SNSを監視して自社にネガティブな情報が拡散されていないか調査する企業が増えています。近年は自社アカウントの投稿や従業員の不適切な行動などによる炎上事例が増えているため、SNS監視によって問題を早期発見し、被害を最小限に抑えたいものです。
そこで本記事は以下の内容を解説します。
- ・SNS監視とは何か
- ・監視ツールを導入するメリット
- ・監視ツールの選び方
- ・おすすめの無料・有料監視ツール
- ・リスクを検知したときの対処法
リスクマネジメントの体制構築に役立ててください。
目次
SNSを監視できるツールとは
SNS監視は目視でも行えるものの、担当者の負担を軽くするためにSNS監視ツールと呼ばれるツールを利用するのが一般的です。ここではSNS監視ツールの概要と、どのような投稿を監視するのかについて解説します。
SNSを監視できるツールの特徴
SNS監視ツールとは、自社に対するネガティブな投稿が拡散されていないか、リアルタイムでモニタリングできるツールです。主にSNSや掲示板などで発信するサービスに関する投稿をリアルタイムで監視します。また、膨大な投稿の中から、企業名や商品名などのキーワードを含む投稿を抽出することも可能です。
SNS監視ツールは、X(旧Twitter)やInstagram、Facebook、YouTube、ブログ、口コミ・掲示板サイト、Webメディアなど、複数のデータソースに対応しています。情報を一元的に監視できるため、監視業務の負担を減らしながらいち早く問題を検知できるのが特徴です。
SNS監視の主な目的はリスクマネジメントです。しかし、日々の監視によってマーケティングに役立つ情報も入手できるでしょう。例えば、自社商品についての不満や要望などが含まれた投稿は貴重な顧客の声ですので商品改善や新商品開発などにつなげられます。
SNS監視ツールは大きく分けると、リスク検知に特化した監視専用ツールと、SNS上から一般消費者の声を収集して炎上対策だけでなくさまざまなマーケティング分析に活用できる「ソーシャルリスニングツール」の2種類です。ツールの選び方については後ほど詳しく解説します。
SNSで監視すべき投稿
先ほど述べたように、SNS監視の主な目的はリスクマネジメントです。したがって、自社に対するネガティブな投稿を優先的に監視します。具体的には次のとおりです。
- ・自社や商品・サービスに関する不満や不備
- ・広告内容や営業手法への批判
- ・自社のパワハラやセクハラなどコンプライアンスに関わる投稿
- ・従業員による顧客情報の漏えい
- ・誤った情報を含む投稿
- ・バイトテロ(アルバイトが悪ふざけや不適切行動の様子を撮影し投稿するもの)
- ・スキャンダル(汚職、社員による不正行為などに関する情報)
どこまでを監視対象とするかは企業によって異なります。いずれにしてもSNSによっては拡散性とリアルタイム性が高いため、1つの投稿が短時間で拡散され、炎上につながるケースが珍しくありません。目視で監視するのは無理があるため、SNS監視ツールを使って速やかにリスクの検知を目指すのが一般的です。
SNSの監視にツールを利用するメリット
SNS監視を単に炎上対策と捉えると、異常が起きていないか確認するだけの受け身の施策をイメージするかもしれません。しかし、SNS監視は顧客理解や広告戦略の改善などにも役立てられる施策です。ここではSNS監視のメリットを5つのポイントに分けて解説します。
メリット1.リスクをリアルタイムでチェックできる
SNSはリアルタイムで情報共有されるものが多いです。そのため、自社の商品・サービスに関する批判的な意見やクレーム、不正行為に関する情報など、企業にとってリスクとなる情報があっと言う間に拡散されるケースが少なくありません。
逆に考えれば、リスクとなる情報をリアルタイムでいち早く検知することが可能です。アンケートや調査会社によるリサーチなど従来の方法では、リスクを検知できるタイムラグが発生します。一方でSNS監視ツールを活用すればリアルタイムでリスクを検知できるため、リスクを早期発見して対策に移れます。
具体例を1つ紹介しましょう。日本航空株式会社が制作した動画広告に手荷物預けにできないはずの荷物が映りこんでしまったミスがありました。通常なら、多くの顧客が広告を視聴し、クレームが来てからの対応になることでしょう。しかしSNSを監視していた同社は、ミスを指摘した1件の投稿を検知し、すぐに広告を修正して問題拡大を防いだのです。
メリット2.自社アカウントの炎上対策につながる
SNSの炎上は企業アカウントや、社員の投稿などをきっかけに始まります。しかし、自社の情報発信元となっているアカウントをSNS監視ツールに登録すれば投稿内容をいち早く検知し、チェックすることが可能です。
