SNSトレンドレポート

SNSキャンペーン成功事例や傾向を分析

SNSキャンペーン成功事例や傾向を分析

新規獲得や認知拡大施策で企業や個人に活用されているSNSキャンペーン。X(旧Twitter)やInstagram、LINEなどさまざまなソーシャルメディアの特性にあったSNSキャンペーンが展開されています。

2022年2月24日に株式会社電通が発表した「2021年日本の広告費」によると、インターネット広告費がマスコミ4媒体(テレビ・新聞・ラジオ・雑誌)の広告費を初めて上回ったことがわかりました。このことからも今後SNSを利用した広告やキャンペーンは、まだまだ増加する可能性が高いでしょう。

そこで今回は昨今のSNSキャンペーンの傾向や成功事例から、効果を最大化させるSNSキャンペーンについて考えます。またSNSキャンペーンの目的である、新規獲得や認知拡大に効果があったかを正しく把握するためには、キャンペーンの測定・分析が欠かせません。ソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)でどのようにSNSキャンペーンを分析するかも合わせてご紹介いたします。

ソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)とは

ソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)

Quid Monitor(旧NetBase)はリアルタイムに膨大なソーシャルメディアデータを分析できるプラットフォームです。圧倒的な実行スピードと多彩なフィルタリング機能で何百万ものソーシャルメディアにあふれる投稿を分析します。多彩なフィルタリング機能により、スラング(俗語)や略語、コンテキスト(文脈)が曖昧なものから正しい洞察を導きます。
リアルタイムに膨大なソーシャルメディアデータを分析することで、すべてのビジネス領域において活用することができます。

ソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)とは

目次

SNSキャンペーンに関する投稿分析

投稿数の推移

SNSキャンペーン投稿数推移

上記は2020年1月1日〜2022年3月27日の「キャンペーン」「投稿をRT」などSNSキャンペーンに関連するキーワードを含む投稿の推移です。投稿数は右肩上がりで増加しており、1年間で約2.5倍となっています。
投稿メディアは動画、画像、テキストの3種類に分類されますが、画像を含む投稿の割合がやや増加しています。

インターネット広告費の伸びと共に今後もSNSキャンペーンを実施する企業や個人は増加することが予想されます。大手企業による豪華特典のSNSキャンペーンが増えたことや、SNSキャンペーン自体が飽和していることで、エンゲージメントを獲得するSNSキャンペーンのハードルは高くなっているでしょう。

SNSキャンペーンの話題をAIで分析

SNSキャンペーンではどのような話題が投稿されているのでしょうか。下記はQuid Monitor(旧NetBase)のAI Studioという機能を使用し、2020年1月~12月の1年間のSNSキャンペーンに関する投稿をAIで分類したものです。

SNSキャンペーンAI分析

「フォロー」「リツイート」などフォロー&リツイートキャンペーンに関する話題や、「#Paypay」「現金」など現金や金券を商品とするキャンペーンが多いことが分かります。そのほか、実施されているSNSキャンペーンのハッシュタグなどを利用して「#相互フォロー」「フォロバ」といったフォロワーを増やす目的の投稿も多く見られました。
またジャンル別では「サイン」「直筆」といったアイドルやキャラクターの直筆サイン入りのプレゼントを対象としたキャンペーンが全体の10%と高いことや、「家電」などのデジタル機器、「肌」「ケア」などの美容、「映画」「シネマ」など映画に関するキャンペーンがそれぞれ全体の約5%を占めていることが分かります。

Quid Monitor(旧NetBase)機能一覧はコチラ

エンゲージメントの多いブランド・企業

SNSキャンペーン人気ブランド

上記はSNSキャンペーンでいいねやRT数などのエンゲージメントを多く獲得しているブランド・企業です。
SNSキャンペーンを頻繁に展開している「#イオン」や、東京オリンピック・パラリンピックに関連した「#コーク」「Coke ON ドリンク」などがランクインしています。
またその他にも「一番搾り」「#キリン」「#くら寿司」「#スシロー」など飲食関係のブランドや企業名が多くランクインしています。

