SNSトレンドレポート

アニメ「PUI PUI モルカー」はなぜ人気?流行った理由をSNS分析から考察

アニメ「PUI PUI モルカー」はなぜ人気?流行った理由をSNS分析から考察

2021年1月から放送がスタートし、X(旧Twitter)を中心としたSNSで話題沸騰となったテレビ東京系「きんだーてれび」放送のテレビアニメ『PUI PUI モルカー』(公式サイト)。
モルモットが車になった世界が舞台の本作はコロンとしたフォルムの愛らしいキャラクターが魅力のPUI PUI モルカー。放送のたびにX(旧Twitter)のトレンドにランクインするまでの人気につながったのはなぜでしょうか?
検索関連キーワードでは「なぜ人気なのか?」「なぜ流行ってるの?」といったキーワードが並んでいたり、「モルカーロス」のユーザーたちによる幻の第13話、第14話がトレンドを賑わせるなどまだまだ話題となっています。
そこで今回は、「PUI PUI モルカー」に関するSNS投稿をソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)で分析!SNS分析の観点から、流行のきっかけやSNSでの傾向などを解き明かします。

ソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)とは

ソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)

Quid Monitor(旧NetBase)はリアルタイムに膨大なソーシャルメディアデータを分析できるプラットフォームです。圧倒的な実行スピードと多彩なフィルタリング機能で何百万ものソーシャルメディアにあふれる投稿を分析します。多彩なフィルタリング機能により、スラング(俗語)や略語、コンテキスト(文脈)が曖昧なものから正しい洞察を導きます。
リアルタイムに膨大なソーシャルメディアデータを分析することで、すべてのビジネス領域において活用することができます。

目次

「モルカー」のSNSでの反応とは?

突如X(旧Twitter)トレンドに現れ、その後定期的にトレンドで見かけるようになった「モルカー」。SNSではどのような投稿がされてきたのでしょうか。
「PUI PUIモルカー」は2021年1月5日~2021年3月30日、毎週火曜日の朝7時半に放送された1話2分40秒のショートアニメです。まずは放送前から放送終了までの期間の「モルカー」「PUI PUI」を含む投稿数の推移をご紹介します。下記はX(旧Twitter)などあらゆるSNSにおける「モルカー」「PUIPUI」を含む投稿数の推移です。

モルカー投稿推移
※2021年1月1日~4月10日の「モルカー」「PUI PUI」を含む投稿数の推移

毎週火曜、放送日当日に投稿数が伸びていることが分かります。放送をリアタイ(リアルタイム視聴)した視聴者がSNSで話題にする、といったスタイルは第2話放送(1月12日)からすでに定着していることも分かります。また投稿数はとくに第3話までに急増しており、初期のSNSでの人気が長いトレンドに貢献したと考えられます。
また放送終了後の3月30日、4月6日にも投稿数が増加しており、これらは放送終了後に「モルカーロス」の視聴者が存在しない第13話、第14話について投稿したためです。とくに終了直後の第13話は話題として取り上げる視聴者が多く、「集団幻覚」がトレンド入りするなど話題となりました。放送終了後のトレンドについては後ほど紹介します。

「モルカー」のセンチメント分析

上記は2021年1月1日~4月10日の期間における「モルカー」関連投稿のセンチメント分析です。
90%がポジティブとなっており、好意的に受け止められていることが分かります。
キーワードではキャラクターに対する「可愛い」「気に入る」といった好意的なセンチメントが多く見られました。またネガティブなセンチメントの中には「つらい」「悲しい」といった放送終了を嘆く声も見られました。

「モルカー」の人気投稿キーワード

モルカー人気キーワード

最も人気のキーワードは「配信」でした。YouTubeチャンネル名や「見逃し配信」といった配信に関するキーワードが多く投稿されています。PUI PUIモルカーはテレビ放送終了後にも過去配信を視聴でき、また公式アカウントが見逃し配信についての情報を定期的に投稿したことから、見逃し配信にアクセスしやすいという点も人気につながったのかもしれません。
他にもアニメの内容や「ポテト」「シロモ」などのキャラクター名、題材である「モルモット」などのキーワードが多く投稿されています。

「モルカー」はなぜ流行った?
流行のきっかけはUGC(ユーザー生成コンテンツ)?