例えば「差別的な発言を投稿していないか」「競合他社の悪口を投稿していないか」などをチェックします。こうした日々の監視によって、コンプライアンス(法令や社会的ルールを守ること)の徹底が可能です。不適切な投稿を検知し、速やかに炎上対策に移るフローを構築できます。
また、SNSの監視を行うことで「コンプライアンスを徹底する体制が整っている」と対外的にアピールできるのもメリットです。
メリット3.顧客が求めていることを把握できる
炎上対策としてSNSを監視していると、結果として顧客のニーズやインサイト(当事者も気付いていない潜在的なニーズ)に気付ける場合があります。SNS上の顧客の不満や悪い評判は貴重な顧客の声でもあるため、リスク検知だけでなく、顧客満足度の向上や外部へのアピールなどに役立てられるからです。
例えば、TOTOでは、週末にバスルームの大掃除をする世帯が多い傾向を知っているため、自社に関するSNS投稿を重点的に監視しています。この監視の中で「バスルームの棚が掃除に邪魔だ」という意見が多いことに気付き、商品開発に役立てられました。
このように、SNSから顧客のリアルな声をすくい上げられるのもSNS監視のメリットです。ただし、不特定多数の膨大な投稿を監視してフィルタリングにかけたい場合には、監視専用ツールでなく、豊富なデータソースがあり膨大なデータの中から必要な情報を抽出できるソーシャルリスニングツールを導入する必要があります。
メリット4.競合他社の情報を把握できる
多くのSNS監視ツールは、アカウント単位で投稿を監視できる機能があります。例えば、競合他社のSNSアカウントを登録しておけば「どのような内容を投稿したか」「投稿に対するフォロワーのレスポンスは良かったか」などをチェックできるでしょう。
また、自社と競合のアカウントデータを比較するとマーケティング戦略に役立てられます。一般消費者のブランドイメージの違いや、アカウント運用の方針の違いなどを比較可能です。
具体的には、SNS監視によって競合アカウントの投稿数増を検知すれば、プロモーションの強化や新商品のリリースなどの動きを察知できます。これによって、広告配信のタイミングをずらすなど、状況に合った戦略をとれるようになるでしょう。また、競合他社の広告が訴求していない内容があれば、その点を自社がアピールするなど、差別化戦略を図れます。
メリット5.広告戦略に役立てられる
SNS監視の結果は、広告戦略の改善にも役立てられます。というのも、自社広告やプロモーションに接した消費者の反応をSNSから収集できるケースが多いからです。特にSNS広告や自社アカウントの投稿で情報発信している場合には、これらに対するレスポンスを分析して広告戦略の改善につなげやすいでしょう。
BtoCのマーケターの中には、SNS上の顧客の声をビッグデータのように活用したいと思っている方もいるのではないでしょうか。ソーシャルリスニングツールであれば、「データ収集→集計→分析」が自動的に完了できるため、消費者の集団心理が分析可能です。
例えば、ブランディング施策の前後で自社名を含む投稿数を比較すれば、ブランド想起率の変化を推測できるでしょう。また、広告に関する投稿をセンチメント分析すれば、消費者の反応をポジティブ・ネガティブ・ニュートラルでスコア化できます。これらのデータを広告戦略の最適化に役立てられます。
SNS監視ツールの選び方とポイント
SNS監視ツールは、さまざまなタイプと機能があるため、自社に合ったサービスを選ぶことが重要です。ここではSNS監視ツール選定のポイントを6つに分けて解説します。
ポイント1.監視できるメディアの種類は豊富か
SNS監視ツールが対応しているメディアはツールによって異なります。豊富なデータソースを持っているツールであれば、X(旧Twitter)・Facebook・Instagram・YouTube・ニュースサイト・Webメディア・掲示板・口コミサイトなども一元的に監視可能です。
一方、無料のSNS監視ツールはX(旧Twitter)のみに対応していることがあります。炎上の種はどこにあるのかわからないため、データソースが多いほど検知できる確率は高まります。また、炎上リスクの早期発見にもつなげやすくなるでしょう。
したがって、高いレベルでリスクマネジメントしたいのであれば、豊富なデータソースを持つソーシャルリスニングツールを選ぶことをおすすめします。ソーシャルリスニングツールは、広範囲から不特定多数の消費者の声を収集するコンセプトで設計されているため、データソースが充実しているのが特徴です。