東京・北京オリンピックの話題や反響を比較分析

大手コンビニ3社で競合比較

ここで「#ローソン」に注目してみましょう。コンビニ大手3社のセブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンは頻繁にSNSキャンペーンを実施しています。競合にあたる3社がどのような頻度でSNSキャンペーンを実施し、またそれらがどのような反響を得ているのかをご紹介します。

SNSキャンペーンかつ各社名を含む投稿数の推移

コンビニ3社比較

SNSキャンペーンに関する投稿のうち、各社名を含む投稿の推移を表したものです。メーカー企業や個人によるSNSキャンペーンも含まれます。
2021年9月30日に東京を含む首都圏で緊急事態宣言が解除となったタイミングでキャンペーンに関する投稿数が増えていることが分かります。特にローソンは2021年後半にかけて反響の大きいキャンペーンが続いているようです。
2021年に実施したSNSキャンペーンのうち、エンゲージメントを多く獲得したキャンペーンはいずれも、①フォロー&投稿RTで応募が完了②10万名様以上の当選人数③当選商品は食品④キャンペーン概要の画像付きとなっていました。
またローソンとセブン-イレブンの当選商品はどちらもアルコール飲料でした。

各社のエンゲージメントTOP投稿はコチラ
ファミリーマート(バタービスケットサンド7万名様)
ローソン(アサヒザリッチorレモンクラフト15万名様)
セブン-イレブン(アサヒザリッチ20万名様)

SNSキャンペーンの各指標比較

コンビニ3社比較

投稿数と投稿者数はローソン、推定インプレッションはファミリーマートがカテゴリリーダーとなっています。ファミリーマートに関連したキャンペーンはローソンの約2倍のimpressionとなっており、多くのユーザーの目に触れたことがわかります。

キャンペーンのハッシュタグ

映画やイベントで人気の感想投稿キャンペーン

映画やテレビ番組、イベントなどのエンターテイメント分野で多く実施されているのは、その映画やイベントを体験した感想を投稿する感想投稿キャンペーンです。映画や特定の日に行われるイベントでは、公開前、公開日、公開後にUGC生成を促すためにキャンペーン用のハッシュタグを用意していることが多くなっています。
ここで3月11日に公開された「THE BATMAN-ザ・バットマン-」の感想投稿キャンペーンを例に、ハッシュタグの選定や運用方法を考えてみましょう。
THE BATMANの感想投稿キャンペーンは、DC公式X(旧Twitter)もしくはInstagramアカウントをフォローして「#ザバットマン期待」「#バットマンエモい」ハッシュタグとコメントをつけてツイートして応募が完了になるキャンペーンです。

下記は「#ザバットマン期待」「#バットマンエモい」の投稿推移です。

バットマンSNSハッシュタグ

公開当日には6,000件以上の投稿を集めることに成功しています。
公開日までは「#ザバットマン期待」が、公開日以降は「#バットマンエモい」のハッシュタグが使われていることが分かります。公開前と公開後に使用できるハッシュタグを用意したことによって、長期間違和感なくユーザーがハッシュタグを使用できるように工夫されています。

公式アカウントによるキャンペーンの周知はもちろんですが、また試写会に参加したインフルエンサーによる投稿にもこれらのハッシュタグが使用されており、公開前のUGC生成に一役買っています。

インフルエンサーによる#PR投稿

企業アカウントによるキャンペーンのほかにも、インフルエンサーが代わりに商品やサービスを紹介する、インフルエンサーマーケティングも活発に行われています。インフルエンサーによる「#PR」投稿は、何よりもインフルエンサーの選定が肝となります。
まずは2021年に投稿された「#PR」付きの投稿の中から、エンゲージメントを多く獲得している投稿をいくつかご紹介します。

Instagramはアパレル関連がPRでもエンゲージを獲得しやすい

2021年の1年間では#PRを含む投稿のエンゲージメント上位10位までがInstagramでの投稿でかつアパレル・ファッションに関連したPR投稿となっていました。また商品の紹介だけでなくYouTubeで紹介したことを紹介したInstagramの投稿もエンゲージメントを多く獲得していました。
下記は2021年にエンゲージメントを多く獲得した#PR投稿事例です。普段の投稿とのかい離がなくPR投稿っぽさのない投稿が高いエンゲージメントを獲得しています。

