワー)が増えて、新規顧客やリピーターがつく可能性が高いです。
SNSの場合、共感を覚えた投稿や、ニーズを満たす投稿はユーザーからユーザーへ拡散されやすく、自社アカウントをフォローしている人以外にも投稿が閲覧されるようになります。
拡散された投稿をきっかけにフォロワーが増えれば、自社のファンも増加し、売上や業績アップにつながっていくでしょう。
共感とニーズを意識した投稿内容にするには、ペルソナをなるべく詳細に設定する、自社内でターゲット層に近い人材にヒアリングを行う、アンケート調査を実施するなどの工夫が必要です。
2. 分かりやすい投稿を心掛ける
専門的かつ特殊な商材を扱っていると、SNS運用でも専門用語が出てしまいがちです。しかし、企業のコーポレートサイトを直接訪れるユーザーに比べて、SNSを利用しているユーザーは業界や分野に関する知識に疎い可能性があります。
専門用語を連発していると、ユーザーに敬遠されてフォローしてもらえなくなるおそれがあるため、素人でも分かりやすい表現や言い回しを心掛けるようにしましょう。
専門用語そのものを取り上げてSNSで紹介し、業界や分野のことを広く知ってもらうのも一つの方法です。
3. エゴサーチを行う
エゴサーチとは、自社に関連する情報をSNSやWebで検索し、その評価や反応をチェックする行為のことです。検索キーワードには、自社の名前、ブランド名、商品名、サービス名などがあります。
自社について投稿を行っているユーザーを見つけたら、いいねをしたり、コメントを付けたりしてコミュニケーションを取りましょう。
企業から反応をもらったユーザーは、自分の投稿を見てくれた、反応してくれたと親近感を持つようになり、好感度アップが期待できます。
また、エゴサーチで見つけた投稿の内容をデータ化して分析すれば、自社が世間でどのように思われているのか、自社の商品やサービスがどのような評価を受けているのか、などを調べることも可能です。
SNS上の投稿は忌憚のない意見が多いため、中には商品・サービスの改善や見直しに役立つものもあります。
批判やネガティブな投稿もあるかもしれませんが、真っ当な内容であればユーザーの貴重な意見として受け止め、今後に活かすことが大切です。
4. 定期的に投稿する
ユーザーは企業アカウントをフォローすることで、自分に役立つ情報や、ためになる情報の入手を期待しています。そのため、投稿頻度が少なすぎると、自分にとって有益なアカウントではないと判断されてしまい、フォローを解除される可能性があります。ユーザーのニーズを満たすためにも、企業のSNS運用ではコンスタントな投稿を心掛けましょう。
ただ、投稿は多ければ多いほど、ユーザーのニーズを満たせるというわけではありません。
1日に何度も繰り返し投稿すると、フォロワーのタイムラインを埋めてしまい、「うっとうしい」「わずらわしい」と反感を抱かれることがあります。
場合によってはミュートされたり、フォローを解除されたりする可能性もあるため、適度な頻度をキープするようにしましょう。
投稿頻度をどれくらいにするかは企業によって異なりますが、1日に2~3回くらいの投稿が目安とされています。
5. 質の高い投稿をする
企業のSNS運用では定期的な投稿が重要と説明しましたが、数さえこなせばファンやフォロワーがつくというわけではありません。ユーザーにとって、ためにならない投稿をコンスタントに続けても、ファンやフォロワー獲得にはつながらないため、常に一定水準を超えた質の高い投稿を心掛ける必要があります。
質の高い投稿を行うには、ある程度の手間や時間が掛かるため、投稿のネタや原稿は常に多めにストックしておきましょう。
特に1日に数回投稿を行う場合は、ストックが潤沢にないとネタ切れを起こし、投稿の質が落ちたり、頻度が少なくなったりする原因になるため要注意です。
ユーザーの興味・関心を引く投稿を行うには、日頃からトレンドをチェックする、エゴサーチでチェックした情報を元にネタを作る、などの方法があります。
6. ハッシュタグを活用する
ハッシュタグとは、あるキーワードに「#」をつけ、その投稿をタグ化することです。例えば、「#時短テクニック」というハッシュタグを付けて投稿した場合、検索バーに入力すれば、検索結果として当該投稿が表示されるようになります。
ユーザーは自分が求める情報を効率よく入手するため、ハッシュタグを使って検索することが多いです。
そのため、適切なタグを付ければユーザーの目に触れやすくなります。
ただし、投稿内容とハッシュタグが一致していない場合、ユーザーは「まぎらわしい」「騙された」といった悪感情を頂くおそれがあるため、投稿内容に合ったハッシュタグを用いることが大切です。
7. 有料広告サービスを利用する
SNSでの投稿は、基本的にそのアカウントをフォローしているユーザーのタイムラインに表示される仕組みになっています。ただし、有料広告サービスを利用すれば、当該アカウントをフォローしていないユーザーのタイムラインにも、広告という形で投稿を表示させられるようになります。
また、クリック(タップ)しなくてもタイムライン上で動画を流すことが可能になったり、ユーザーの年代や性別、趣味などに合わせて投稿を表示したりすることができるのも有料広告サービスならではの特徴です。
無料でのSNS運用に比べてコストは掛かりますが、上手に活用すれば高い費用対効果を期待できるため、広告サービスの利用を検討してもよいでしょう。
8. SNSごとのアルゴリズムを理解する