ポイント2.リスクを検知・通知する方法は適切か
SNSの投稿から、どのようにリスクを検知し通知する機能があるのかも重要な選定ポイントです。特定のユーザーからのメンションなどを検知してアラートするシンプルなツールや、抽出したテキストを分析してリスク度を判定して通知するツールなど、さまざまなタイプがあります。
テキスト解析やリスク度判定まで通知するツールは、SNS監視サービス会社が提供しているのが一般的です。投稿内容だけからリスク度を判定するのはAIでも難しいため、有人による判定をしてから通知するサービスが多い傾向にあります。
最低限欲しいツールはメール通知機能です。投稿は24時間365日行われているため、自動検知・通知機能なしに監視するのは現実的ではありません。自社アカウントへのリプライが急増したり、商品名を含むキーワードが急増したりしたときなどに自動検知してメール通知してもらえる機能があれば、普段の監視作業はツールに任せられます。人の負担を減らしながら常に監視できる検知・通知機能を備えたツールを選ぶとよいでしょう。
ポイント3.リスクを検知するスピードはどうか
SNSは情報拡散性が高いため、リスクを検知するスピードが重要です。SNS上の状況は刻一刻と変わっており、監視ツールにもリアルタイム性が求められます。
具体的には、まずリアルタイム分析に対応していることを確認したうえで、巡回できる投稿数と処理時間のスペックを比較するとよいでしょう。高性能なソーシャルリスニングツールであれば、SNS全体の投稿から自社に関する投稿を抽出する作業が数秒程度で完了します。
一方、監視業者の目視チェックが入るタイプのサービスでは精度は高くなりますが、遅れが生じる場合があります。
また、検知スピードが重要視される一方、その後の解析をスムーズに完了できるかどうかも重要なポイントです。例えば、データのノイズ除去の精度が悪く、自社と無関係な投稿を拾ってくるようではスピーディーな対応はできません。精度の高いフィルタリング機能や使いやすい分析機能があるかも調べておくとよいでしょう。
ポイント4.リスク発生時にサポートがあるか
SNS監視ツールは基本的に自社が使いこなしてリスクマネジメントに利用していくものです。しかし、ツールの提供業者によっては、炎上や風評被害が発生した場合のサポートを請け負っているところもあります。
例えば、ある業者は炎上の危険性が高い場合に、緊急通知とともに炎上対策のコンサルティングも実施しています。また、業界に特化した対処法を提案している業者や、抽出したデータをレポートにまとめて提供しているところもあります。
炎上対策では、リスク発生時に速やかに危険度を見極め、クレームが予想される場合には先手の対策を打つことが重要です。しかし、問題の投稿に気付けたとしても、初動対応が遅れるケースも少なくありません。「リスクを検知できても自社で対応できるかわからない」と不安な場合には、サポートが手厚い業者を選ぶのも一つの方法です。
ポイント5.予算に合っているか
SNS監視ツールで実現できるリスクマネジメントと費用が釣り合っているのかを検討することも重要です。SNS監視は利益を生み出すものではないため、情報セキュリティー製品と同様に、目標とするリスクマネジメントレベルと費用のバランスを考える必要があります。
企業として本格的なリスクマネジメントを実施していくなら、有料ツールの活用がおすすめです。無料で利用できるSNS監視ツールもありますが、どうしても機能面や監視精度が劣ってしまいます。複数のSNSを一元化した監視もできませんし、監視できるアカウント数や投稿数が少ないのもデメリットです。
有料ツールの中では、監視専用ツールに比べてソーシャルリスニングツールの利用料が高い傾向にあります。ソーシャルリスニングツールは炎上対策に加えて、キャンペーンパフォーマンス分析や投稿者属性分析、市場調査など、さまざまな目的にも活用できるツールです。この点も含めて予算感を見積もってから比較しましょう。監視専用ツールを導入した場合、別途分析ツールの購入が必要になるケースもあります。
ポイント6.SNS監視専用ツールとソーシャルリスニングツールどちらが良いのか
SNS監視専用ツールとソーシャルリスニングツールは活用目的が違います。監視専用ツールは炎上対策のうち、問題投稿を検知することに特化したツールです。分析機能が付いているタイプもありますが、メイン機能は炎上の検知です。
一方、ソーシャルリスニングツールは、SNSやWebメディアなどの各種媒体で発信された一般消費者のリアルな声を収集し、マーケティングに役立てる「ソーシャルリスニング」のために活用します。炎上対策はソーシャルリスニングの一環であり、顧客理解や競合分析、広告戦略立案など、さまざまなマーケティングにも活用可能です。
