SNSトレンドレポート

SNSでの忖度なし2020年総裁選!各候補者のSNS人気を調査

SNSでの忖度なし2020年総裁選!各候補者のSNS人気を調査

安倍晋三首相の突然の辞任表明により、「次の総理に誰が就任するか」に注目が集まっています。テレビをはじめとしたメディアでは世論調査の結果が報じられていますが、SNSではどのような反応があるのでしょうか。

今回はそんなSNSでの総裁選に関する投稿をソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)で分析したレポートをご紹介します。また今回の分析は、総裁選への立候補を既に表明している菅義偉氏、岸田文雄氏、石破茂氏とSNSでの反響が大きかった河野太郎氏の4名を軸にお送りします。

2021年総裁選のSNS分析レポートはコチラ

総裁選に関するできごとの時系列

まずは総裁選に関する出来事を時系列に整理しましょう。

8月28日(金)
安倍晋三首相が会見にて辞任を表明
8月30日(日)
岸田文雄氏がテレビ出演にて総裁選立候補を表明
9月01日(火)午後
河野太郎氏が総裁選不出馬を表明、岸田文雄氏が正式に総裁選立候補を表明
9月01日(火)夜
石破茂氏が総裁選立候補を表明
9月02日(水)
菅義偉氏が総裁選立候補を表明

安倍晋三首相の辞任表明から約1週間で、立候補や不出馬の表明など日々大きな動きがあることが分かります。
ではこの約1週間(8月28日~9月4日)で各候補者についてのSNSでの投稿数のシェアはどのようになっているのでしょうか。一般の方の反響を調査するために、候補者名+さん付けでの投稿数のシェアを見てみましょう。

ピンク(菅さん)と黄色(石破さん)の領域が全体を通して多くなっていることが分かります。また、ピンク(菅さん)は、日を追うごとにそのシェアを広げていることが分かります。一方水色(河野さん)は、日を追うごとにシェアが狭まっています。
この投稿数シェアの増減は、候補者本人による立候補や不出馬の表明やテレビ出演、情報番組での取り扱いなどが関係しているでしょう。

メディアや本人の意向の影響が少ないと考えられるのは、辞任表明当日の8月28日(金)です。既にテレビ出演を行っている候補もいましたが、まだ明確に立候補や不出馬を本人が表明しておらず、一般の方による自発的な言及が多いと考えられます。8月28日(金)の投稿シェアは水色(河野さん)が37%で1位、黄色(石破さん)が34%で2位となっています。

上記は、辞任表明後1週間における各候補者の投稿数やセンチメント傾向を比較したものです。投稿数、インプレッション(投稿を見たと推定されるユーザー数)では「菅さん」が、エンゲージメント(投稿に対する他のユーザーの反応を定量化したもの)では「石破さん」が、センチメント傾向(ネガティブに対するポジティブの割合を表すスコア)では「河野さん」がカテゴリリーダー=1位を獲得しています。

各候補ごとのSNSでの評判とは?

続いて候補者ごとに、一緒に投稿されているキーワードやセンチメント傾向を分析します。

菅義偉氏

「安倍政権」を継承する考えを表明されていることから、それらに関する言及が多くなっています。また早々に支持を表明したことや、派閥争いによる二階派外しが取り上げられたことで「二階」氏に関する言及が多くなっています。
また官房長官として、会見を行う立場から「記者」とのやり取りに関する言及も多いようです。

センチメント分析では、「親しむ」「いい」といったポジティブな意見や「ダメ」「どうでもいい」といったネガティブな意見が見られ、センチメント比率も約60%がポジティブとSNS上では意見が二分しています。
「親しむ」というキーワードでは、菅氏がパンケーキ好きであることや令和おじさんとして若者にも親しまれていることが言及されています。

石破茂氏

「メディア」で連日取り上げられている「世論調査」で「国民」「人気」が高いことについての投稿が多くなっています。
また石破氏が有利とされている「党員投票」についての言及も多くなっているようです。また「マスコミ」「メディア」「テレビ」を含む投稿では、「推す」というキーワードが多くを占めており、マスコミにより推されている印象を受けている方が多いようです。

センチメント分析では、「人気」「いい」といったポジティブな意見や「ダメ」「あかん」といったネガティブな意見が散見されます。センチメント比率はポジティブが約45%となっています。

岸田文雄氏

最も目立つキーワードは「石破」氏を指すものとなっており、単独の話題よりも他候補と一緒に言及される投稿が多いことが分かります。他候補と比較する形で「まし」という言葉も多く投稿されているようです。
また9月1日に岸田氏自身のX(旧Twitter)で投稿した奥様との写真が、メディアに「強烈な違和感」といった見出しで取り上げられたことで、「写真」自体への賛否両論や「あれこれケチ」をつけられていると「同情」する声が投稿されています。

朝の情報番組で「菅さんはパンケーキ好き」「岸田さんは広島カープ好き」と取り上げられていたことを投稿したコメントが多くのエンゲージメントを獲得したことでランクインしています。センチメント傾向は約82%がポジティブとなっており、具体的な感情キーワードを見ても特定の感情(嫌い、いい)に偏るのではなく、分散していることが特徴です。

河野太郎氏

岸田氏と同様、「石破」「岸田」など他候補の投稿が多く、一緒に語られることが多いようです。また不出馬を表明したことで、それらに言及している「出馬見送り」「時期総理」といったキーワードも多く用いられています。
また「女系天皇」といったYouTubeでの発言を取り上げる投稿や、X(旧Twitter)を駆使する河野氏ならではの「クソツイ」といったキーワードが投稿されており、SNS関連の話題が他候補と比較して多いようです。

センチメント傾向は今回取り上げた4名の中で最もポジティブの傾向が高く、約85%がポジティブな投稿となっています。外交やX(旧Twitter)、パフォーマンスが「上手い」と評価する投稿や、河野さんが「いい」といった感想が多くX(旧Twitter)での人気の高さがうかがえます。

2021年総裁選のSNS分析レポートはコチラ

ソーシャルリスニングツールによる分析

このようにソーシャルリスニングツールでは、ソーシャルメディア上の投稿を細かく分析することができます。自社サービスに対するSNS上の評判や、トレンドキーワードに対する反応などを正確に見極めるには、精緻な分析が欠かせません。ソーシャルリスニングツールにご興味のある方や、SNS分析にご興味のある方はぜひ一度お問合せください。

本記事の監修者

プロダクト本部 副本部長 山本 豊

山本 豊 プロダクト本部 副本部長

リクルートでキャリアを開始し、マクロミルに入社。マクロミルにて、リサーチ・データ事業の拡大に従事。その後、コロプラにて、リサーチ・データ関連の新規事業の立案・推進。複数のIT企業にてデータ関連事業に関わった後、2021年7月より現職。生成AIアプリ開発ツール「Dify」、ソーシャルリスニングツール「QUID」の拡大に従事。

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