各SNSには独自のアルゴリズムが採用されており、特定の条件を満たす投稿は優先的にタイムラインに表示されるようになっています。アルゴリズムを理解しておけば、自社の投稿をより多くの人の目に触れさせることが可能となり、マーケティングやブランディングの効果がアップします。
アルゴリズムの内容はSNSごとに異なるため、運用するSNSのアルゴリズムを事前によく理解しておきましょう。
ただ、中にはアルゴリズムを公開していないSNSもあります。その場合は、アルゴリズムについて分析している人の意見やアドバイスなどを参考にするのも有用な手段の一つです。
9. インフルエンサーに宣伝してもらう
インフルエンサーとは、SNSを通じて世間に大きな影響をもたらすユーザーのことです。インフルエンサーは多数のフォロワーを抱えており、短時間で投稿が拡散される傾向にあります。
インフルエンサーに自社や自社の商材・サービスについて投稿してもらえれば、企業の認知度や知名度アップ、商材のセールスにつながるでしょう。
インフルエンサーに宣伝してもらうには、本人との交渉や投稿の依頼が必要です。
その際、どういった感じで宣伝してほしいのか要望を伝えることは可能ですが、投稿の文面や伝え方はインフルエンサー本人に一任する形になります。
そのため、インフルエンサーとの意思疎通がうまくいかないと、思ったような宣伝効果が上がらなかったり、ステルスマーケティングによって炎上が発生したりするおそれがあります。 インフルエンサーに宣伝してもらう際は、こうしたリスクも十分に考慮し、慎重に検討しましょう。
10. 投稿の分析や評価を行う
SNSで投稿を行ったら、ユーザーからの反応をチェックし、分析・評価をします。その投稿をどれだけの人が閲覧したか、何人がいいねや拡散を行ったか、リンクが何回タップされたかなどの情報を分析し、その結果を次回以降の投稿に反映させれば、より反響のある投稿を行えるようになるでしょう。
逆に他の投稿よりも反応が芳しくなかった場合は、なぜ評価されなかったのか、どこに問題があったのかを分析することで、改善や見直しのポイントを把握しやすくなります。
投稿の分析はSNSの付帯サービスを利用してもよいですが、より詳細な分析を行いたい場合は専用の分析アプリを利用するのがおすすめです。
SNS運用で知っておきたいSNSごとの特徴
SNSは複数あり、それぞれ特徴やユーザー層に違いがあります。自社のニーズに適したSNSを選べるよう、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
ここでは、代表的な4つのSNSの特徴と主なユーザー層をご紹介します。
1. X(旧Twitter)
X(旧Twitter)は、2022年1月時点のアクティブユーザー数が4億3,600万人に上るSNSです。(※)140文字以内で簡単にメッセージを投稿できるところが特徴で、ユーザーはいいねやリツイート(リポスト)、リプライなどで投稿に反応することができます。
特にリツイートはフォロワーからフォロワーへと情報が拡散されていく機能で、企業やブランドの知名度アップに役立てることが可能です。
ユーザー層は10~20代の若年層から50代以降まで幅広く、老若男女問わずさまざまな人に利用されています。
X(旧Twitter)アナリティクスを活用すれば、インプレッション数やいいね・リツイート数などを数値として把握できます。
※参考:総務省. 「令和4年版情報通信白書 第2部 情報通信分野の現状と課題」. https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd236200.html, (2023-08-16).
X(旧Twitter)の運用に関する情報について、以下記事でも詳しく紹介しております。
X(旧Twitter)運用をご検討の方は、以下記事も併せてご覧ください。
2. Instagram
Instagramは、画像や動画の投稿をメインとしたSNSです。写真や動画の加工機能が充実しており、おしゃれでインパクトのある画像・動画を簡単に投稿することができます。
いいねやコメント機能、投稿のシェア機能の他、最大90秒間のショートムービーを作成・編集・投稿できるリールという機能もあり、企業や商材の紹介などに活用できます。
Instagramのアクティブユーザー数は1億4,780万人と多く、若年層を中心に高い人気を誇っています。
3. LINE for Business
LINE for Businessはメッセンジャーアプリの代表格であるLINEの法人サービスです。LINEは家族や友人とコミュニケーションを取るツールとして有名ですが、LINE for Businessは同じような感覚でユーザーや顧客と交流できるところが特徴です。
企業アカウントの友だちになれば、個別にお得な情報やお役立ち情報などをLINE上で配信できるようになります。
X(旧Twitter)の場合、情報量が多いとタイムラインを見逃すおそれがありますが、LINE for Businessは個人宛にメッセージを送れるため、目を通してもらえる確率はかなり高いでしょう。
LINEの公式発表によると、日本人口の約7割がLINEを利用しているため、友だち登録してもらうまでのハードルが低いのも利点です。(※)
※参考:LINEforBusiness. 「LINE公式アカウント」. https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/2/, (2023-08-16).