このように活用目的が違うため、両方のツールが必要ですが、ソーシャルリスニングツールを先に導入しておくことをおすすめします。ソーシャルリスニングツールでもSNSの監視は可能です。また、SNS監視で収集したデータをマーケティングに応用しようと考えた際、ソーシャルリスニングツールなら必要な分析機能やデータのフィルタリング機能などもそろっています。
守り(炎上監視)と攻め(ソーシャルリスニング)という建付けで炎上監視のみをしていても、成果を生み出すことはできません。はじめからソーシャルリスニングツールで攻防一体の体制を整えておくと効率的です。
SNSの中でも炎上リスクが高いX(旧Twitter)を無料で監視する方法
予算を抑えてSNSを監視したいときは、無料ツールを利用する方法があります。機能や精度は限られますが、簡易的な監視なら可能です。ここでは、SNSの中でも炎上リスクが高いと言われるX(旧Twitter)の監視を無料でできるツールを紹介します。
1.「高度な検索」を利用する
「高度な検索」とは、PC版X(旧Twitter)に搭載されている、ポスト(旧ツイート)の絞り込みに便利な機能です。「高度な検索」を利用すると、特定のキーワードやアカウントの投稿を抽出したり、期間を選択したり、リポスト(旧リツイート)が多かった投稿に絞って分析したりできます。
【手順】
- ・X(旧Twitter)の検索窓に検索したいキーワードを入力
- ・検索窓の「…」→「高度な検索」をクリック
- ・必要なフィールドを入力
使い方については高度な検索枠にサンプルが書かれているため、容易に理解できるでしょう。ただし、複数のアカウントや、複数のキーワードセットによる絞り込みはできません。このため監視対象が多いときは、何度も手動で検索条件を入力してデータ収集することになります。
2.「リスト機能」を利用する
X(旧Twitter)の「リスト機能」とは、特定のアカウントをリストにまとめて、それらの投稿だけをタイムライン形式で表示できる機能です。例えば、従業員のアカウントをリスト化してまとめて監視したり、インフルエンサー、競合他社をリスト化して内容をチェックしたりできます。
リスト機能はフォローに似ていますが、ホーム画面のタイムライン上には掲載されません。従業員やインフルエンサーなど、アカウントのグループごとに定期的に投稿内容をチェックしたいときに便利に活用できるでしょう。
【手順】
- 1.ナビゲーションバーにある「リスト」をクリック
- 2.画面上部の「新しいリストを作成」アイコンをクリック
- 3.リスト名と簡単な説明を入力し、公開・非公開を選択して「次へ」をクリック
- 4.ユーザーを検索してリストに追加
- 5.「完了」をクリック
X(旧Twitter)の機能以外のツールを利用する方法
X(旧Twitter)公式機能以外にも、「Yahoo!のリアルタイム検索」と「Googleアラート」がSNS監視に利用できます。
Yahoo!のリアルタイム検索は、X(旧Twitter)に投稿されたポスト(旧ツイート)をYahoo!の「リアルタイム検索」サービスで検索できるサービスです。特定のキーワードやアカウント、特定のアカウント宛ての投稿、特定のハッシュタグ、特定のURLやドメインを含む投稿、などで絞り込めます。
ただし、全量検索はできず、過去30日程度の非公開に設定されていない日本語のポスト(旧ツイート)のみが対象です。また、InstagramやFacebookなど、他のSNSの検索もできません。
Googleアラートは、特定のキーワードを含む情報がインターネット上に公開された際にメール通知してもらえるツールです。SNSの投稿のみに絞った抽出、通知はできませんが、ニュースサイトやブログ、Webメディアなどを含めて監視できます。自社名や製品名を登録しておけば、インターネット上で話題になった際にいち早く気付けるでしょう。
GoogleアラートはGoogleへのインデックス(データベースへの登録)を許可しているSNSの投稿しか検知できません。あくまでGoogle検索中心の情報収集ツールと考えておきましょう。SNS監視においては、SNS中心のソーシャルリスニングツールのほうが向いています。
使い方についての詳細な手順は、公式サイトのヘルプを参照してください。
SNSの監視におすすめのツール15選
ここからはSNS監視におすすめのツールを紹介します。自社に合ったツールを探してみてください。
1.Quid Monitor
Quid Monitor(旧NetBase):https://quid.tdse.jp/lp/
