SNSトレンドレポート

2019年公開の人気映画に対するSNS反響を分析

2019年公開の人気映画に対するSNS反響を分析

2019年人気映画のSNS反響を分析

2019年は『天気の子』『トイ・ストーリー4』『名探偵コナン』などアニメ映画を中心に、人気映画が豊作な1年でした。そこで今回は、2019年にヒットした映画作品はSNSでどのような反響を得ているのかを調査しました。

2019年にヒットした映画をいくつかピックアップし、映画の公開日前後にどのように投稿数が推移しているか、 どのようなキーワードが映画作品名と一緒に投稿されているか等をソーシャルリスニングツールで調査しました。
映画作品ごとのSNSでの傾向や、情熱度など違いをぜひご覧ください。

SNS分析対象とした2019年人気映画

今回対象としたのは、2019年にヒットした映画の中から下記の6作品。
人気アニメの劇場版最新作「劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』」、アベンジャーズのシリーズ完結編「アベンジャーズ/エンドゲーム」、ディズニーアニメーション映画の実写化「アラジン」、アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した大人気アニメシリーズ「トイ・ストーリー4」、2016年に「君の名は。」が大ヒットした新海誠監督の最新作「天気の子」、バットマンの宿敵が生まれるまでを描いた「ジョーカー」の6作品。映画視聴層も異なるこの作品は、はたしてSNSでどのように投稿されているのでしょうか。
公開日を起点に公開前3ヶ月~公開後3ヶ月の6か月間の投稿の推移や人気キーワードなどを調査しました。

映画リスト

「映画」自体の反響とは?

各映画作品を分析する前に、そもそも「映画」というキーワードと一緒に投稿されているのはどんな言葉なのかを見てみましょう。
左のワードクラウドは「映画」と一緒に投稿されている上位100キーワード、右のワードクラウドはキーワードを「人物」に限定した上位100キーワードとなります。文字の大きさは投稿数に比例しています。

映画ワードクラウド

全体の上位キーワードでは「観る」といった行動に関するキーワードのほか、「良い」「好き」といった映画作品の感想が目立ちます。他にも「主演」「監督」など映画作品のコンテンツに関連するキーワードも多く投稿されているということが分かります。

人物の上位キーワードでは、映画作品のキャラクター名を除くと、橋本環奈さんや稲垣吾郎さん、香取慎吾さん、ジャニーズといった人物名が多くの投稿数を獲得しています。
各キーワードに関連する投稿をフカボリすると、それらの投稿が公式アカウントによるプロモーションか、それとも一般ユーザーによる口コミに依るものかも確認することが可能です。

各映画作品の公開前後のメンション数の推移

それでは本題の各映画作品は、どういった期間にどれくらい投稿されているかを調査してみましょう。
下記のグラフは対象とした6作品の公開前後3か月計6か月間のメンション数の推移をグラフ化したものです。圧倒的にメンション数が多いのは薄い青色の映画作品。さて、この映画作品はどの作品でしょうか? 

日本国内の興行収入1位でもある『天気の子』は、公開後5週目ころまで一定の投稿数を保っており長く人気を獲得していたことが分かります。
また『名探偵コナン』は、視聴年齢層の影響で公開に伴う投稿数の大幅な増加は見られませんでしたが、公開13週前から公開3週前まではどの映画よりもメンショ ンされており底堅い人気がうかがえます。
第92回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した『ジョーカー』は公開後も投稿数を伸ばしており、長く人気を得ていることが分かります。

メンション数の多さに注目するだけでなく、公開前からの反響の多さや公開後どれだけピークの投稿数を維持しているかなどでプロモーションの効果測定や映画の本当の反響を分析することが出来ます。

映画ごとのブランド情熱度のインデックス

映画別情熱度

情熱度では『名探偵コナン』がトップ、センチメント傾向では『天気の子』がトップとなりました。

用語解説

■情熱度
弱い感情(好き、嫌いなど)に対する強い感情(大好き、大嫌いなど)の割合を0から100のスコアで示したもの。算出方法:(強い感情-弱い感情) / (強い感情+弱い感情)

■センチメント傾向
ネガティブに対するポジティブの割合を表すスコア。算出方法:( (ポジティブ数-ネガティブ数) / (ポジティブ数+ネガティブ数) )×100

映画ごとのセンチメント分析/人気キーワード

『名探偵コナン 紺青の拳』

コナン人気キーワード

コナンセンチメント

公開日前後だけでなく、長期間にわたり投稿数が多いのが特徴です。『怪盗キッド』など人気キャラクターの名前や、『ゼロの執行人』など過去の劇場作品のキーワードも一緒に投稿されているようです。
また、フォロー&RTキャンペーンも活発に行われています。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』

人気キーワード

センチメント

映画公開前~公開後は「楽しみ」「最高」といったポジティブな感情が多数投稿され作品への期待と内容の満足度が高かったことを示しています。
また「no.1」「興収」など全世界での興行収入が『アバター』の記録を塗り替えたことでも話題となっています。

『アラジン』実写版

人気キーワード

センチメント

人気アニメーション作品が実写された本作は、「ジーニー」「ジャスミン」などのキャラクター名や、「中村倫也」「山寺宏一さん」といった吹き替え声優さんが人気となっています。
また企業アカウントによるプロモーション「#アラジンと新しい世界へ」が上位となっており、多くのユーザーにプロモーションが展開されていることが分かります。

『天気の子』

人気キーワード

センチメント

公開後一定の投稿数が保たれており、長い期間話題になっています。映画タイトルのほか、「新海誠」など監督名の投稿が多く、監督の人気が高いことがわかります。
また「@KADOKAWA_denshi」アカウントによるキャンペーンが広く拡散されています。

『トイ・ストーリー4』

人気キーワード

センチメント

大ヒットを記録した2010年公開の『トイ・ストーリー3』に続く最新作は、内容について賛否両論があったことからややセンチメント傾向は低めとなっています。
また新しいキャラクター「フォーキー」や定番キャラクター「ウッディ」などの投稿や、「君はともだち」といった主題歌に関する投稿が多くなっています。

『ジョーカー』

人気キーワード

センチメント

複数の意味合いをもつ「ジョーカー」は、映画についての言及であることを明確にするため「映画」の投稿が最も多くなっています。
またアカデミー賞主演男優賞を獲得した「ホアキン・フェニックス」や関連のあるキャラクター「バットマン」の投稿が多くなっています。アカデミー賞にノミネートされたことも影響して長い期間投稿数を維持しているのも特徴です。

映画やエンタメ業界に関するSNS分析ならお任せください

ソーシャルリスニングツールを使用すれば公開映画に対する反響や、投稿しているユーザー属性など細かく分析を行うことが可能です。さらにマイクロインフルエンサーの特定や、どのようなプロモーションが効果的だったのかなど詳細に分析することが出来ます。また自社のサービスや製品の分析だけでなく、競合他社の分析にも活用することが出来ます。ソーシャルリスニングツールを試してみたい、という方はデモンストレーションもご用意しておりますのでお気軽にお問い合わせください。

本記事の監修者

プロダクト本部 副本部長 山本 豊

山本 豊 プロダクト本部 副本部長

リクルートでキャリアを開始し、マクロミルに入社。マクロミルにて、リサーチ・データ事業の拡大に従事。その後、コロプラにて、リサーチ・データ関連の新規事業の立案・推進。複数のIT企業にてデータ関連事業に関わった後、2021年7月より現職。生成AIアプリ開発ツール「Dify」、ソーシャルリスニングツール「QUID」の拡大に従事。

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