4. Facebook
Facebookは、実名での登録を原則としているSNSです。X(旧Twitter)やInstagramは匿名で投稿するのが基本ですが、Facebookはアカウント作成にあたって実名を登録しなければならないため、他のSNSに比べて透明性が高くなっています。
そのため、なりすましによる炎上などのリスクが少ない、ユーザーからの信頼性が高いというメリットがあります。
いいねやコメント機能、シェアといった基本的な機能はもちろん、公開範囲を細かく設定できる機能も備わっています。
Facebookの利用者は多く、2022年1月時点のアクティブユーザー数は29億1,000万人に達しています。
SNS運用で注意したい5つのポイント
企業がSNSを運用するにあたって注意したいポイントを5つご紹介します。1. SNSによってアプローチの仕方を変える
前述したように、SNSは種類によって特徴やユーザー数に違いがあります。そのため、複数のSNSを同時運用する場合は、SNSごとのアプローチの変化は必要です。
例えば、メッセージが主体のX(旧Twitter)ではテキストを重視する、画像や動画がメインのInstagramではビジュアルに重きを置くなどです。
若年層が多いSNSなら、ややライトな表現を取り入れる、逆にシニア層も使うSNSなら分かりやすくて丁寧な表現を心掛けるなど、ユーザー層による差分も意識すると、より効率的に自社のファンやフォロワーを増やすことができるでしょう。
SNSごとにマニュアルを作成しておくと、スムーズな運用に役立ちます。
2. 社内でSNS運用の目的やゴールを共有しておく
企業がSNS運用を始める際は、なぜSNSの運用を始めるのか、SNS運用を通じて何を目指しているのかといった目的やゴールを社内で共有しておくことが大切です。社内共有が疎かになると、SNS運用の方針にブレが生じたり、適当な運用によって炎上が発生したりすることも考えられます。
SNSは手軽に利用できるツールですが、企業に与える影響は甚大で、たった一度の炎上で経営が傾いてしまうリスクもゼロではありません。
SNS運用の目的やゴールを社内に周知し、全員が同じ方向を向いて運用を進めていけるよう、説明や下準備はしっかり行うようにしましょう。
3. 炎上への防止策や対策を講じておく
企業のSNS運用でなにより注意しなければならないのが、不適切な投稿による炎上騒動です。企業としてモラルに欠けた発言を行ったり、差別とも取れるメッセージを発信したりすると、瞬く間に炎上が起こり、企業やブランドのイメージを著しく損ねる恐れがあります。
こうした不適切発言は特に拡散性が強く、気付いた時には炎上していたということも少なくありません。そのため、日頃から炎上防止のための取り組みを行っておく必要があります。
各種SNSをモニタリングし、自社の投稿に対する批判や非難が出ていないか監視する、SNSに投稿する前に複数人で内容を確認し、炎上のきっかけになるような不適切な表現がないかどうかチェックするなどの対策を行うようにしましょう。
ただ、いくら気を付けていても炎上が起こるリスクをゼロにするのは困難です。万が一の場合に備え、炎上が起こった場合の対処法についてもマニュアルなどにまとめておくと事態の悪化を防げるでしょう。
4. 長期的に運用する
SNS運用は、企業やブランドの認知度アップ、商材の売上向上などに役立ちますが、即効性はそれほど高くなく、企業の利益につながるまでにはある程度の時間を要します。短期間運用しただけでは、目覚ましい効果や成果を上げるのは難しいため、長期的に運用するのが基本です。
そのためには、SNSの運用開始前にルールや計画を定め、基盤を整えておくことが大切です。
行き当たりばったりで運用すると、投稿の頻度がバラバラになったり、内容に一貫性がなくなったりと、トラブルが多発するおそれがあるため注意しましょう。
5. 広告や宣伝ばかり行わない
ユーザーが企業アカウントに求めているものは、興味・関心のある分野の情報や、生活に役立つお役立ち情報などです。そのため、企業アカウントで自社や商材のアピールばかり発信すると、ユーザーは興味を失ってしまい、敬遠される原因となります。
広告や宣伝をゼロにする必要はありませんが、自社アピールばかりに傾倒せず、ユーザーの目線になって、求められている情報を提供することを心掛けましょう。
企業がSNS運用を始める際は下準備をきちんと行おう
SNS運用は、企業にとって自社やブランドの認知度アップ、新規顧客やリピーターの獲得、低コストでのプロモーション活動など、さまざまなメリットを期待できるものです。ただ、目標やゴールを決めずに行き当たりばったりで運用したり、然るべき炎上対策を講じなかったりすると、思うような成果が出ないのはもちろん、場合によっては企業やブランドのイメージを大幅に低下させる原因にもなり得ます。
SNS運用を始める際は、目標やルールを明確にする、SNSごとの特徴を理解する、SNS分析アプリを活用するなど、SNS運用に必要な下準備をしっかり行うことが大切です。
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