Quid Monitorは国内の大手企業が多く採用しているソーシャルリスニングツールです。最先端のAI技術を搭載し、豊富なデータソース上にある膨大な投稿の中から、自社に有益な情報を抽出できます。
Quid MonitorはX(旧Twitter)全量データは、最大2006年までさかのぼって調査可能です。さらに、Instagram、Facebook、YouTubeなども一元的に分析できるため、膨大なデータから消費者ニーズを探し出せます。
データ抽出スピードも非常に速く、SNS上の膨大なデータから自社に関する投稿をわずか数秒で検出できます。また、Quid Monitorは機能が豊富ですので、炎上対策のほか、ブランド分析やキャンペーンパフォーマンス分析、投稿者属性分析、市場調査など、さまざまなマーケティングに応用可能です。
2.Quid Compete
Quid Compete(旧Rival IQ):https://quid.tdse.jp/rivaliq_lp/
Quid Competeは公式アカウントのURLを登録するだけで、自社・競合のアカウント運用を誰でも簡単に比較できるSNSアカウント分析ツールです。
Quid CompeteはSNSでアカウントを運営している企業に最適なツールです。自社投稿に対するX(旧Twitter)のリプライ、リポスト(旧リツイート)や、Instagramのメッセージなどの急増を引き金にしてSNS上の異常を検知できます。また、競合アカウントも分析できます。例えば、競合の炎上や投稿数の急増などの監視が可能です。
さらにQuid Competeは投稿の深堀機能が充実しているのが特徴です。プライベートデータ分析ではアカウントから直接データを取得して細かく分析できます。また、メンション分析では、SNS公式アカウントへのリプライをフォロワーやエンゲージメント別に分析可能です。
3.デジパト
デジパトはSNS監視をまるごと業者に任せられるのが特徴です。デジパト側が公式アカウントおよびSNSを専用システムと目視で24時間365日監視して、問題があった際に報告してくれます。自社でSNSのリスクマネジメントチームを設ける余裕がなく、アウトソーシングしたいと考えている企業に役立つサービスです。
4.Hootsuite
Hootsuiteは複数のSNSアカウントの運用状況を監視できるツールです。有料版は複数アカウントを登録できるため、自社だけでなく競合も監視できます。
Hootsuiteは複数のアカウント運用を一元的に監視したい場合に向きます。有料版にはフォロワーの増加やアクセスの傾向などを視覚化してくれる分析機能も搭載されていますので、ユーザーニーズの把握や市場調査にも応用できるでしょう。
5.Woopra
Woopraはインターネット上の接点(URL)を登録すると、そこでのユーザーの振る舞いを監視できるようになります。SNS監視では、特定のアカウントを登録すれば、投稿や「いいね」などのアクションを検知できるようになります。
WoopraはGoogleアラートと同じように、インターネット上の接点すべてを対象にできるのが特徴です。この点でGoogleアラートに似ていますが、Googleアラートがトピック単位の監視に向くのに対して、Woopraは接点単位の監視に向いています。
6.Social Insight
Social Insightは複数のSNSのアカウント運用を監視できるソーシャルリスニングツールです。自社や競合アカウントのフォロワー増減、投稿分析、ファン属性などが比較分析できます。
また、特定のキーワードやハッシュタグなどを指定すると、これらを含む投稿を収集してテキストマイニング・視覚化できます。
7.e-mining
e-miningはソーシャルリスク検知特化型のツールです。豊富なデータソースから、自社に関するネガティブな内容をリアルタイムで検知できます。e-miningは、インシデント発生時にアドバイスを受けられるのも特徴です。
8.モニタリングDX
モニタリングDXはAI搭載の監視専門ツールです。今までにない言い回しや表現などもAIが判定してリスクを検知します。また、収集したデータの自動カテゴリ分け、ネガポジ判定も可能です。
9.AIブランドモニター
AIブランドモニターはChatGPTを活用した監視専用ツールです。問題投稿のリアルタイム検知のほか、リスクスコア分析まで自動化できます。
10.Pazu
Pazuは中小企業向けの炎上監視ツールです。キーワードを登録しておくと、24時間365日投稿を検知します。リアルタイムで投稿を抽出し、動きがあればアラートで通知します。