1月5日からスタートしたテレビ放送。そもそもなぜSNSを中心にこれほどまでの人気を集めるコンテンツとなったのでしょうか。
2020年11月頃にSNS公式アカウント(@molcar_anime)が開設され、放送開始まで放送予定に関するツイートは行われていました。第1話放送翌日の1月6日には公式アカウントのフォロワー数が2000人を突破していますが、公式アカウントのフォロワー数が増えたことがモルカーの人気につながったとは考えにくいでしょう。(※4月12日時点のフォロワー数は40万を突破)

下記は「モルカー」「PUIPUI」に関する投稿数の推移を第1話~第3話放送日に限定した推移のグラフです。放送開始当日には投稿数はほとんど伸びておらず、第2話の12日前後に大きな山を作っていることがわかります。


※第1話(2021年1月5日)~第3話(2021年1月19日)までの投稿推移

第1話を視聴したユーザーが話題にし、第2話からリアルタイムで視聴し始めたと思われます。公式アカウントが配信情報を頻繁に投稿し、見逃し配信に関する情報にアクセスしやすいことや、1話2分40秒と短いコンテンツのためリアルタイムの放送に追いつきやすいという利点も影響しているでしょう。

ただなぜ、ここまで投稿数が増加したのでしょうか。ストーリーが面白いから?キャラクターが面白いから?インフルエンサーとなった人物がいたからでしょうか?
謎を解くカギは人気キーワードの1つ「ファンアート」の投稿推移を分析すると見えてきます。

モルカーファンアート
※2021年1月1日~4月10日「モルカー」関連投稿のうち「ファンアート」を含む投稿の推移(メディア別)

放送初期とりわけ第2話~第4話放送時に多数の「ファンアート」に関する投稿が増加していることが分かります。またそれらの多くが画像による投稿で、「モルカーファンアート」を作成し、それらを投稿したユーザーが多いことが分かります。
また作品の監督がファンアートを積極的に「いいね」していることをつぶやいたX(旧Twitter)投稿がエンゲージメントを獲得しており、「ファンアート」の盛り上がりに繋がった可能性もあります。

放送初期における「モルカー」全体の投稿数の増加傾向と「ファンアート」に関する投稿数の増加傾向が類似していることから、ファンアートがきっかけでモルカーを知る人が増え、配信でアーカイブを視聴したのちリアルタイム視聴に繋がったと考えられます。
つまりUGC(ユーザー生成コンテンツ)がモルカーのSNSでのトレンドに大きく影響したと考えられます。

「集団幻覚」がトレンド入り!幻のモルカー13話

モルカーの人気は放送時にとどまりません。放送が終了しているにもかかわらず、「モルカーロス」の視聴者が火曜の朝「モルカー」に関する投稿をしたことで多くの人が幻の13話を見ているのでは…と「集団幻覚」がトレンド入りする事態に。
「涙なしでは」見られない感動作、「ドキドキの水着回」、「モルベイスボール」などモルカー13話についての妄想が繰り広げられたり、トレンド入り自体を楽しむ動きも見られました。

モルカー13話

また自然発生的に盛り上がった幻の13話、そして「集団幻覚」がトレンド入りしたこと自体についても「最高」「面白い」といったようにかなり好意的に受け止められているようです。

SNSで人気のモルカーキャラクター

最後に数々の可愛いキャラクターが登場するPUI PUIモルカー。キャラクターが複数登場しますが、放送をきっかけにSNSで人気を集めたのはどのキャラクターだったのでしょうか。

モルカーキャラクター別投稿数
モルカーキャラクター別比較

2021年1月1日~4月10日までの投稿数と推定インプレッションでは「シロモ」が1位、続いて投稿数では「テディ」が2位、推定インプレッションでは「ポテト」が2位となっています。まだまだ人気のPUI PUI モルカー。これからどのキャラクターが人気を牽引していくのか、目が離せません。

SNS分析やトレンド分析ならQuid Monitor(旧NetBase)で

今回はSNSで話題の「PUI PUI モルカー」についてSNS分析を用いて人気となった理由を探りました。このようにソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)を使用すると詳細な分析をスピーディーに行うことができます。ソーシャルリスニングツールによるSNS分析・SNSレポーティングにご興味のある方や、SNSデータ分析にご興味のある方は是非一度お問合せください。

本記事の監修者

プロダクト本部 副本部長 山本 豊

山本 豊 プロダクト本部 副本部長

リクルートでキャリアを開始し、マクロミルに入社。マクロミルにて、リサーチ・データ事業の拡大に従事。その後、コロプラにて、リサーチ・データ関連の新規事業の立案・推進。複数のIT企業にてデータ関連事業に関わった後、2021年7月より現職。生成AIアプリ開発ツール「Dify」、ソーシャルリスニングツール「QUID」の拡大に従事。

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