X(旧Twitter)はネタ系の投稿が人気

X(旧Twitter)でのPR投稿は、企業アカウントによる投稿が多いことが特徴です。個人ユーザーによる投稿で最もエンゲージメントを獲得したのは下記の投稿です。
ファッション系が多いInstagramと異なり、X(旧Twitter)ではネタ系のPR投稿がエンゲージメントを獲得しやすい傾向があるようです。

海外SNSキャンペーン成功事例

海外ではSNSキャンペーンが以前より活発に行われており、ソーシャルリスニングを活用した緻密なターゲティングや効果測定が行われています。いくつか海外SNSキャンペーン成功事例をご紹介します。

UGG(アグ):少数のインフルエンサーによるキャンペーン

UGG

UGGはソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)を活用して最適なインフルエンサーを10人ほど選定し、インフルエンサーに提供したスリッパ10足分の費用で、UGGブランドは最終的に300万人以上の消費者にリーチすることができました。自社のブランドにとって最適なインフルエンサーを活用したことがキャンペーンの大きな成功に繋がりました。

UGG(アグ)事例はコチラ

米セブン-イレブン:新商品発売キャンペーン

セブンイレブン

コンビニエンスストアのセブン-イレブンは、人気商品の新フレーバー発売に向けてソーシャルリスニングを活用し、適切なオーディエンスにリーチしたキャンペーンを展開しました。
その結果ターゲットを絞ったユーザーのエンゲージメント率は、過去のキャンペーンの2倍に達するなど大きな成功を収めました。

セブン-イレブン(7-Eleven)事例はコチラ

インフルエンサーマーケティングやインフルエンサーキャンペーンについてはコチラもご覧ください。

インフルエンサーキャンペーン成功のための11のヒント
効果的なインフルエンサーマーケティングのための ソーシャルリスニング活用方法・事例

懸賞用アカウントの増加に伴う効果測定の必要性

SNSキャンペーンはTVCMやオフライン広告と比較して中小企業や新規商材でも参入しやすいことから多くの企業が参入しています。ただしSNSキャンペーンを展開する企業が増えたことで、思わぬ副作用も出始めています。例えばキャンペーンが思わぬ成果を挙げなかったり、懸賞当選を目的としたアカウントが増加したことでエンゲージメントが高くてもターゲットユーザーに届いておらず、キャンペーン後の成果に繋がらないといったことがあります。
SNSキャンペーンの効果を正しく測定するためには、エンゲージしたユーザーについて分析を行わなければなりません。

自己紹介キーワード

上記は2021年の1年間でSNSキャンペーンに関連する投稿にエンゲージしたユーザーの自己紹介キーワードを分析したものです。「懸賞」「懸賞垢」「当選報告」といった懸賞に関するキーワードが多く使用されていることが分かります。
これらのアカウントのフォロワーは同様にSNSキャンペーン参加用に作られたアカウントの可能性が高いでしょう。効果測定時にリツイート数やコメント数といった指標だけを分析すると「誰がキャンペーンに参加したのか」を見誤る可能性があります。

SNSキャンペーンをソーシャルリスニングツールで分析する際には、懸賞用アカウントとそれ以外のユーザーアカウントに分けて分析することをおすすめします。

まとめ

ソーシャルリスニングツールQuid Monitor(旧NetBase)ではSNSキャンペーンの効果測定などソーシャルメディアのあらゆる分析を行うことが可能です。市場調査や競合分析、インフルエンサー分析などさまざまなソーシャルメディア活用にご興味のある方はぜひご相談ください。

本記事の監修者

プロダクト本部 副本部長 山本 豊

山本 豊 プロダクト本部 副本部長

リクルートでキャリアを開始し、マクロミルに入社。マクロミルにて、リサーチ・データ事業の拡大に従事。その後、コロプラにて、リサーチ・データ関連の新規事業の立案・推進。複数のIT企業にてデータ関連事業に関わった後、2021年7月より現職。生成AIアプリ開発ツール「Dify」、ソーシャルリスニングツール「QUID」の拡大に従事。

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