Pazuは、炎上リスクについてのeラーニングを追加費用なしで提供しているのも特徴です。社員による不適切投稿やバイトテロといったリスク防止のために研修を実施したい場合に向いています。
11.Mimamorn
Mimamorn(ミマモルン)は、X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、TikTokなどの豊富なデータソースが特徴で、広範囲にSNS監視したい企業に向いています。
Mimamornは、炎上時に謝罪文作成・WEB上広報・記者会見の手配などの手厚いサポートがあるのも強みです。これらの費用は別途支払うシステムですので、何もなければ余計な費用は発生しません。
12.WEB監視サービス
WEB監視サービスは「24時間有人監視」「24時間システム監視」「定期的に有人監視」の3つのプランがあります。自社に合った費用対効果の高いプランを選べるでしょう。
13.インターネットモニタリング
インターネットモニタリングは高精度の炎上検知に強みを持っています。専任アナリスト・システムが顧客別にルールを策定することで早期検知が可能です。また、動画監視と動画コメント監視も実施できるため、YouTubeやTikTokなどに動画コンテンツを配信している企業に役立ちます。
14.TweetDeck
X(旧Twitter)公式のTweetDeckはモニタリング管理画面を使って、重要な情報をモニタリングできるツールです。位置情報や内容、利用者、日付、反応などの各フィルター機能を用いると、必要な投稿を効率的に確認できます。また、ポスト(旧リツイート)や共有、予約投稿など、アカウント運用にも活用できるツールです。
TweetDeckはデータソースがX(旧Twitter)のみです。したがって、X(旧Twitter)の自社アカウントへのレスポンスだけ監視したい場合に向いています。ただし、アラートのメール通知はできないため、常時リアルタイム検知をしたい場合は向きません。
15.Twitonomy
Twitonomyは、X(旧Twitter)の特定のキーワードやハッシュタグのリアルタイムの監視ができるツールです。また、気になったリプライやリポスト(旧リツイート)などを追跡調査できます。
Twitonomyは投稿のリスト表示だけでなく、グラフやチャートで視覚化する機能が充実しているのが特徴です。直感的にアカウントの運用状況を監視したい場合に向きます。一方、データソースがX(旧Twitter)のみですので、複数のSNSを監視したい場合には向きません。
監視ツールでSNSのリスクを検知した場合の対応
SNS監視ツールでリスクを検知した際は、まずは正確な状況把握が重要です。「火種になった投稿はどれなのか」「どこまで情報拡散されているのか」などを調べていきましょう。
炎上初期であれば、炎上元の投稿ユーザーに対してコメントを返したり、公式アカウントで声明を発表したりするなどで状況を改善できる場合があります。また、商品不具合や不適切な広告掲載など、大元の原因が特定できた場合には、そちらの対応を進めていきます。
しかし、すでに炎上が広がっており、その原因に自社の落ち度があったのなら、速やかに謝罪することが最優先です。静観してしまったり、「誤解を招いてしまった」などと弁明したりして、さらに炎上が拡大したケースが少なくありません。誠実な対応をとれば好意的に受け止められて、炎上が収まる可能性があります。
SNSを監視できるツールを企業アカウントの運用に役立てよう
リスクマネジメントの一つとして、SNS監視ツールの導入を検討する企業が増えています。常時SNS監視していれば、炎上対策になるほか、顧客ニーズの把握や広告戦略の軌道修正などのマーケティングにも応用できます。
SNS監視には監視専用ツールとソーシャルリスニングツールの2つがありますが、守り(監視)と攻め(ソーシャルリスニングによるマーケティング最適化)を一体化させるには、ソーシャルリスニングツールが効果的です。
広範囲にSNS監視したいのなら、豊富なデータソースと多彩な分析機能を持つ「Quid Monitor」をおすすめします。膨大なデータのなかから、ネガティブな投稿をリアルタイムに検知できるうえ、時系列分析や感情分析などが可能です。また、炎上監視だけでなく、消費者の本音をみつけだしたり、広告成果を測定したりするなど、マーケティングにも活用できます。
自社・競合アカウントを比較分析しながらSNS監視するなら「Quid Compete」がおすすめです。アカウントURLを登録するだけで、誰でも簡単にSNSアカウントの多彩な指標(フォロワー数、投稿数、エンゲージメントなど)を一元的に自動収集、分析できます。